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愛蘭土の林檎の木の下で

granna.exblog.jp

菜っ葉の炊いたん

先日からGlasnevinの Elmhurst Cottage Organicsのお野菜を
届けてもらっています。
ファームがある場所はDCU(Dublin City University)の近くで、
え?こんなところに?と思うような場所で驚きましたが、ちゃんと
育っていました。
さすがアイルランド、街中でも広い土地はたくさんあるんですね。
若いご夫婦で経営しておられますが、奥さんが日本人ということで、
日本の野菜をいろいろ作っておられるのが、特にうれしい。
鶏を飼ってオーガニックの卵も生産しておられますし、ベリー類や
林檎などの果物もいろいろ育てておられて楽しみがいっぱい。

これからしばらく夏の間は、アイルランドでも夏野菜がたくさん
収穫できますから、とても楽しみです。
私も昨年は、友人の庭で菜園をさせてもらったのですが、
今年は先方の事情と私も忙しすぎて実現しませんでした。

さて、日本の菜っ葉は希望で入れて下さるのですが、先週のには
「べか菜」という菜っ葉が入っていました。
京都ではべか菜という名前はあまりなじみがありませんでしたが、
「べか」というのは小さい、という意味だそうです。
私の記憶では、京都で「はくさい菜」と呼ばれている菜っ葉に
似ているようでます。
味も淡白でくせもアクも無く、歯ざわりも白菜に似ています。
でも独特の風味があり、和食にいい菜っ葉です。
こちらへ来て、一番飢えているのがこういう菜っ葉類。
アジア系のお店で菜っ葉を買っても、日本の菜っ葉の風味とは違い、
お浸しなどにしても、ちょっとなあと思うことが多いです。
特に京都は菜っ葉の種類が多く、私は大好きなだけに、時々
無性に欲しくなります。

菜っ葉の炊いたん_e0149801_1041855.jpgさて、この菜っ葉をどうして食べようかと考えた時に、絶対これ、
と思ったのが、菜っ葉の炊いたん。
京都では何でも「炊いたん」ですが、つまり、菜っ葉の煮浸し。
菜っ葉の水気が出るので、塩辛めのお吸い物くらいのだしで、強火でさっと
煮るだけ。
柔らかさはお好みですが、私はちょっとくたっとしたくらいで火を止めます。
くたくたにはならないように、余熱も考えて早目に。
温かくても、冷たくしてもおいしい料理です。

ここにお揚げさんが入れば言うことなしですが、今日は冷凍庫にもストックがなくなっていたので、だしを取った昆布を細切りにして加えました。
だしの効いた薄めの味で、菜っ葉のおいしさを生かすのが京都風。
残った煮汁も残さずに、これもまたおいしい。
アクが強いと、一旦茹でてから炊きますが、菜っ葉の炊いたんは、
そのまま炊いてこそおいしく、アクの無い菜っ葉はありがたい。
昨年は菜園で作っていた小松菜をこうやってたくさん食べました。
小松菜もあるそうなので、また楽しみです。

先日、このファームを訪れたのは、次回のチャリティディナーに、
こちらのお野菜を使わせていただくための下見でした。
ぴりっとした辛みがあるわさび菜がこれから出てくるということで、
おひたしにしたらおいしそう。

大手のスーパーでもオーガニックの野菜は買えますが、新鮮さが
違います。
こうやって地元で育った野菜が食べられるのはうれしいこと。
これから毎週、何が届くか楽しみです。
by happytable-eire | 2011-06-07 23:59 | ・Japanese