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愛蘭土の林檎の木の下で

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20年ぶりのKedgeree

土曜日のマーケットに行くと魚屋さんが出ていました。
涼しいとは言え、夏の屋外のマーケットなので新鮮さには疑問が残りますが、
スモークドハドックが出ていました。
それを見たとたんに夫が“ケジャリーが食べたい”とつぶやきはじめました。
ケジャリーというのは、英国の大英帝国時代を彷彿とさせる料理で、
いわゆるスパイスのきいたご飯。
植民地のインドから持ち帰ったスパイスで、魚の臭みを消したのでしょうか。
当時は朝食として食べられていたというのがどうもピンときませんが、
子どもの頃によく食べたそうで、夫はやたらとこの“Kedgeree”が
好きらしいのです。

実は20年ほど前、日本で一度作ってもらったことがあるのですが、
食材もあるものでアレンジしたせいか、お世辞にもおいしいとは
言えませんでした。というか、カレーピラフ風の仕上がりに期待を
見事に裏切られたという感じでした。
それ以来、夫からこの言葉が漏れてもさりげなく無視してきたのです。

でも、きちんと揃った食材でつくれば私の悪印象をひるがえしてくれるかも、
という期待を込めて、夫に作ってもらうことにしました。
こういう正統派の英国料理といえば、やはりTamasin Day-Lewisの出番。
彼女の本2冊にレシピが出ていました。
スパイスをたくさん使う方を選んで料理開始です。
私はバスマティライスを炊いただけで、あとは夫がレシピ通りに作りました。

まずハドックの燻製をバター少々と月桂樹の葉を加えた牛乳で
10分ほどゆっくり火を通します。
皮と骨をきれいにとって粗くほぐしておきます。
玉ねぎのみじん切りをフライパンで炒め、しんなりしたらクミン、
コリアンダー、ガラムマサラ、カイエンヌを加え、玉ねぎが柔らかく
なるまでふたをして火を通します。
冷凍のグリーンピースはさっと茹でておき、柔らかくなった玉ねぎに
すべての材料を加えて味をととのえ、お好みで生クリームを加え、
柔らかめのゆで卵をトッピングして出来上がり。

うんうん、思っていたよりもハドックの風味が生きていて、スパイスも
マイルドでほどよく、カレーピラフという印象はくつがえされました。
先日の残りのレモンピクルスがとってもよく合いました。
翌朝、残りを朝食にたべましたが、やはりピンときませんでした。
よく考えると日本人だって朝食に魚を食べるんですけどね。
でも、私だったら同じ材料でももっと素材を生かしたいな。

ハドックは丸ごと売っているのを見たことがなく、日本名がわからない
のですが、小ぶりのタラの一種のようで、マダラなどよりは安く、
スモークして売られていることが多いです。
今度は私風のケジャリーを作ってみたいと思います。

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by happytable-eire | 2009-08-02 23:55 | recipes