愛蘭土の林檎の木の下で

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アイルランドで初!筍

先日のワークショップに使う食材を、前日に街のアジア系のお店へ
買い物に出かけました。
必要なものをまとめて買おうとすると、面倒でも2-3軒のお店を
まわることになることが多いです。
どうしようかと迷いながらも、やはり北側の韓国食品店にも
足をのばしました。

すると、野菜のコーナーになんと!生の筍があったんです。
手に取って見ると何だか干からびていて、日本でだったら、
とても買う気にならないような状態。
でも、アイルランドへ来て以来、生の筍にお目にかかったのは
初めてだったので、迷うことなく買いました。
できるだけ柔らかそうな、小ぶりのものを2本で約4ユーロ。

家へ帰ってすぐに、あくを抜くために茹でました。
ここまで古くなっていると大した差はないでしょうけれど、
掘ってからできるだけ早く茹でるのが鉄則ですからね。
うちで精米をするので、糠がいつもあるのですが、
こういう時には助かります。
ひとつかみの糠と唐辛子を加えて、茹でること約2時間。
京都にいると朝堀ったばかりの筍も手に入るので、
30分も茹でればいいこともありますが、今回のは
竹串がすっと刺さるまでに、それだけかかりました。

そのまま冷まして皮を剥くと、残ったのは手の平サイズの
ほんの小さな筍。
それでも、生の筍をアイルランドで食べられるなんて感動!
きっとはるばる遠くアジアから旅してきたのでしょう。
日本だったらとても売り物にならないような筍でも、
こうやって出会えただけで幸せです。
筍料理といえば、若竹煮や木の芽和えが一番、そして天ぷらも好き。
でも、これだけではいろいろ作れるほどの量はないので、
シンプルに筍ご飯とお吸い物にすることにしました。
きちんと昆布と鰹節で一番だしをとって、塩、醤油と酒で
薄味に味付け、小さく切ったお揚げさんと一緒に炊き込む筍ご飯。
そして、穂先を使って、わかめと合わせたお吸い物。
あーこれこそ春の味。

丹後の親戚の裏山には竹薮があり、ゴールデンウィークに
田舎に行くと、必ず山のような量の筍を持って帰りました。
田舎の祖母は立派な羽釜で茹でていましたし、うちの母は
筍を茹でるときだけ登場する、アルミの大鍋を使っていました。
大量にいただいた時には、糠と塩で漬けて長期保存し、
使う時には塩抜きをして、佃煮などにしていました。
筍を茹でるのも、小さい頃から自然と見ていて身に付いたこと。
パック詰めの水煮筍とは、香りも歯ごたえもぜんぜん違うことを、
ちゃんと知っているのはありがたいことです。

そういうわけで、筍は子どもの頃からの春の思い出と
強く繋がっています。
また、あの独特の食感と香り、そして見た目の美しさもあって、
筍が大好き。ただ、アレルギー体質の私は、体調によっては、
筍を食べ過ぎるとからだが痒くなることもあります。
同じ時期の旬のもの、蕗やわらび、たらの芽など、
精の強い春の味覚を一度に食べると負けてしまいます。
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6年ぶりに食べた、炊きたての筍ご飯。
木の芽が欲しいなんて、贅沢は言いません。
根元の方はあれだけ茹でても堅かったけれど、文句なくおいしい。
予想以上に、ちゃんと筍の香りがありました。
この香りと歯ごたえは、水煮のもの、ましてや缶詰のものでは
決して味わえない筍の魅力。

もし、まだ店にあったら、もう一度買って若竹煮でも作ってみたいものです。
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by happytable-eire | 2014-03-27 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

手作りひろうす

またまた2ヶ月以上も更新せず、反省。
確かに忙しくはしていましたが、それは言い訳にもなりませんね。
書くべきこと、書きたいことは山とたまっているのですが・・・
とりあえずブログを書くというルーティンを取り戻さなくては!
(と、いつも書いてる気がする)

さて今日は、昨日の和食ワークショップで作ったお料理のこと。
3月のメニューには、春の山菜が出れば使いたかったのですが、
暖かい冬だったし、3月の初めからはあれだけの好天が続いていたので、
何とか間に合うかと思っていましたが、やはりまだ春というには
早過ぎたようです。

というわけで、いつもの素材にちょっと手をかける、をテーマに
手作りのひろうすを作りました。
「ひろうす」というのは関西での呼び方で、「がんもどき」と
いうのが一般的。
「ひろうす」に漢字をあてると「飛龍頭」(ひりょうず)となりますが、
これはあて字でしょうか。
Wikipediaによるとポルトガルのフィリョースというお菓子の名前が語源だとか。
何にせよ、わたしにとっては京都での呼び方、ひらがなでの
「ひろうす」でしかありません。

京都のお豆腐屋さんにはひろうすが必ず並んでいます。
有名店の銀杏やキクラゲ入りのはちょっと上等で値段も高く、
ごちそうでさえありました。
伯母の呉服小物屋があった、市場のお豆腐屋さんのひろうすは
とてもおいしく、行くと必ずひろうすを買ってくるのがお決まり。
「伏見のおとふ(豆腐)やさんのひろうすの炊いたん」は、わが家の大好物でした。

でも、日本ではいつでも買えるひろうすも、アイルランドでは
自分で作るしかありません。
銀杏も探せばあるかもしれませんが、今回は手近な材料で。
具は人参と冷凍の枝豆、出しをとったあとの昆布です。
牛蒡があれば加えたいところですが、あいにく前日の買い物では
買えませんでした。

お豆腐をしっかり水切り、裏ごしして具を混ぜて、油で揚げる。
手間もかかりますが、それだけのことは十分にあります。
ベジタリアンのお客様がある時にはよく作りますが、
そういう時には小さくまとめて揚げることが多いです。
今回は正統派ひろうすの丸型。
揚げたてに大根おろしを添えてお醤油がだしでいただけば、立派なごちそう。
ふんわり仕上げるには、山芋が決め手です。
そしてつなぎの卵の量には注意。豆腐の水切り具合に合わせて、
量を加減しないと、柔らかくなり過ぎて型が崩れやすくなります。
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他には、手作りこんにゃくキットを使ったこんにゃくの刺し身、
ブロッコリーのかぼちゃとひまわりの種を使った和え物、そして
具たくさんの粕汁。
先日まで来ていた、いとこにリクエストして持ってきてもらった、
日本の上等の酒粕を使いました。
ご飯には虹色米という、古代米のミックスを加えて、もちもち感たっぷり。
せっかく暖かい日が続いていたのに、冬に逆戻りしたかのようで、
寒さが余計にこたえる中、ほっと温まりました。
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by happytable-eire | 2014-03-26 23:59 | ・Japanese | Comments(0)