愛蘭土の林檎の木の下で

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アイルランドの海藻を学ぶ 1

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さて、この前の記事で書いたDingle Food Festival では、
料理のデモンストレーションや食に関するワークショップが
いろいろと開催されていました。
その中に“Learn to identify and forage for seaweeds on our shores”
(地元の海辺で海草の識別と採集を学ぶ)というのがありました。

地元在住のネイチャーガイドのDarach O’Murchu氏による、
Dingle半島周辺の海草・海藻についての講習。
実際に海辺に行って、採集しながら教えてもらえるので、
がぜん興味を持ちました。

年に必ず何度かは訪れるWest Corkで海辺へ行くと、
いつも辺りの海草を見ながら興味津々だったのですが、
見たこともないものも多く、流れ着いたのを拾って
お風呂に入れるくらいしか、試したことはありませんでした。
(余談ですが、この海藻風呂、凄く気持ちいいんですよ。)

問い合わせてみると、集合が9時45分、そこから海辺へ移動。
終了後、街へ戻るのが1時半ということでした。
私のワークショップが2時からなので、時間的に無理。
でも、地元の友人が早目に迎えに来てくれるというので、
お言葉に甘えて参加できました。感謝!

晴れ渡っていて暖かいと思ったのですが、海辺は肌寒く、
もう1枚着込んでおけばよかったと思うほどでした。
干潮や満潮時の調べ方や海辺を歩く時の注意から始まり、
そこに生息する14種類の海草・海藻の見分け方、採集の仕方、
食べ方まで約2時間、しっかりと教えていただきました。
車の方へ戻ったら、料理をして試食まであったのですが、
私はそこでタイムアウト。泣く泣く街へ戻りました。
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幸運にもフードジャーナリストのSally Mckenna さんも
アドバイザーとして同行してくださっていたのですが、
彼女はこの7月にアイルランドのシーウィードを紹介する本
出版されたばかりのエキスパート。
おかげで専門情報満載の内容となりました。

彼女はその後も、シーウィードについてのワークショップを
されたのですが、会場は参加者で満員でした。
私も自分のが終わって大急ぎで片付けをして駆けつけ、
ぎりぎり最後のほうですべり込みました。
料理も何種類か見せておられましたが、若布のサラダなんて、
まるで日本の酢の物のような味。
栄養面で優れていることを強調しておられましたが、
やっぱりおいしくないと食べられませんよね。

アイルランドには昔から海草を食べる習慣があったそうです。
映画『The Secret of Roan Inish』(フィオナの海)-1994年
の中でも、アイルランド北西部の島で、海草を煮てスープを作る
シーンが印象的でした。
今やすっかりすたれている海草を食べる習慣ですが、
その優れた栄養面で注目され、今やちょっとしたブームです。
SallyさんはWest Corkの海辺に住んでおられるので、
彼女にとっては海や海草は生活の一部。
それだけに彼女のキャンペーンは熱がこもっています。

もう一つ、そのワークショップで感銘を受けたのが、
案内人Darachさんの自然に対する態度。
自然を甘く見てはいけないと、潮の満ち干に気をつけること、
また採集についても、どのようにどのくらい切るか、
一カ所で採らずに、少しずつ切っては移動しながら採るとか、
サステナビリティを考えた採り方を厳しく言われていました。
長くなるので、当日採集した海草のことは、また次の記事で。
翌日、家へ持って帰って料理もしたので、そのことも書きますね。

何はともあれ、きれいな空気と海、美しい景色をみながら、
そして海草をつまみながら過ごしたおかげで、すっかりリフレッシュ。
楽しくて楽しくてたまりませんでした。
やっぱり私はこういうことが好きだと再確認。

私が参加したのは全体で3時間半ほどのワークショップでしたが、
これはフェスティバルの企画としての特別なもので、
普通は一日コースでされているとのこと。
今年はもう季節が終わったので、次は来年の春になるそうですが、
興味のある方はELEMENTS outdoor training & adventure
Darach(ダラ)さんへご連絡を。
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by happytable-eire | 2013-10-16 23:59 | Life in Ireland | Comments(0)

Workshop in Dingle Food Festival

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先週末、10月5-6日はアイルランド南西部のDingle半島で
Dingle Food Festival 2013が行なわれていました。
ひょんな繋がりから実行委員の方に紹介いただき、
ワークショップをさせていただけることになり、行ってきました。
Dingleは小さな街ですが、多くの観光客が訪れる人気スポット。
大西洋に突き出す半島は豊かな自然に恵まれ、
美しい海と山の両方を楽しめるのですから、それも納得。
私も三度目の訪問でした。

初日は素晴しいお天気に恵まれたのもあって、街は大混雑。
人気のお店には行列もできて、マーケットも大繁盛。
ストリートフードからアルチザンの食品まで、かなりレベル高し。
帰りの荷物が重くなりすぎないよう、買いたい食材を我慢するのに
苦労しました。

さて私のワークショップは土曜日の2時から、可愛らしい小学校の
ホールが会場でした。
「”Umami” the essence of Japanese Cuisine」のタイトル通り、
旨味にスポットをあてた内容です。
『旨味』とは何かという基本から、からだへの効果までお話しして、
実際に旨味を体験していただくのがメイン。
日本の出しの取り方を見せ、取った出しをテイスティング。
基本の一番だし、昆布の水出し、さらに洋風料理にアレンジ
しやすくするための工夫も。(これについては、また書きます。)
そして最後はお味噌を溶き入れて、最高のお味噌汁を。
参加者の皆さんの、出しや味噌汁を味わった時の顔が、
まさに「ほおっ」とした満足の表情だったので、これは成功!
と感じました。
アイルランドの西の果てでしたが、参加者の中には3人、
日本の方もおられました。
お仕事などでこちらへ来られている、わりと近くにお住まいだそう。
中には昆布の水出しにいたく感激してくださって、
早速やってみます、とおっしゃった男性もおられました。
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「Umami」は世界共通語になりつつあるというだけでなく、
世界共通の第5の味として理解されつつあります。
そして、この『旨味』の認知が、日本料理を大きく普及させる
鍵となるように思います。
日本料理は引き算の料理だと言われますが、素材の持ち味を
最大限に生かす時、旨味は大きな役割を担います。
化学調味料や食品添加物で、人の味覚がおかしくなっていると
思うこともありますが、本当にきちんと作ったものを味わえば、
ちゃんと感性に響くはずと信じて、こういうワークショップを
続けていきたいと思います。

実際のところ、地味な内容なので人は集まりにくいですし、
“Sushi making”とかだと、参加者はもっと楽に集まるのは
わかっていても、それを安易にやりたくない、
やっぱりどこまで行ってもマイナー路線の私です。
でも、何人かのフード系ジャーナリストに注目されたのは、
大きな収穫。今後、何かに繋がることを期待しよう。
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Photos above are taken by Aoife Cox


さて、仕事が終わったらあとはお祭りを楽しむのみ。
このフードフェスティバルの目玉は”Taste trail”。
レストランやカフェが、それぞれの目玉料理をお得に提供
してくれるもの。
販売されているチケットは1枚2ユーロの10枚綴り。
だいたいのものは1枚、中には2枚のものもありますが、
かなりお得であることは間違いありません。
パンフレットでチェックして、興味のあるものには印を付けて、
いろいろまわりましたが、売り切れてたり、時間が終わってたり、
思うほどは食べられませんでした。
空きっ腹にやっとありつけたのがこれ、人気のChowder Cafeの
オープンサンド。
ポテトサラダと、薄い衣をつけてパンフライした鯖がのっています。
とっても良い組み合わせなのに、残念なことに味がしない。
ちょっと塩をするだけで鯖の風味も、サラダのバランスも
よくなるのになあ。
これってアイルランドではよくあることなんですけれど。
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あとはカンガルーのBBQ。これが結構おいしくてびっくり。
あっさり塩味でカンガルー肉だけの串刺しでしたが、
長い行列の理由がわかりました。

もちろん忘れてはいけないのが、有名なMurphy's Ice Cream。
特別フレーバーのアイリッシュアップルソルベが爽やかでした。

Taste trailの中で一番気に入ったのが、カフェBeille le Cheileの
焼き菓子セット。
スコーン、ラズベリーチーズケーキ生地をのっけたブラウニー、
そして絶品だったのがオレンジアーモンドケーキ。
私にとっては上にかけたチョコレートは不要でしたが、
オレンジがふわっと口に広がり、しっとりとしながらも軽い、
独特の食感。
店主のSharonに聞くと、小麦粉を使ってないというのに
驚きました。
そして、何と彼女のパートナーが、夫の兄の親友だったという、
世界は狭いなあというオチまでついたのでした。
このカフェ、内装も可愛く、メニューもとてもいい感じ。
紅茶もおいしかったので、雨模様の2日目のひと時、
ついゆっくりしてしまいました。
Dingleに行かれたら、ぜひ立ち寄ってみてください。
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私のワークショップ前の午前中に参加した、Seaweed walkの
ワークショップも、とても楽しくて勉強になりました。
こちらはまた、近いうちに内容をアップします。(はい、必ず!)
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by happytable-eire | 2013-10-14 23:59 | Workshops | Comments(2)