愛蘭土の林檎の木の下で

granna.exblog.jp

<   2013年 05月 ( 6 )   > この月の画像一覧

ぬか漬け

さて、前回紹介したキャセロール容器、
どうやって使われているかというと、これ。
ズバリ、ぬか漬けです。
e0149801_2313750.jpg


わが家ではオーガニックの玄米を七分つきにして食べていると、
以前書いたことがありますが、その副産物である糠は、
約1割出るのですから、25キロの米を買うと2キロ以上の糠が
できるわけです。
糠は捨てるにももったいので、さっと炒って保存していますが、
なかなか使い切れるものではありません。
時間を置けば酸化するので、早目に使いたいところ。

先日、友人がぬか漬けにトライしたいからというので、
分けてあげたのですが、それをきっかけに、私もむくむくと
やる気がわいてきたのです。
先日、Introductory of Japanese Cookingのクラスをした時、
玄米を精米機で精米するのを見せ、糠の利用について
ぬか漬けにもふれました。
糠に含まれているビタミンが野菜にうつり、とても健康的な食品だと
話したところ、とても興味を持たれました。

これまでも日本では何度もぬか漬けには挑戦しましたが、
どうにも長続きしませんでした。
最近の暑すぎる日本の夏にぬか漬けをいい状態で保持するのは、
並大抵ではありません。
結婚当初に、夫に「このにおいだけは我慢ができない」と言われて、
泣く泣くあきらめたこともあります。
冷蔵庫に入れてみたこともありますが、漬かるのに時間がかかり、
場所も取るので、それも断念。
幸い、夫はしばらく日本なので、今はいいチャンスだったのです。

糠と同量の水に約13%の塩を溶かして、一旦沸かして冷まし、
糠とよく混ぜます。
以前、ビールを使ったこともありますが、今回は塩水で。
昆布、唐辛子、柿の皮など風味や旨味をつけるためのものと、
捨て漬けの野菜を適当に入れました。
数日間は朝晩よく混ぜ、捨て漬けの野菜も数日置きに取り替えて、
糠を糠床へと育てるわけですが、一週間たった頃の朝のことでした。
前夜に混ぜるのを忘れていたのを思い出し、手を糠にいれたところ、
ほんわりと温かかったのです。
あ、発酵していると感じた瞬間でした。
初めは変化もなく、糠のにおいしかしなかったのが、
発酵が始まったことで、独特の香りが漂い始めました。

10日目くらいになって、本漬けの野菜を漬けてみました。
胡瓜と人参、少し塩をこすりつけて揉んでから糠に埋めます。
夜に漬けて翌日昼には、すっかり漬かったぬか漬けに変身。
思わず「おいしい!」とひとりで大きな声が出ました。

それからは糠を混ぜるのも、がぜん楽しくなっています。
糠を混ぜる手にしばらく残るにおいも、なつかしさを感じます。
残念なのは、こちらの水っぽい胡瓜は、糠に漬けても
やはり水っぽい。
日本の青臭くてしゃきっとした胡瓜を漬けてみたいものです。
でも人参は抜群においしかった。

そして先日、意外な物を漬けてみたら、これがなかなかのヒット。
一週間ほど前に買って切ったみたら、まだ未熟で食べられず、
そのまま冷蔵庫に戻していたアボカドがありました。
一週間たってもそのまま。
このあと熟してもおいしくなるとはとても思えないので、
皮を剥いて半割のまま漬けてみました。
そしたらこれが、なかなか面白い味。
適度な塩気と、未熟なアボカドの青臭さに発酵の深みが加わり、
歯ごたえもいい感じです。
今日はオレンジのパプリカやラディッシュも漬けてみました。
日本のぬか漬けの定番のなすや胡瓜は、ここのではいまいちですが、
変わったものをいろいろ試してみるのも楽しいものです。

ぬか漬けの効用を調べてみたら、これまた面白い。
日本の食生活に深く関わっている酵母や乳酸菌がその主役。
酵母が独特の香ばしさや旨味を生み、乳酸菌が酸味を生みますが、
この生きた微生物が多くの酵素を持っているので、からだにも
有用に働くそうです。
その上、糠に含まれるビタミンB1が野菜に浸透することで、
生野菜よりもビタミン豊富になり、食物繊維も摂取しやすく
なるとか。

また漬物の乳酸菌は、植物素材を発酵させる植物性乳酸菌。
これって、最近は特に注目されていて、よく耳にするように
なりましたよね。
ヨーグルトなどの動物性乳酸菌よりも、植物繊維が多く
含まれていたり、人間の体内で胃酸や消化液にも負けず、
行きて腸まで届きやすいのが優れた点だそうです。
こういうことを知ると、ますますぬか漬けが熱くなってきた!
日本の食文化、すばらしいなぁ。

おいしくなぁれと念じながら、毎日しっかり混ぜて、
新鮮な空気を入れてやることが、正常な発酵を保つコツだとか。
さぁ、どこまで続くかわかりませんが、しばらくは楽しみます。
e0149801_2221433.jpg


追記
タイムリーに面白い記事を見ました。
無印良品のウェブサイトにある、「暮らしの良品研究所」
日本の漬物についてのコラムです。
小匙1杯の糠床の中には、約7億匹もの乳酸菌や酵母などが
生きているそうです。
また、女性のからだにはもともと多くの乳酸菌がついているので、
ぬか床を混ぜるのは女性の仕事というのは理にかなっているとか、
興味深いことも書いてありました。
ぜひ、合わせて読んでみてください。
[PR]
by happytable-eire | 2013-05-27 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

新しいお気に入りたち

先週、誕生日を迎えました。
ええかげん、ええ歳になってきたのですが、理想的には、
いくつになっても誕生日をうれしいと思えるように
いたいものです。
誕生日のプレゼントに息子からもらったお皿とボウルを
Facebookに投稿したら、息子のセンスを褒めるコメントを
たくさんいただいてびっくり。
e0149801_925643.jpg

でも、これが娘からのプレゼントです、
というとどういうことか、おわかりでしょう。
私はこれが好き、という意思表示を前もってしておくと、
こういう結果が生まれます。
e0149801_93065.jpg


おかげさまで、いい感じで揃いました。
ただ、このお皿をたくさん並べるとうるさく感じそうだし、
ちょっと深さのある方は、もともとパスタ皿なのですが、
とりあえずパスタに使ってみたら、どうもピンときません。
私は和風の盛り皿として使ってみたいと思います。
プレースマットは、これだけで和っぽいイメージになるので、
これはもう少し揃えてもいいかなと思っています。

このシリーズはDenbyのMonsoonコレクションですが、
かなり前から欲しいなと思っていて、やっとかないました。
息子がくれた中が赤いボウルは、昨年もらったJohn Rochaの
お皿
と同じシリーズのもの。
息子はこの菊の花模様があまり好きではなかったので、
自分の好きなのを加えてくれたようです。

そして、この間自分で買ったのはこれ。
アンティークのマーケットで見つけて、誕生日を口実に
買ってしまいました。
“Victorian”のタグがついていて目にとまったのですが、
地味ながらも深みと可愛らしさのある飴色と、手作り感、
何やら懐かしさを感じさせるところに魅かれました。
ヴィクトリア時代(1837年〜1901年)のものだということは、
少なくとも百年以上前のものということになるのなですが、
そのわりにはかなりいいコンディション。
きっと大切に使われていたのでしょうね。
粉や砂糖、クッキーなどを入れておくためのジャーとして
作られた物だと思いますが、私が入れたいと思ったのは味噌。
色といい、形と言い、日本の古い台所に置いてあっても、
まったく違和感ありませんよね。
あとは、茶道の水指(みずさし)としても使えそうだなと
イメージがふくらみます。
実際、茶道では外国製の道具を茶道具として使うことは、
よくあることです。
e0149801_9111363.jpg


そして、もうひとつ買ったのがこれ。
こちらは古いものではなく、1970年代のものだそう。
ふたがきちっと合っていないところがご愛嬌。
オーブンにも使えるとお店の人も言っていたので、
深型のキャセロールというところでしょうか。
両方買えば安くしてくれたので、おまけで買ったのですが、
実はさっそく、うちのキッチンで役立っています。
何に使っているかというのは、また次回書きますね。
意外な使い方かもしれませんが、とってもしっくりと
はまってるんです。
お楽しみに。
e0149801_93959.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-05-26 23:59 | Kitchen Gadget | Comments(2)

ヤンソンの誘惑

何やら色っぽいタイトルですが、実はこれは料理の名前。
私がお料理を習っていた25年以上も前に教えてもらい、
それからずっと、わが家の定番になったじゃがいも料理です。

料理の言われは、ヤンソンさんという名前の宗教家が、
魚を食べないという禁を破ってまで食べてしまった、
ということだそう。
つまり、それほどまでにおいしいという、何と素敵なネーミング。
調べて見ると、スウェーデン料理やフィンランド料理として
出てきますので、北欧の料理であることは間違いありません。

材料はシンプルにじゃがいも、玉ねぎ、アンチョビ、生クリーム。
じゃがいもを皮ごと蒸して、熱いうちに皮をむき、5mmほどの
厚さに切ります。
玉ねぎも薄切りにして、耐熱皿にじゃがいも、玉ねぎを重ね、
アンチョビをちぎって散らし、残りのじゃがいもを重ねて、
生クリームをたっぷりかけ、オーブンで1時間弱、じっくり焼きます。

レシピはいろいろありますが、私のこのレシピは私が習ったそのまま。
じゃがいもは拍子切りにするものや、生のままで焼くもの、
生クリームにミルクを混ぜるなど、レシピはいろいろありますが、
基本は同じ、いたってシンプルです。
この味が出るのは、ひとえに素材の相性のよさと、アンチョビのおかげ。
アンチョビのたっぷりの旨味が味のすべてです。

芽が出かけているじゃがいもを使い切るために、どう料理してほしいか、
息子に聞いたら、このリクエストでした。
たしかにしばらく作ってなかったし、ちょうど使い切りたい生クリームも
あったので、即採用。
ポークチョップのつけあわせにはちょっとリッチなので、
ポークのソースはバルサミコでさっぱりと仕上げました。

いい具合にこんがり焼けて、何とも食欲をそそる見栄え。
ヤンソンさんが誘惑を断ち切れなかったのも納得です。

ここのところ、和のものを紹介することが増えていましたが、
日本では主に洋の料理を教えていたこともあって、
実はこういう料理も大好きなんです。
たっぷり作れば、メインにもなるようなお料理です。

私の料理の主な食べ手である息子が、大学の授業を終え、
夏の仕事のために、今年もまた北海道へ発ってしまいました。
夫も今は用事で日本へ行っているので、しばらくひとりの生活です。
それもたまにはいいのですが、私としては料理のしがいがなくなります。
料理勘を失わないためにも、自宅でのお食事会を定期的に開催しようと
思っています。
また後日、お知らせしますね。
e0149801_7305382.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-05-21 23:59 | ・Irish and others | Comments(1)

念願のケーキデコレーション Chocolate Rose Cake

先週から今週にかけて、英国オックスフォード在住の、
高校時代からの友人Ninuちゃんが、はじめてダブリンへ
訪ねてきてくれました。
ダンナ様のお仕事の関係で、彼女の英国暮らしも5年目を
迎えています。

15年前に結婚と同時に米国へ移ってからは、会うこともなかなか
できなくなりましたが、私がこちらへ来た半年後に偶然にも
オックスフォードへと移って来て、リアルタイムで話せる距離に
なりました。
それでも、私が2009年の夏にあちらを訪れてからは、
なかなか再訪できないままにいたのですが、ついに彼女のほうが
ダブリンへと訪ねて来てくれたわけです。
2010年の夏の終わりに、京都で一日だけ帰省が重なり、
ほんの少し会うことができて以来の再会でした。

しょっちゅうスカイプで話しているとはいえ、顔を見て話すのとは
違います。
5日間、目一杯しゃべり、食べ、飲み、楽しい日を過ごしました。
そんな中で、私がどうしてもやりたかったことがひとつありました。
それがケーキデコレーションを教わることでした。

彼女は昔から染めや織りを勉強し、仕事としてテキスタイルの
図案を描いていたこともあるアート系の人。
米国ではケーキコレーションを学び、インストラクターとしての
資格も持っています。
最近はオックスフォードでのネットワークも広がり、
依頼を受けてシュガーデコレーションのケーキを作ったり、
ワークショップをやっています。

私も興味はあってもなかなか出来なかったケーキデコレーション。
この機会に彼女に教えてもらおうと思っていたのですが、
ちょうどいい具合に誕生日を迎える友人がありました。
彼女のお誕生日ケーキを作るという目的もでき、
Ninuちゃんの提案でチョコレート細工の花を作ることに決定。
いよいよ制作に取りかかったのが、渡す2日前の夜でした。

必要なものは、最近オープンしたケーキデコレーションの専門店、
DecobakeKitchen Complementsで揃えました。
そして夜には土台のフルーツケーキを焼いてウィスキーを
しみこませ、一日置いておきます。
あとはチョコレート200gを融かしてグルコースを加えてよく混ぜ、
堅くなってきたら紙に包んで冷蔵庫で24時間寝かせます。

そして翌日の夜は、マジパンをのばしてケーキにかぶせ、
その上にのシュガーペーストをのばしてかぶせました。
そしてグルコースを混ぜたチョコレートでばらの花を作り、
のばして細く切ったチョコレートをリボンに見立てて、
ケーキに十字にかけ、ばらの花と葉っぱも添えます。
箱の裾の方には、型で抜いたたくさんの葉っぱを飾りました。
シュガーペーストのローズピンクに、チョコレート色が映えて、
なかなかシックで大人っぽいケーキが出来上がりました。


e0149801_674215.jpg

もともと手作業が好きな私は、チョコレートのばらの花作りに
夢中になりました。
1枚1枚花びらを作り、形を整えてバランスよく重ねていく、
その作業の楽しいことと言ったらありません。
Ninuちゃんからも初めてにしては上出来だと、合格点を
もらいました。
シュガーペーストを含めてケーキデコレーションの材料は、
最近は近くのスーパーでもかなり豊富な品揃えになり、
アイルランドにもやっと、手作りの風が吹きつつある?

私がケーキデコレーションをやってみたかったのも、
単なる飾りとしてだけではなく、やはり最後は食べられるもの、
というのが、私の興味と繋がっています。
もっといろいろやってみたいなと思い始めています。
もちろん、これは趣味としてですが。
サプライズで、ちょっと早めの私のお誕生日プレゼントとして、
葉っぱの抜き型や、ちょっとした道具類をNinuちゃんが買って
くれたので、これからも続けられそう。

私が初めて作ったチョコレート細工のばらの花のデコレーション、
どうぞ見てやってくださいませ。
私の師匠Ninuちゃんのデコレーションはこちらでたっぷり見られます。
e0149801_834012.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-05-17 23:59 | Life in Ireland | Comments(2)

再現、あぶり餅

ゴールデンウィーク中に京都に帰省していた中学時代の友人が、
今宮神社のあぶり餅を食べに行ったとFacebookに投稿していたのが
10日ほど前のこと。
京都は紫野にある今宮神社は、私が子どもの頃に住んでいた
西陣あたりの氏神さまで、毎年4月のお祭りが楽しみでした。
うちの町内で一行がお昼を取られるので、お神輿が止まっている間、
着物姿で御神輿に登ったものです。
今は5月5日が御神輿の巡行になっているようです。

神社の境内にある「あぶり餅」のお店は、「一和」と「かざりや」。
それぞれが元祖、本家と名乗って、お向かいどうしてあぶり餅を
売っています。
「一和」は平安時代頃からある日本最古の和菓子屋とされ、
今宮神社参道で応仁の乱や飢饉のとき庶民に振舞ったという
いわれがあるとWikipediaに出ています。
ということは創業千年という、とてつもない老舗。

境内から右に抜けると両脇に店があり、おばさんが店先で
竹串に刺したお餅を炭火の直火であぶっていて、
香ばしいにおいに食欲がそそられます。
お餅にはきな粉がまぶされていて、ほどよい焦げ目が入り、
そこへ白味噌の甘いたれがかけられるのですが、
このたれがどこにもない味。
一皿15本だそうですが、お餅も小さいのでペロッと食べられ、
物足りなく感じるほどです。

日曜日はそのあぶり餅の再現にトライしました。
実は友人が実家から送られたもち米を提供してくれて、
臼と杵を持って来ている友人がいて、ここアイルランドで
まさかのお餅つきが実現したわけです。
前夜は預かっていたもち米を洗って水に浸けたりの下準備。
そして朝はお餅につけて食べるあんこなども準備。
小豆はこれまた、友人が日本で買って提供してくれた丹波の大納言。
大粒のこの小豆は、一段格上のおいしさです。
そして前日にヘルスショップで買ってきた白味噌を使って、
あぶり餅用のたれも作りました。

このたれはそれぞれのお店の秘伝もの。
想像して作るしかありませんが、白味噌がベースなのは明らかなので、
あとは甘みのバランスでしょうか。
白味噌に味醂と砂糖を加えて練り、水分で柔らかさを調整しました。

餅米は約2升あったので、5合ずつ4臼つきました。
蒸し方もつき方もどんどん上手になり、最後は見事に滑らかで
つやつやのお餅がつけました。
送ってくださったもち米は、緑米という品種だったそうで、
赤米や黒米と同様に縄文時代に中国から伝わったとされている
古代米だということを、ブログを書くのに調べていて知りました。
普通のもち米より粘りが強く、甘みがあるそうです。
たしかにつき上がったお餅は、コシが特別に強くてもちもち。
私がこれまでに食べた中でも、最高においしいお餅でした。
そんな貴重なお米だったとは知らず、なんという贅沢!
e0149801_265079.jpg


さて、あぶり餅に戻りましょう。
滑らかにつけた最後の臼のお餅を小さくちぎり、水に浸けておいた
竹串の先っちょに刺していきます。
お団子のように丸めず、平たく指の形をつけるように、
ちょこっとつけるような感じ。
きな粉をまぶしたら、コンロの火にかざして適度に焦げ目を
つけます。
そして作っておいた白味噌だれにつけて食べます。
初めのを味見してみると、まだ味噌のしょっぱさが強かったので、
もう一度砂糖をたっぷり加えて味を調整してみたら、
かなり近い味になりました。

実はこのお餅つき、英国在住の私の高校時代からの友人の滞在中に
合わせて日を決めました。
本物のあぶり餅の味を知っているのは私とその友人だけでしたが、
彼女からも「この味!」とOKが出ました。
実はこのあぶり餅は最後に作ったので、みんなのお腹は
すでにかなりふくらんでいたのですが、これは別腹でした。
きな粉がついているので、お餅に焦げ目もつきやすく、
その香ばしさと、甘—い味噌だれのマッチングが
が何ともいえないおいしさ。

使った白味噌は、Clearspring社製のオーガニックもの。
私がずっと使っていた、京都の有名な「本田味噌店」の西京白味噌の
甘さと比べると、かなりしょっぱかったからかもしれませんが、
大量の砂糖を加えました。
砂糖を思い切ってたくさん加えて、味醂でまろやかさを出す、
シンプルです。
砂糖は黒砂糖も使用しているのではないかという記述を、
後からネットで見つけましたが、それもいいかもしれません。
あぶり餅は甘くないといけないんです!

あんこ餅も、おろし餅も、磯辺巻きも、安倍川餅も、そして
枝豆のずんだ餅も、餅つき前に作ったぼた餅(春はこう呼ぶ?)も、
全部ぜーんぶおいしかったけれど、やっぱりあぶり餅が
この日の目玉でした。

この日集まった、子どもも含めて総勢13人、身も心も満たされました。
こんな贅沢を味わわせてもらえたのは、ひとえに緑米のもち米を
送ってくださった風の谷ファームのおかあさんのおかげです。
この緑米の餅米は販売もしておられるようです。
本当にありがとう、そして、ごちそうさまでした。
e0149801_253227.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-05-15 23:59 | ・Japanese | Comments(2)

会席風料理のおもてなし

5月に入り、アイルランドも急に暖かくなりました。
今日は私も今年初めて、半袖のTシャツ姿になりました。
先週からいいお天気が続いていて、気分も高揚します。
特にこのバンクホリデーの週末は、国中の人々が夏のような太陽を
思いっきり楽しんでおられたようですね。
というか、アイリッシュにとっては、これで夏も終わるかも、
という気分なんですよね。

ちょうど一週間前のことになりますが、久しぶりに料理の仕事を
させていただきました。
2年前のチャリティ“The Flavour of Japan”を開催した時に
お世話になった方のお誕生日のお祝い。
ご主人が足を骨折されているので、食事に出かけるのが難しく、
お家でお友だちを招待したいということでした。

依頼主で、お誕生日を迎える本人でもある彼女は、
先日開催したIntroductory of Japanese Cookingのクラスにも
参加くださった、大の日本料理好き。
健康的に食べることにも意識が高く、私にとっても理想的なお客様。
急なキャンセルもあって、テーブルにつかれたのは7名。
年齢的には50代から60代ということで、量は少なめをお望みでした。

実は依頼を受けたのが5日前。
メニュープランを決めてくださったのは前日の夜という、
めちゃくちゃタイトな日程。
本来ならお客様のお好みに合わせ、季節感も盛り込み、
全体のバランスを考えてじっくりメニューを練るのですが、
急な依頼で時間もなく、以前の仕事で組んだメニューを元に
3つのプランを提案しました。
その中から選ばれたのが、いわゆる会席料理風に8コースの料理。
お祝いの日の特別な料理という意味では、これを選ばれたのも納得。

食器も全部、こちらから持って行き、漆塗りの物も含めた和食器に
少量ずつ盛りつけられた8コースのお料理を、皆さんほとんど
残すことなく、召し上がってくださいました。
そして上等のワインが、どんどん空になっていきました。
お客様がお帰りになる時には、わざわざキッチンの方へ来て、
おいしかったと褒めてくださった方もあり、皆様にお料理を
楽しんでいただけたようでした。
短期間の準備にばたばたしましたが、こういう経験を積むことで、
自信もつきますし、実際、段取りはどんどんよくなってきました。
やりがいがありましたし、私としてはいい機会をいただいたことに感謝。

当日の献立はこちら。
向付は刺し身のことが多いのですが、新鮮な魚が手に入らなかったので、
生物は断念しましたが、4種類のお寿司を大きな漆のお盆に盛りつけて、
取り分けていただきました。
焼き物は、ヒレ肉ステーキ肉を薄切りにして、塩麹でマリネ。
さっとグリルして、柚子胡椒、味醂などを合わせた味噌をさっと塗って、
香ばしく焼き目をつけました。
天ぷらのかき揚げは、パースニップと人参、そして人参葉。
重くならないよう、薄めの衣で揚げました。
写真は前半のものだけです。
あとになると料理を出すのに手一杯で、写真はとても撮れませんから。
完全な会席とはいいませんが、会席風の和食コース、
おもてなしにいかがですか。
4名様からお受けします。


e0149801_1164328.jpg

(先付 ) ごまと豆乳の寒天豆腐、プチトマトの梅酒マリネ、うまみ枝豆

e0149801_12472762.jpg

(椀物 ) 鯛しんじょの吸い物仕立
             
e0149801_12474825.jpg

(向付 ) 手まり寿司(海老、スモークトラウト)、帛紗寿司、カリフォルニアロール、
      ラディッシュの甘酢漬け

(焼き物) 牛肉の柚胡椒味噌焼き、アスパラガスのグリル添え 

(揚物) 天ぷら(かぼちゃ、かき揚げ、あんこう)抹茶塩添え

(止め肴) ほうれん草のおひたし、胡麻だれ添え
(ご飯、香の物) 赤しそごはん、味噌汁(大根、ネギ)、大根漬物、
(止め椀)  味噌汁(大根、ネギ)             

(水物) 柚子のソルベ
[PR]
by happytable-eire | 2013-05-07 23:59 | ・Japanese | Comments(2)