愛蘭土の林檎の木の下で

granna.exblog.jp

<   2011年 06月 ( 2 )   > この月の画像一覧

菜っ葉の炊いたん

先日からGlasnevinの Elmhurst Cottage Organicsのお野菜を
届けてもらっています。
ファームがある場所はDCU(Dublin City University)の近くで、
え?こんなところに?と思うような場所で驚きましたが、ちゃんと
育っていました。
さすがアイルランド、街中でも広い土地はたくさんあるんですね。
若いご夫婦で経営しておられますが、奥さんが日本人ということで、
日本の野菜をいろいろ作っておられるのが、特にうれしい。
鶏を飼ってオーガニックの卵も生産しておられますし、ベリー類や
林檎などの果物もいろいろ育てておられて楽しみがいっぱい。

これからしばらく夏の間は、アイルランドでも夏野菜がたくさん
収穫できますから、とても楽しみです。
私も昨年は、友人の庭で菜園をさせてもらったのですが、
今年は先方の事情と私も忙しすぎて実現しませんでした。

さて、日本の菜っ葉は希望で入れて下さるのですが、先週のには
「べか菜」という菜っ葉が入っていました。
京都ではべか菜という名前はあまりなじみがありませんでしたが、
「べか」というのは小さい、という意味だそうです。
私の記憶では、京都で「はくさい菜」と呼ばれている菜っ葉に
似ているようでます。
味も淡白でくせもアクも無く、歯ざわりも白菜に似ています。
でも独特の風味があり、和食にいい菜っ葉です。
こちらへ来て、一番飢えているのがこういう菜っ葉類。
アジア系のお店で菜っ葉を買っても、日本の菜っ葉の風味とは違い、
お浸しなどにしても、ちょっとなあと思うことが多いです。
特に京都は菜っ葉の種類が多く、私は大好きなだけに、時々
無性に欲しくなります。

e0149801_1041855.jpgさて、この菜っ葉をどうして食べようかと考えた時に、絶対これ、
と思ったのが、菜っ葉の炊いたん。
京都では何でも「炊いたん」ですが、つまり、菜っ葉の煮浸し。
菜っ葉の水気が出るので、塩辛めのお吸い物くらいのだしで、強火でさっと
煮るだけ。
柔らかさはお好みですが、私はちょっとくたっとしたくらいで火を止めます。
くたくたにはならないように、余熱も考えて早目に。
温かくても、冷たくしてもおいしい料理です。

ここにお揚げさんが入れば言うことなしですが、今日は冷凍庫にもストックがなくなっていたので、だしを取った昆布を細切りにして加えました。
だしの効いた薄めの味で、菜っ葉のおいしさを生かすのが京都風。
残った煮汁も残さずに、これもまたおいしい。
アクが強いと、一旦茹でてから炊きますが、菜っ葉の炊いたんは、
そのまま炊いてこそおいしく、アクの無い菜っ葉はありがたい。
昨年は菜園で作っていた小松菜をこうやってたくさん食べました。
小松菜もあるそうなので、また楽しみです。

先日、このファームを訪れたのは、次回のチャリティディナーに、
こちらのお野菜を使わせていただくための下見でした。
ぴりっとした辛みがあるわさび菜がこれから出てくるということで、
おひたしにしたらおいしそう。

大手のスーパーでもオーガニックの野菜は買えますが、新鮮さが
違います。
こうやって地元で育った野菜が食べられるのはうれしいこと。
これから毎週、何が届くか楽しみです。
[PR]
by happytable-eire | 2011-06-07 23:59 | ・Japanese | Comments(6)

チャリティディナー

以前、Cloghjordan(Co. Tipperary) のエコビレッジを訪れたことを
書いた時に予告しましたが、エコビレッジコミュニティの8人の
お客様が来て下さって、私の日本食を召し上がっていただく、
チャリティディナーが5月29日の夜、実現しました。

初めて日本料理を召し上がる方もいらっしゃると聞いていたので、
料理の内容は生魚や珍しい食材の料理は避けながら、和の香りを
生かすこと、器や盛りつけを美しくすることをこころがけました。
また会席式で一皿ずつお出しして、特別なおもてなしをすることで、
日本の食の美も感じていただきたいと思いました。

残念ながら、写真は席についていた友人が撮ってくれるものと
安心していたら、彼は食べるのに夢中で全然撮ってなくて、
お食事が始まる前に私が撮った先付の写真しかありません。

e0149801_819045.jpgお料理はほとんど、普段から手慣れているものにしたのですが、今回試作からスタートしたのは、豆乳と胡麻の寒天豆腐。
はじめは葛で作る胡麻豆腐を予定していたのですが、もちっとした食感よりも、つるっとした口当たりのほうが好まれるかと試作してみたらこれがうまくいきました。
普通の大豆のお豆腐でないけれど、豆腐と名のつく料理を一品加えたかったのです。
胡麻豆腐同様、胡麻の香りにわさびがよく合い、私もお気に入りの
一品になりました。さわやかで、これからの季節にぴったりです。

e0149801_7111217.jpg
プチトマトの酒マリネは湯むきしたプチトマトを日本酒につけておくだけなのですが、お酒が滲みたトマトの酸味が爽やかで、意外なおいしさ。
シェリー酒などでも美味しくできます。






ビレッジ内の食材は、天ぷらにネトル、胡麻和えにロケット、
抹茶アイスクリームにミルクと卵を使わせてもらいました。
アイスクリームは抹茶の風味を生かす為に、ミルクの割合を増やし、
あっさりめに仕上げたのですが、良質のミルクと卵のおかげで、
しっかりコクがあり、本当においしくできました。お献立はこちら

サービスはほとんど友人がやってくれたので、私は料理に専念。
お料理の説明も彼女にまかせました。お客様の中に日本人女性も
お一人おられたので、料理の説明はずいぶん助けていただきました。

食材と器具や食器ほとんど全部を持ち込むので、荷造りも大仕事。
チェックを繰り返しながら、忘れ物がないようにするのですが、
何度やってもなかなか完璧ということはありません。
京都のhappytableで料理教室やケータリングをやっていた時から、
この作業は何度やったことか分かりませんが、ミスも何度やった
ことか。
今回は、アイスクリームメーカーの一つの部品と炊飯器用のプラグを
家に置いてきてしまいました。両方とも機器が使えなかっただけで、
他の方法でカバーすることができましたが、気をつけないと。

お客様は皆さん、とても楽しんでくださって、話もはずんでいました。
お料理代もお願いしていたよりたくさんくださった方が多く、お金は
次回のチャリティイベントの収益と合わせて、被災地支援のNPOに
送らせていただきます。

今回の会席スタイルは大きなチャレンジでしたが、これも可能だと
思いました。
会席にこだわるわけではありませんが、日本の食のおもてなしの
ひとつのかたちとして、提案していきたいと思います。

お献立はこちら

(先付 ) ごまと豆乳の寒天豆腐、 プチトマトの酒マリネ

(椀物 ) 鯛しんじょとしめじの吸い物仕立
             
(向付 ) 手まり寿司 海老の椿仕立て、サーモンの柿仕立て

(焼き物) 牛肉の柚胡椒味噌焼き 

(煮物) 高野豆腐のオランダ煮 インゲン添え

(揚物) 天ぷら(かぼちゃ、アスパラガス、帆立のかき揚げ、ネトル)

(止め肴) 大根サラダ マスタードドレッシング、 ロケットの胡麻和え

(食事) 青しそごはん、赤出し味噌汁(わかめ、玉麩)、
           コールラビ漬物、ラディッシュの梅酢漬け
             
(水菓子) 抹茶アイスクリーム、 洋梨のフレーバーティーコンポート
[PR]
by happytable-eire | 2011-06-05 23:59 | ・Japanese | Comments(0)