愛蘭土の林檎の木の下で

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In Madrid

またまた長らくお休みしてしまいました。
予定外に旅行に出たり、家族が順番に風邪をひいたり、
・・・などと言い訳を並べてみても、更新できなかった理由はひとつ。
それは、怠けぐせ。
ブログの更新って、いったん習慣から離れてしまうと、
ついつい延ばし延ばしになってしまって・・・
クリスマスにかけてはイベントもいろいろあるので、
これではいけないと、ここらで気を入れ直します。

11月半ばからはスペイン・マドリッドに行って来ました。
マドリッド在住の長年の友人から、10月に入った頃に来ないかと
お誘いを受けていました。
でもその頃、私は日本にいて、帰国日も決めてなかったし、
帰ってきてからも日常生活に戻ったばかりで、
まだ疲れもとれていなかったので、決められずにいました。
そうしたら、その友人が「つべこべ言わずに来い!」とばかりに、
フライトを予約してしまったのです。
ニュージーランドからの共通の友人の訪問に合わせてのこと
だったので、こんな機会もめったにないわけで、強引でしたが
行って良かったです。
夫と二人で飛行機で出かけるのは子どもが生まれて以来、
初めてのことでした。

一日中かけて美術館をまわったり、街を散策したり、
夜にはタパスバーをはしごし、山盛りのシーフードに
むしゃぶりつき、飲み、しゃべり、笑い・・・
友人の9歳、7歳、5歳の子どもたちにも癒されました。

食べ物のことはもっと下調べをしておけばよかったと後悔
していますが、また次回のお楽しみということにしましょう。
おいしいものをたくさん食べましたが、なんといっても
今回のベストミールはガリシア料理のレストラン
「Ribera de Mino」でのランチ。
スペインではランチに時間をかけて楽しむのが普通だそうで、
金曜日の午後にお店は満員。
生き生きとにぎやかに食べ物とおしゃべりを楽しむ人々の
雰囲気がなんともよくって、最高に楽しい時間でした。
壁の貼り紙には『歌わないでください』と書いてあって、
そういうお国柄なんですね。

まず出てきたのが、パンとたこのガリシア風(Pulpo a la Gallega)と
唐辛子(Pimiento de pardon)のオリーブオイル焼き。
たこがとても柔らかくって、オリーブオイルとパプリカがかかってる
だけのシンプルさでいくらでも食べられてしまいます。
たこ好きの私としては、歯ごたえのあるのもいいのですが、
この柔らかさも新鮮な食感でした。

唐辛子は3〜5cmくらいの辛くないもので、大きさもかたちも
日本のしし唐のような感じ。
これもシンプル。オリーブオイルと塩だけなのに、とにかくうまい。


そしてメインが登場。e0149801_2495877.jpg
30cmほどの楕円の金属製の皿に山盛りの蟹、海老、亀の手。
これで3人前らしいけど、5人でも食べ切れるかと思うような量。
海老も大小さまざま5種類くらい。
大きいのはラングスティーン、5cmもないような小さいの、殻ごと食べられそうな柔らかいのとそれぞれに違った味。

初めてだったのが見かけもちょっとグロテスクな亀の手。
これは日本でアウトドア派の人が食べてるのを見たことがありますが、海のエキスをぎゅっと濃縮したような味でした。

そして蟹はたぶんストーンクラブと呼ばれるものと毛蟹系のもの。
ストーンクラブは厚くて堅い甲羅と大きな爪が特徴ですが、
最高だったのが、そのかに味噌。
友人が甲羅に白ワインを注いで蟹味噌をゆるめ、パンですくって
食べていましたが、これがいけました。
日本では日本酒ですが、白ワインの酸味がさっぱりして、
とても合います。
毛蟹はかなり小ぶりでしたが、むしゃぶるように食べました。
とにかく5人がお腹いっぱいになった一皿でした。

その後出てきたのが小さなグラスのハーブリキュール。
これは消化を助けるとかで、お店からのサービスで出されるよう。
レモン色でほんのり甘く、フクザツな香りがしますが、
度数が高い割に飲みやすくて気に入ったので、お土産にも
一本買いました。

そして最後に友人がオーダーしてくれたのが、この一品。
まず直径20cmほどの素焼きの鉢になみなみとつがれた透明の液体が
運ばれてきて、ウェイターが火をつけると青い炎が上がります。
添えられていたお玉で混ぜて燃やし続けること5分以上。
ウェイターが戻ってきて、そこへ濃いめのコーヒーが注がれ、
まだしばらく燃えていたけれど、吹き消してカップへ。
甘—くってお酒たっぷりのコーヒーがおいしく感じられました。
それまでにも白ワインを2本空けていたのに、さらに度数の高い
リキュールまで、よく飲み、よく食べた午後でした。
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by happytable-eire | 2010-11-30 23:59 | Travel | Comments(0)

京丹後の「魚菜料理 縄屋」

日本滞在中は親戚や友人に誘ってもらって、外食の機会が
とても多かったのですが、行ったお店の中で特に気にいった
お店を紹介します。

京丹後市弥栄町にある「縄屋」さん。
祖母の忌明、納骨の法要のあとに食事に行ったお店です。
大人数で会食のできるお店となると、田舎だけに選択肢が少なく、
とりあえず家に一番近いお店で予約していました。
でも法要直前の四日前になって、以前から気になっていた
このお店のことをふと思い出し、聞いてみたら空いていたので
急遽こちらに変更しました。
ここは3年ほど前に、ある記事で紹介されていて知ったのですが、
価格などの詳しい情報が出ていなかったので、店構えから見ても、
もっと敷居の高いお店だとばかり思っていました。

食事してみて分かったのですが、お料理の内容からいって、
お代はかなり良心的。
でも料理は本格的日本料理で、丹後にこんなお店ができたのが、
何よりうれしく、驚きでした。
丹後では新鮮な魚が手に入るのが魅力ですが、それを洗練された
料理に仕上げるのは、やはり料理人の腕とセンス。
縄屋さんは料理のおいしさもさることながら、店の造りから
器選びのセンスまで、トータルで素晴らしい。

実はお店の紹介をするのは、このブログでははじめてのこと。
私はもともと外食が少ないこともありますが、料理のおいしさを
表現するのはとても難しく、これまでは断念してきました。
ほんとうは内緒にしておきたい気持ちもあるのですが、
大好きな丹後にこんなお店があることを自慢したいので、
がんばって書いてみます。

その日の5000円のコースのお料理。その日の食材によって変わるようです。
(間違いないとは思うのですが、書いたものがあったわけではないので、
 あくまでも私の表現です。写真はうまく撮れたのだけですが・・・)
前菜             まぐろの山かけ
椀                 粕汁
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白味噌も甘すぎず、上品なのにこっくり。
まだまだお酒が絞れそうな、新酒の上等な酒粕が使ってあるとみました。
甥っ子が残したお汁もいただいたら、からだがぽかぽかしてきました。

造り              ひらまさ いか
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この美しさ!新鮮さだけでは、こうはいきません。
刺し身は切り方で味がかわるというのを実感しました。
細かく切り目が入れられた、いかの甘さは絶品でした。


冷菜             生の穴子のポン酢和え
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穴子の生なんて初めてだったし、ポン酢に少し唐辛子とごま油
(だと思う)がきいてて、それが絶妙のバランス。印象的な一品。

焼きもの     よよしの味噌漬けのエリンギ巻き 伊達巻き 栗の渋皮煮
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ほろりとやわらかい身に程よい味噌の風味が上品。
よよしはイボダイの丹後の呼び名だそうです。


蒸し物          いくらと銀杏の飯蒸 
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もちもちのもち米に銀杏の香り。いくらのほのかな塩分がいい。
翡翠色の銀杏といくらの朱、彩りも美しい。

揚げもの       揚げた海老芋のカニあんかけ
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甘い海老芋にカニあん、これ以上の組み合わせがある??

ご飯             土鍋で炊いたきのこご飯 漬け物 蕪の吸い物
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お腹いっぱいでもおかわりしてしまったほどのおいしさ。
そして漬け物は完璧。
お吸い物の出汁のおいしさにはため息がもれ、具の蕪の
生に近いような食感も新鮮でした。
写真は撮り忘れましたが、素敵な土鍋でした。

デザート        リンゴ酢アイス


食材の新鮮さは丹後という土地柄のこともありますが、お野菜も
自家栽培のものを使っていらっしゃるとか。
実はうちの娘は魚が苦手で、普段はほとんど魚は食べないのですが、
その娘がすべて、おいしくいただきました。
苦手な理由は生臭みですが、それがまったく感じられなかった
らしいのです。
東京から来たいとこは、これだけの料理だったら東京ではこの3倍の
代金でも驚かないと言っていました。
とにかく、子ども(とろとろオムライスのお子様ランチを作ってもらいました)
も含めて全員が大満足。
料理がおいしいと話もはずみ、祖母へのいい供養となりました。

それにしても、こんなに苦労した記事はめったにありません。
料理のおいしさ、素晴らしさを伝えるのは本当に難しく、
私の文ではとても表現しきれません。
丹後にいらっしゃる機会があれば、ぜひ足を運んでみて下さい。
遠くからわざわざでも行く価値、絶対ありのお店です。

魚菜料理 縄屋
京都府京丹後市弥栄町黒部2517
0772-65-2127
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by happytable-eire | 2010-11-15 23:59 | ・Japanese | Comments(6)

日本の食に感じたこと

おかげさまで無事にダブリンに戻って一週間。
帰りのフライトでよく寝られたので、時差ボケもなく、
元気だと思っていたけれど、やっぱり疲れが出ています。
先日から原因不明の腰痛がでたり、えらく寒気がすると
思ったら発熱まで・・・
考えると日本では緊張状態が続いていましたから、
ちょっとゆるゆるとする必要があるようです。

10月をまるまる日本で過ごしたわけですが、忙しい中でも
食べることは楽しみました。
でも、逆にストレスを感じたことも・・・
そんなことを書いてみたいと思います。

滞在中、頻繁に食べたのは、日本でしか食べられないもの。
季節もよく、秋の味覚を楽しみました・・・さんまや松茸、
栗の渋皮煮、ねっとり甘い安納芋。
茗荷やすだちなど独特の香り、田舎の庭の柿も甘かった。
ご飯は何よりお米がおいしいだけで満足感が違います。
麺類は特にうどん。おいしい生うどんはコチラではなかなか
食べられませんからね。
野菜も季節の万願寺唐辛子、栗かぼちゃ、なす、菜っ葉類と
もりもりと食べました。
大好きなエリンギをはじめとする数々のキノコ類、
甘くてみずみずしい大根おろし、上賀茂の間引きのすぐき菜も
お揚げさんとさっと炊いたらすぐきの香りがちゃんとして
おいしかった。

また日本料理のお店には何軒も行ったので、いろいろ勉強に
なりました。
食材の豊富さや繊細な味つけ、料理と器との調和などは、
本当に素晴らしいとつくづく感じました。

ストレスがたまったのは食材の調達の難しさとその高さ。
京都にいる間は妹宅に滞在していたのですが、
妹が仕事で遅くなる時には何度か料理をしました。
12歳と15歳の甥っ子は、母親が作る料理とは違う
私の料理を結構楽しみにしてくれていたので、
自分が出かける日でも料理だけして出かけました。
ローストポークやローストチキンを作た時には、
甥っ子たちはクリスマスだと大喜び。
でも私は鶏屋さんで丸鶏の高さにぎょっとしました。
ここでは安いのなら5ユーロで買える丸鶏が2000円。
特別な地鶏でもない、普通の、それも小さめでこの値段。

またラザーニャを作ろうと思ったら、ラザーニャのパスタが
売ってない。
さんざん何軒ものスーパーをまわった上に、わざわざ行った
輸入食品を扱ってる酒屋さんは休みだったり。
結局ペンネを買ってボロネーズソースと合わせ、
ベシャメルと重ねてオーブンで焼きました。

あと、思い出したこと。
おいしそうで思わず買った明太子や、味噌煮込みうどん、
漬け物までが化学調味料の味がきつくて食べられなかったり・・・
ああ、そうだった〜だから高くても化学調味料無添加のを
わざわざ買ってたのでした。
私が化学調味料や添加物に過敏であることは確かですが、
一般的に日本の食品への化学調味料や添加物の使用量は、
かなり多いと言えると思います。
たとえ出来合いのものでおいしくなくても、化学調味料の味で
食べられないことは、ここではまずありませんから。

というわけで、いいこと一辺倒ではなかったけれど、日本の食を
以前とは違った目で見るいい機会にもなりました。

e0149801_18511591.jpgこれまでにも夫や子どもが日本から戻る度に、頼んで買ってもらっては持ち帰ってきた食材を、今回は自分の目で見て選んでこられました。
この寒の長ひじきは、友人がわざわざ注文してくれた一品。
私は断然、芽ひじきよりも長ひじき派。久々に梅干しを加えてことこと炊いてみました。
うーん、なつかしい味。玄米ご飯との相性は抜群です。

それから最後になりましたが、数々のお土産をいただいた皆さま、
本当にありがとうございました。
特にたくさんいただいたのがお茶とお菓子。
しばらくはおいしい和菓子やお茶を楽しめます。
ダブリンの皆さん、お茶しにいらっしゃいませ。
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by happytable-eire | 2010-11-11 18:59 | ・Japanese | Comments(8)