愛蘭土の林檎の木の下で

granna.exblog.jp

カテゴリ:Preserves( 28 )

Food in Black 2  〜Crème de Cassis〜

さて、もう一つの黒い食べ物、それはブラックカランツ。
日本語では黒すぐりと呼ばれる果実です。
このブラックカランツ、こちらでは普通に家庭の庭などで、
よく栽培されているようですが、お店で見ることは
ほとんどありません。
おそらく、とても実が柔らかいので、流通に向かないのでしょう。

実はCassisがブラックカランツを表すフランス語だと気づかず、
私の大好きなリキュールCrème de Cassisの材料だとは、
ブログBiblioCookのCaroline が書いたこの記事を読むまでは、
つながっていませんでした。
Crème de Cassis私も3年前に訪れた、フランスのブルゴーニュ地方の
名産品でもあります。
うちにも1本ありますが、どこのブランドのもボトルのデザインがおしゃれ。

この記事を見つけた時、ウェストコークの兄に送りました。
兄の家の庭にはたくさんのブラックカランツがあり、
よく自家製のジャムを作ってくれます。
でも、ホームメードのCrème de Cassisなんて素敵!
と思ったのですが、兄の家のブラックカランツは、
今年は飼っている鶏たちに全部食べられてしまったそう。

ところが私たちが滞在中に、ご近所のお友だちが、
庭で穫れたのをたくさん持ってきてくださったのです。
そしてそれをちゃっかりといただいてきました。
e0149801_1953406.jpg


ジャムもとってもおいしいので、魅力的だったのですが、
ブラックベリーのジェリーがあるので、こちらは思い切って
Crème de Cassis作りに挑戦してみました。
作り方は簡単。
果実をつぶして、砂糖を合わせ、ブランディーも
合わせて瓶詰めするだけ。
面白いのは、ブラックカランツの葉っぱを入れておくこと。
実は葉には強烈な匂いがあるそう。
香り付けか、殺菌作用か、なぜ葉っぱを入れるのかは、
もう少し調べてみたいと思います。

一週間ほど温かい窓際に置き、葉っぱを取り出して、
またそのまま3ヶ月置きます。
その後、漉して瓶詰めしたのを後3ヶ月寝かして出来上がり。
時間はかかりますが、ほとんど手間なし。
どんなCrème de Cassisができるのか、今から楽しみです。
クリスマスにはちょっと間に合わないけれど、
来年暖かくなる頃には飲み頃を迎えるでしょう。
白ワインと合わせてキールにすれば、まさに夏にぴったりの
飲み物です。
また、色も美しいので、お菓子作りにも重宝しそう。

はじめはブランディーと混ぜずに蓋をしてしまったのですが、
もう一度レシピを見ると、よく混ぜるとあったので、
瓶の中で混ぜ合わせたらこの色。
ブラックベリーと同じく、黒といってもいい濃紫色で、
抗酸化作用の強いアントシアニンや、ビタミンCも
豊富に含まれているそう。

西洋人には黒い食べ物が奇異に映るので、海苔を嫌がる人が
いるというのを聞きますが、こういう黒は大丈夫なんですね。
実際は黒というより紫色か深紅なのでしょうけれど。

自然の恵み、ふたつの黒い食べ物を紹介しました。
体にもよくて、おいしいとなれば言うことなし。
アイルランドからのお土産に、日本ではあまり見ることのない
ブラックカランツのジャムをよく使いますが、
こうして自分で何か作ってみると、より身近に感じました。
やっぱり保存食作りは楽しい!
e0149801_1947337.jpg


追記:
昨日、レシピ主のCalorineに会ったので、彼女に葉っぱをいれる理由を
聞いてみました。
彼女は「葉っぱの新芽を指で強くこすって匂いを嗅いだらわかる」と。
昨日の夜から再び兄のところに来ているので、ブラックカランツの新芽を
指でつまんで強くこすり、匂いを嗅いだら、うん、納得!
確かに強い清涼感のある臭いがありました。
Wikipediaにあるように、「ネコの尿を思わせる」ってことはないけれど。
この葉っぱの精油は香水などにも利用されるそう。
また、この成分は緑茶などにも含まれているそうです。
なので、殺菌とかいうことではなく、やはり香り付けのようですね。
[PR]
by happytable-eire | 2013-08-30 23:59 | Preserves | Comments(0)

Food in Black 1 〜Blackberry Jelly〜

先週末はウェストコークの兄の家を訪れていました。
ファミリーのいくつかのお祝い事を組み合わせての、
パーティーでした。
と言っても、特にいつものパーティーと変わりなく、
お客様方は顔なじみの兄のお友だちが中心。
例のごとく、かなりの数のワインが空になったこともあり、
翌日曜日はどこへも出かけず、兄が最近作ったテラスで、
ブラディーマリーを片手に、おしゃべりしたり、本を読んだり、
のんびりと過ごしました。
思いがけなく太陽も顔を出し、暑いほどではないけれど、
爽やかで良い午後でした。
そして月曜日に、コーク経由で帰って来ました。

帰る前のほんの30分ほど、兄の家の前の辺りだけで、
1キロほどのブラックベリーを摘みました。
実はアイルランドへ来て5回目の夏になりますが、ちゃんと
ブラックベリー摘みをしたのは初めてのこと。
ものすごく楽しみにしていた初めての夏は、いつまで待っても
熟すことなく秋を迎えてしまい、ガッカリしたものです。
e0149801_7521230.jpg

その後は祖母が亡くなったことで、夏から秋にかけては
3年続けて日本にいたことや、冷夏が続いていたので、
一度もブラックベリー摘みを楽しむことはありませんでした。
今年の夏はアイルランドでは何十年ぶりという夏らしい夏を迎え、
特に7月は晴れ続きだったし、気温も30度近くまで上昇した日が
何度かあったようです。
夏らしいといっても日本の暑さとは比べ物になりませんが、
昨年の夏と比べたら大違いの、本当に良い夏でした。

野生のブラックベリーは夏に太陽を浴びないと甘みがのらないそう。
さすがに今年のは十分甘く、摘むそばから口へ放り込んでも、
これまでのように酸っぱくて顔をしかめることもありません。
熟しているのは、実がぽろっとはずれます。
ほとんど動くことなく、道端で手当り次第に摘むだけで
あっという間に、ボウルがいっぱいになりました。
そして、それをダブリンへ持ち帰ってきました。
e0149801_7521653.jpg

野生のブラックベリーは生で食べるとほのかに渋みもあり、
種も多くてけっこう気になるものです。
それだけに煮る方が絶対においしい。
ジャムだと種が口に残ることがあるので、ひと手間かけて
ジェリーにする方が食べやすいんですよね。
ジェリーというのは、果実ごと煮込むジャムではなく、
果実を煮てから果肉から果汁だけを絞り、砂糖を加えて
煮詰めて作ります。
ジャムより透明感があって、プルンっとした食感です。

ブラックベリー、刻んだクッキングアップル、レモン汁と水を
鍋に入れてコトコトと煮ること30分ほど。
それを目の細かい袋で時間をかけて漉すのですが、
ジェリー用の目の細かい袋を持っていないので、
目の細かいザルにペーパーを敷いて漉しました。
落ちてきた果汁600mlあたり450gの砂糖が標準量ですが、
少し控え目にして煮詰めました。
ジャム用のペクチンを添加した砂糖を使うレシピもありますが、
できるだけ添加物を加えたくないので、クッキングアップルと
レモン汁を加えて、とろみがつくのを助けます。

そしてできたのがこれ。
ほとんど真っ黒で、布の模様が瓶に映り込んでいます。
実際は濃い紫色なのですが、こうやって瓶に詰めると、
限りなく黒に近い色。
この色はアントシアニン、ワインなどに含まれるのと同じ色素で、
高い抗酸化作用を持っています。
そして苺やラズベリーなどのベリー類とはちょっと違う、
独特の香りがします。

ジェリーを作ると果肉が残るので、とてももったいない気がします。
そこでもう一度水を加えて煮てこしてみると、まだまだ
美しい色のジュースになりました。
それに砂糖を加えて煮詰めて、コーディアルも作ってみました。

ブラックベリーは、特に田舎へ行かなくても、ここでは
そこいら中に生えています。
ものすごい繁殖力なので、あっという間に広がるようです。
最近は日本でも栽培している方が増えているようですね。

さて、タイトルがFood in Black 1というからには、
まだ続きがあるんです。
実はウェストコークから持ち帰った、黒くておいしいものが
もうひとつあるんです。
それはまたこの次の記事で紹介します。お楽しみに。
e0149801_7521347.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-08-29 23:59 | Preserves | Comments(0)

Elderflower Cordial

e0149801_12161077.jpg今年もまた、エルダーフラワーの季節がやってきました。
昨年はとても早く花が咲き始め、私がフランスへと発った6月10日頃にはもう咲いていましたが、花を摘む余裕もなく、あきらめざるを得ませんでした。

エルダーフラワーシャンペン初めて作ったのは2010年、もう3年前になるんですね。
2011年の6月はチャリティディナーの開催でてんてこまいで、花のいい時期をのがしてしまい、シャンペンは仕込めませんでした。
花の終わりがけに何とか少しだけ摘んだので作ったのがコーディアル。
こちらでコーディアルというと、いわゆる甘いシロップで、薄めて飲料にするフルーツ味のものが多いです。
英語の”cordial”には、もともとは強壮作用のあるアルコール飲料の意味があり、特に心臓にいいものをさしたそうです。

エルダーフラワーはヨーロッパやエジプトで、
古くから薬効植物として利用されて来た歴史があり、
インフルエンザ、風邪、花粉症などに効果があるそうです。
花はほんのりと香り、よくマスカットに似たと形容されますが、
独特の香りで、ちょっと青臭さを感じます。
でも清涼感があり、私はとても好き。
今年はシャンペンよりもコーディアルをたっぷりと作ろうと、
花が咲くのを心待ちにしていました。

摘みに行ったのは、うちの近くにある学校の駐車場。
道路からずっと奥に入って行くので、環境は悪くありません。
まだ花がほとんど咲いていない花房もあったので、
六分咲きというところ。
できるだけたくさん花が開いている房を選んで摘みました。
あまり摘み過ぎてしまうと、実がつかなくなるので、
必要な分だけ摘みます。
そして家へ帰ると早速にシロップを作り、レモンの皮とレモン汁、
そして花を加えて一日そのまま寝かせておきます。
今回は1.8リットルの水に2.7キロの砂糖、3個分のレモン皮に
6個分のレモン汁を使い、約4リットルができました。
友人と一緒に作ったので、うちの分が2リットル、上出来です。
レシピにはクエン酸を加えるようになっていましたが、
無かったのでレモン汁を多めに加えました。
e0149801_1216442.jpg



あとは目の細かい布で漉して、ボトルに詰めれば出来上がり。
2011年に作ったのが一瓶、残っていたのを見つけたので、
並べてみたらこんなに色が違いました。
開けた時にシュワッと軽く音がしたので、アルコール発酵していて、
酸味も出ています。お酢に近づいているのかな。
エルダーフラワーの香りも飛んでいるので、コーディアルは
あまり時間をおかずに消費する方がいいようですね。

昨日、今日とまたいいお天気で気温も高かったので、
こういう日には、スパークリングウォーターで割って飲むと、
爽やかさを満喫できます。

少し残った花はワインヴィネガーにつけてみたところ、
独特の香りがついて、ほんのりと甘みもでました。
魚介類とよく合いそうですし、和食にもアレンジできそう。
いろいろ試してみるのが楽しみです。

来週にはもう一度花を摘みに行って、ハーブティー用に
たくさん乾燥させてみようかと思っています。
e0149801_12171793.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-06-20 23:59 | Preserves | Comments(0)

初めての麹作り その2

今回の糀作りで参考にさせてもらったのが、
数々のウェブサイトと林弘子さんの『秘伝発酵食づくり』。
この本はずいぶん前から持っていて、これまでにも
キムチ作りや漬物作りに、参考にしています。
著者の発酵に対する情熱が半端ないところが興味深く、
かといって、研究者的なノリでもなく、あくまでも
食べ物が作られる過程の発酵として書かれています。

私も発酵ものに関しては、パン作りに始まり、味噌、
漬物各種、キムチ、酵母、納豆、柿酢など、これまでにも
けっこういろいろとやってきています。
発酵に関してはオタクっぽいところがあるかも・・・
実はもう一冊、家庭での麹作りについて詳しく書かれた本が
持っていて、これは麹作りに興味を持っていた友人に
貸したままになっていて、手元になかったのですが、
こちらは詳しいけれど、けっこう専門的にかかれているので、
気楽に挑戦するには、手元にないのもよかったかも。
でも、麹を深めるには一読の価値はある本です。

       

さて麹作りに戻りましょう。
麹室に入れてから約15時間くらい経つとすると、
米に白い物がポツポツと見られるようになりましたが、
これが麹菌が発芽しはじめたということ。
この時間については、12〜15時間とか15〜24時間とか、
結構アバウトに書いてありました。
このあたりは麹室の環境でかなり左右されるようなので、
時間はあくまでも目安で、とにかくこまめに様子を見ることが
大切なのかと思います。

麹が発芽しはじめたら、あとはただただ育てるのみ。
発芽するまでに雑菌に負けてしまうと、発芽前に
カビが生えたりもするそうです。
ここまで来れば、まずはひと安心。
e0149801_1224876.jpg

ここで一度全体を手でよく混ぜて、米粒をまんべんなく
広げてやります。麹菌を均一にするためです。
その後、平たい容器に移し替えるのですが、その時に
布巾を新しいものに取り替えると書いてありました。
布巾は空気のよく通るものがよく、さらしや日本手ぬぐいが
いいらしいのですが、あいにく替えがありませんでした。
そこで使ったのが、greaseproof paper。
初めから最後までこれだけでやれば簡単と書いたものが
あったのを思い出したからです。
丸めて水で洗うようにしてよく絞り、天板に敷き、
その上に麹を広げました。厚さは1cmちょっとくらい。
天板はいつもロールケーキの生地を焼く時のもの。
実は酒屋さんのお下がりを買った、木製の麹蓋もあるのですが、
大き過ぎてオーブンに入らなかったんです。

そしてここから丸一日、庫内温度30〜34度、湿度を高く保ちます。
百均で買った湿度計は、どうしても80%から上がらず、実際にそうなのか、
狂っていたのかは不明ですが、時々霧吹きで布巾を湿らせ、
出来るだけ高い湿度を保ちました。
また、庫内温度は空き瓶に50-60度の湯を入れて新聞紙でくるみ、
四隅に置きました。
この湯の温度が40度を切ると温め直すのを繰り返すだけで、
何とか温度を保つことができました。
オーブンは庫内灯をつけることで、電球の発熱でも温まります。。
オーブンの扉にはオーブンミトンを挟み込んで少し隙間を作り、
新鮮な空気を取り込めるようにもしました。

文章になると、とっても大変そうですが、実際は3-4時間おきに
湯を温め直すだけでいいし、夜中は多少温度が下がっても、
ただ時間が長くかかるというだけで、それでダメになると
いうようなこともないそうです。

そんなこんなで保温を始めて2日と4時間程で麹室から出し、
完成としました。
麹はひと粒ひと粒がほわほわっとした白い毛羽におおわれて、
米の重さを感じさせません。
手塩にかけただけあって、なんとなく可愛い。
e0149801_12241854.jpg

麹特有のほのかな香りが立ちこめ、食べてみるとほっくり。
栗のようなと表現されているものが多かったですが、
確かに茹で栗のような風味があります。

元の米の重量が600g、完成した状態で800gちょっと。
約1.2倍の重量になっているのが理想的ということなので、
そこから考えるとまだ少し重いですが、よしとしましょう。

時系列で書き並べるとこんな感じ。
第1日目 
1:00AM 米を洗って水につける
1:00PM 米をざるにあけ、水を切る
3:30PM 米を蒸し始める
5:00PM 蒸し上がった米に麹菌をまぶして保温開始
第2日目 
4:00PM 麹を広げてさらに保温 
第3日目 
10:00PM 麹室から出す

つまり、二晩は夜中に寝ても明け方に一度起きて、麹の世話。
夫に、「まるで赤ん坊の世話してるみたいなもの」だなと、
言われましたが、まさにその通り。
考えたら子どもにおっぱいをあげていた1年半近く×2は、
こんな生活をしていたんですね。

ビギナーズラックか、初めての麹作りは、まあ成功だったと思います。
ただ、これがいい麹なのかどうかは、今は予測もつきません。
この麹を使って作るもので結果が出ることになります。
でも、この麹作りを経験してふと思い出した言葉が、「餅は餅屋」。
発酵という奥深さを極めるのは、並大抵ことではないなあと
つくづく思ったのでした。
e0149801_12202728.jpg

    
[PR]
by happytable-eire | 2013-03-22 11:59 | Preserves | Comments(0)

初めての麹作り その1

先日の味噌作りワークショップに使った麹は、
京都から出来立ての生麹を送ってもらいました。
味噌作りに限ったことではありませんが、
麹は生きているので、新鮮で元気なことがとても大切です。
日本では、最近の塩麹にとどまらない麹ブームのおかげで、
麹が普通に簡単に手に入るようになったようです。
お店の陳列棚に通年並んでいるのは乾燥麹ですが、
実は乾燥麹でも、麹の働きとしては、生麹と比べても
まったく遜色ないそうです。

麹と一口に言っても、米麹用だけでなく、醤油用や麦麹用と
いろいろあるそうですし、味噌や醤油がそれぞれのメーカーで
味が違うのは、原料はもちろんですが、その蔵についた麹菌が
いろいろな要素と絡み合って、それぞれの味を作るそうです。
菌や発酵の世界は、とても奥深いものですね。

実は今週末の英語での味噌作りワークショップに使う麹が、
予定より参加者が増えて、足りなくなってしまいました。
もう少し日本から送ってもらおうと思ったら、タイミング悪く、
次の麹の仕込みのものを待ってては遅過ぎ、ネットで調べても
生麹は受注生産のことが多く、すぐには送ってもらえません。
米国産の麹があることも聞いたので、そちらの会社にも
問い合わせましたが、返事は来ず。
いつまでも待っていては間に合わないので、必要に迫られて、
今回の麹作りへのチャレンジが始まりました。

実は麹作りについては、これまでもいろいろと調べていて、
いつかは挑戦してみようと思っていました。
本も何冊かあるし、麹蓋という木製のトレイまで準備済み。
また何より大切な麹菌も、かなり前に納豆菌と一緒に、
日本の通販サイトで買って、手元にあったのです。
でも麹菌は消費期限をとっくに過ぎていて、もうダメかと
思っていたのですが、今回調べてみたところでは、
未開封の状態で麹菌がダメになることはなさそうで、
一度買ったら一生使えます、なんて書いておられる方も
ありました。
それなら、やるだけやって見ようと思ったわけです。
失敗したらその時はその時で考えよう。
所要時間は約3日。
この週末の連休を利用して、取り組むことにしました。

まずは米をよく洗って水に浸けるところから始まります。
糠がついていると麹菌がつきにくいということなので、
念入りに洗い、水に浸けること約12時間。
冬なので、長めにしっかり浸水します。
そしてざるに上げて水がしっかり切れるまで数時間、
置いておきます。
そして強火の蒸し器にかけて約1時間。
蒸し器には布巾を敷き、米をすり鉢状に置いて、
蒸気の回りがいいようにします。
今回は600gの米が一度に蒸せましたが、量が多い時は
何回かに分けて、蒸しむらができないようにします。
あと、水が無くなってカラ炊きにならないよう、
20分おきにタイマーをかけておいて、水を補給しました。
注意点はこれだけです。

45分くらい経つと、米に火が通って透明感が出ましたが、
念のためにあと15分、ごわごわのお赤飯くらいの堅さです。
でも芯はなく、指でひねると簡単に潰れる感じ。
食べておいしい程柔らかいのはよくないそうです。

それを飯切りに取ってしゃもじでほぐして、蒸気を飛ばし、
米の温度を下げます。
温度が35度くらいになったら、麹菌を全体にまんべんなく
振りかけて手でよく混ぜて、飯粒によくからませます。
作業はほとんどこれだけ。
麹菌は袋に10キロ用20gと書いてあったので、そこから割り出し、
1.2gを使いました。

清潔な布巾にひとまとめに包んで、竹のざるに入れ、
ビニール袋をかぶせて準備完了。
あたたかい空気と湿気でじめじめした、カビの一種である
麹菌の好きな環境を作ってやります。
あとは温度と湿度の管理をいかに上手にするか。

今回はオーブンを麹室として使いました。
始める前にいろいろ試してみたところ、湿気を与えるために
お湯を入れた容器を四隅に置き、庫内灯をつけた状態で、
適温の30〜35度に調整するのが意外と簡単だったからです。
お湯を温め直したりするにも、火のそばで使い勝手よく、
何よりキッチンの中なので、様子を見るにも便利。

さて、ここまでで約20時間。
長くなるので、続きはこの次に。
e0149801_1291544.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-03-18 23:59 | Preserves | Comments(0)

糠床で重しをする

先日の味噌作りワークショップの間に、私自身の味噌も
皆さんと同じように仕込むことができました。
自分でも驚く程、すっかりこの作業に慣れているのに気づき、
経験ってすごいものだと思いました。

さて、今日はその味噌にした重しのことです。
ワークショップでは、一番手軽で特別な準備のいらない、
塩による重しを皆さんに紹介しました。
塩をビニール袋に入れ、隙間のないように仕込んだ味噌の上に
置く方法です。
ラップの上に直接置いてもいいのですが、カビなどが出て
重しを取り除く必要がある時に、この方が取り扱いやすい。

私は酒粕があれば、詰めた味噌の表面にピタッと貼付けたり、
子どものビー玉を敷き詰めて重しにしたこともありました。
これまでの経験で、気温が上がって味噌がわき上がり、
重しが軽過ぎたために吹きこぼれたこともありました。
重しは重過ぎても軽過ぎてもよくないそうですが、
昨年の経験から、ここではそこまで気温が上がらないので、
そんなに重い重しは必要ないと思います。

今年は酒粕もないので、塩でするつもりでいたら、
直前になって、面白いことを知りました。
私が登録している、京都のお豆屋さん楽天堂のMLで、
味噌作りが話題にのぼり、その中で糠床でふたをすると
書いておられる方がありました。
彼女は京都で味噌作りのワークショップを企画されてて、
彼女の味噌作りの師匠のやり方なのだとか。
その師匠というのが、酒屋のおかみさんなのですが、
その酒屋「山岡酒店」は私の京都の家のすぐ近所のお店。
数年前から店頭に無農薬や減農薬のお米やお野菜を
置かれるようになったこともあって、よく行っていました。
そんな縁もあったのと、玄米を買って七分搗きに精米して
食べているわが家では、いつも糠がたくさんあり、
これは試さない手はない、というわけです。
詳しい方法を教えてとお願いしたら、こんな返事が来ました。

『☆おもしは使わずに、ぬか床自体を重しとみなします。
まず米糠でぬか床を作ります。
1.飽和食塩水を作る
 (もう塩が溶けません!という濃度まで塩を溶かす)
2.米ぬかを煎る(こげないように~)
3.煎った糠に飽和食塩水を入れ、ねるようにしてまぜる。
 (ぬか床ですね)
4.たっぷりのぬか床で味噌にふたをする。
 (えっ!?こんなに !?って位。10センチはあると安心)』

ふふふ、かなりアバウトですが、これで十分。
うちでは精米した糠はさっと炒って保存しているので、
たまっていた炒り糠500gくらいに飽和食塩水を加えて
よく練りました。
飽和食塩水は糠と同量程度かと思ったけれど、もう少し
多かったかな。塩の濃度は30%くらいだったと思います。
(私もアバウトです)

そしてその糠床を仕込んだ味噌の上にぼってりとのせてゆき、
こんな感じになりました。
10センチはないけれど、7〜8センチの厚みにはなりました。
一見、お味噌のようですが、これは糠床です。

この糠床で味噌にふたをする、つまり重しをする方法の
いいところは、この糠床が味噌から出てくるたまりを吸って、
素晴しい糠床になるそうなんです。
そして、その糠床に漬けたぬか漬けは絶品だとか。
野菜だけではなく、豆腐や魚でもいけるそうです。
そりゃそうですよね。おいしい味噌のエキスをぜーんぶ
吸っているんですから。
おまけに下の味噌には、カビは絶対に生えないのだそう。
そりゃあ、あれだけの塩が入った糠床がどっしりと
のっかってるのですから、カビが入りこむ隙間もない。
もし、糠床の空気に触れる部分にはカビが生えても、
削り取ればいいということです。

この絶品糠床が出来るのも、お味噌と同時。
味噌を開ける時の楽しみが、一つ増えました。
e0149801_1862312.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2013-03-16 23:59 | Preserves | Comments(0)

自家製味噌、その後

日本から持ち帰ってもらった生麹で味噌を仕込んだのが3月の初め。
けっこうな場所を取る容器は、夏の不在の間も友人の家に預けられ、
引越後もキッチンキャビネットの奥の隅の一画を占領して、
特別待遇を受けながら、その中で静かに静かに、麹のお仕事は
続いていたのです。

先日、一緒に仕込んだ友人から、お味噌はどんな感じと聞かれ、
そう言えば長らく様子を見ていなかったと反省。
久しぶりにご様子拝見と、しっかり封をしていたテープをはがし、
恐る恐るのぞいてみました。
そしたらなんと、驚くほどすっかりべっぴんさんのお味噌になって、
かぐわしい香りを醸し出していました。

e0149801_954125.jpg
一番心配だったカビもまったくなく、ただただため息が出るほどの器量良しに成長していました。
もうここまで来れば安心、もう少し成熟するのを待つだけ。
まるで娘を見守る気分です。
ラップをはがし、蓋をしていた酒粕をそおっとはがすと、
何ともすっきりと輝くような黄茶色のお味噌。
米麹の粒もしっかり見えて、ちょっと田舎風。
縁の方だけは空気に触れやすいので熟成が進んでいて、
しっかりとした茶色になっています。
酒粕と色の濃い部分は取り分け、残りのお味噌はガラスジャーに
詰め替えました。
これから先は目につくところに置いて、日々その成熟ぶりを
しっかりチェックしていくつもりです。

仕込んでからもう7ヶ月以上になるのですから、もう十分に
食べられますが、もう少し熟成する方がよりおいしくなるはず。
夕食後だったのに、かぐわしい香りに誘われて、お味噌汁が
どうしても食べたくなってきました。
詰め替えに使ったへらについたお味噌をこそげてお椀に入れ、
熱いお湯を注ぎました。味噌汁ならぬ、味噌湯です。
ところが、それだけで驚くほどおいし〜い!
だしなんて必要ないと思うほど、コクがあって香り高い、
でも、どちらかというと若々しい、ちょっと青い感じもします。
一杯のお味噌汁が身体に染みわたりました。

実はアイルランドでお味噌を仕込むのには心配もありました。
なんといっても日本と比べて気温がグンと低いので、熟成には
もっと時間がかかるのではないかと思っていました。
日本ではできるだけ気温差の少ない涼しいところを捜して、
北側の床下のコンクリートの上に直接置いていたのですが、
最近の夏の高過ぎる気温で発酵が活発になり過ぎて吹きこぼれたり、
かびがついてしまったりと、管理が難しくなっていました。
その点、アイルランドでは夏の高温時でも25度程度ですから、
夏の間の管理はまったく問題ありません。
味噌の醸造に適当な温度をネットで調べてみたものの、どうも
見つからないのですが、昔から田舎の家では蔵の中で保管して
いた事から考えると、ここの気温は案外いいのかもしれません。
この夏は特に気温が上がらなかったけれど、それでも7ヶ月で
十分に熟成していますから。

大きな味噌メーカーは、ほんの数週間で製造すると聞いた事が
あります。大規模な温度管理で、期間も調整できるようです。
最近は、小さなメーカーが二年醸造物だとか、蔵出しだとか、
ゆっくり時間をかけたのを売りにする傾向もあります。
お味噌のおいしさは手間ひまから生まれる、ということですね。

私の味噌作りの師匠の師匠、京都の使い捨て時代を考える会の
元代表だった槌田先生が、ずっと前におっしゃっていた事が
忘れられません。
先生の大学の研究室にあるお味噌は、夏の間でさえ冷蔵庫にも
入れず、仕込み容器のまま部屋に置いてある。
使うときはそこから使って、またそのまま置いておく、と。
え、そんなことできるの?と思うところですが、いい発酵をした
お味噌は大丈夫だそうです。
麹菌が他の菌を淘汰するだけの力があるのだとか。

今回のお味噌、とてもいい感じですが、まだすこし若いので、
このまま室温において、もう少しこのまま見守ってみます。
冷蔵庫で保存すれば、低温で熟成を遅らせられるので、
自分の好きな味になった時点で冷蔵庫へ入れればいいんです。
というわけで、初めてのアイルランド仕込みの自家製味噌の
レポートでした。

そうそう、最近知った話ですが、NYでは麹が『koji』として
売られていて、最近の麹ブームを受けてバカ売れだとか。
それも米国産の米で現地で製造されているそう。
アイルランドとは事情が違いますねー羨ましい話です。

[PR]
by happytable-eire | 2012-10-26 23:59 | Preserves | Comments(0)

自家製味噌を仕込む

先日は日本の麹ブームについて書きましたが、実は麹は私自身の
マイブームでもあります。
昨年から塩麹を使い始め、今年になってからは、甘酒を作ったり、
塩麹も自家製のを作り始めました。
そして麹そのものを作ることにも挑戦しようと、麹蓋なる道具も
購入、もうすぐ届きます。

そして自家製味噌作り。
これは日本にいる時には、毎年ちょうど今頃の時期の年中行事でも
ありました。
アイルランドに移ってからはそれも出来なくなっていましたが、
仕事で日本に行っていて先週戻ってきた夫に、真空パックされた、
できたての生麹を持って帰って来てもらうことができたので、
2008年以来4年ぶりに自家製味噌を仕込みました。
味噌作りは初めてという友人も参加してくれました。

前日朝から大豆をたっぷりの水につけて、しっかりと戻して、
寝る前に火にかけて沸騰したら、鍋カバーをかけて保温調理。
また翌朝、早くから火にかけてコトコト煮ること3時間ほど。
親指と小指ではさんで潰れるくらいの柔らかさになるまで気長に。
圧力鍋で煮れば早いのですが、味噌作りの時はゆっくり煮る方が
煮汁の色も濃くて、大豆の風味がしっかり出るような気がします。

豆をつぶす方法もいろいろありますが、まずミンサーでひいて、
それをもう一度すり鉢でよくすりました。
これもフードプロセッサーなどで簡単につぶすこともできますが、
そういう器具を使わず、道具と手でゆっくりつぶす方がいいような
気がします。ここで手をかけてこそ、自家製!

塩と麹をよく合わせておいて(塩切り)、潰した大豆とよく混ぜ、
残った大豆の煮汁を加えて柔らかさを調整。
これだけが経験からくる勘どころでしょうか。
私は柔らかめにしておくほうが、早く水分が上がって、それが
蓋がわりになって味噌と空気を遮断してくれるので、カビなどが
生えにくいと思っています。

丸めて叩いてよく空気を抜いてから、容器に詰めていきます。
友人は大きめのガラスの保存ビン、私はマーケットで買った、
アンティークの陶器のキャセロールです。
この容器、けっこう深さがあり、よく日本で使っていた、
常滑焼きの味噌がめにそっくりの色合い。
よく洗って熱湯消毒し、さらに焼酎で拭き、しっかり滅菌して
おきことが大切です。
容器の口が広いと、丸めた味噌玉をぺしゃっと打ちつけてから
詰めると、空気も抜けていいのです。
ガラス容器は、空気が抜けていないところがよく見えるので、
ギュギュっとしっかり空気を抜きながら詰めることができます。
きれいに詰められたら、上にうっすら塩をふり、重しをして、
ホコリや虫が入らないように蓋をして、半年から一年寝かせます。
あとは麹の仕事です。

時間をかけてゆっくり熟成したお味噌は本当においしくて、
「手前味噌」とはよく言ったものだと、初めて自分のお味噌を
食べた時に思いました。
回を重ねても、初めての時ほどおいしく感じたことは、なかった
かもしれません。
カビを生やしてしまったこともあれば、重しが軽かったのと、
夏が暑すぎて発酵がすすみ、容器から吹き出してしまったことも。
同じ割合で作っても、仕込み加減やその年の天候によっても
味はかわります。それがまた、楽しいところでもあるのです。

私が初めて味噌作りを体験したのは18年前の3月初め。
知り合いの女性グループで「大人のひな祭り」と称する、
数家族共同でひとかかえもある大きな木の樽に味噌を仕込む
集まりに参加させてもらった時です。
ベテランの方に加減を教えてもらいながら、自分の味噌を仕込み、
ワイワイと楽しい体験でした。
その後は自宅で友人と一緒に味噌作りをしたり、忙しくて
なかなかできない時には、子どもが寝静まった後で、夜中まで
かかって仕込んだこともありました。
麹を買ってしまうと、あまり長く置けませんからね。
また、麹は冷凍しておけばいいと聞いて、結局そのまま麹が
ダメになるまでほおっておいたことも・・・

またこうして味噌作りができたのは、とてもうれしいこと。
ちなみに私の味噌は、大豆10:麹10:塩4 の割合。
大豆と麹を500gずつと塩200gで、約2キロの味噌になります。
今回かかった材料費はユーロに換算して7ユーロちょっと。
日本でオーガニックの大豆などを使っていたら、買うより安いと
いうことはなかったのですが、お味噌が日本よりも高いこちらでは、
作る方がずいぶん割安です。
今回使ったのもオーガニック大豆で、麹もほとんど農薬を使わずに
育てた京都のお米で作られたもの。

今日は二人いるので、手順の写真もちゃんと撮ろうととカメラを
準備していたのに、終わるまですっかり忘れていました。
写真は容器にきれいに詰めたところで撮ったこの1枚のみ・・・

さあ、これがどういう風においしいお味噌へと変化してくか、
時を追って、また紹介したいと思います。
お楽しみに!
e0149801_030139.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2012-03-07 23:59 | Preserves | Comments(0)

ご飯とキムチさえあれば・・・

「ご飯とキムチさえあれば生きていける」と言ったのは、
韓国料理大好きな私の友人ですが、確かにキムチというのは
複雑で深い味わいがあり、飽きることがありません。
日本では、キムチはうちの冷蔵庫に必ずある食品でした。
といっても、日本でキムチがいつでもどこでも買えるように
なったのは、ここ20年ほどのことですよね。

アイルランドでも白菜はすっかり市民権を得て、買い安くなり、
特に冬場は鍋料理に欠かせません。。
ところがキムチとなると、アジア系のお店でもホンモノの
おいしいのはなかなかありません。
キムチのおいしさは、さまざまな食材が絡み合って熟成し、
生まれる複雑な旨味。
じっくり熟成したものと、お手軽に化学調味料で味をつけたもの
とでは、格段の差があります。
しばらくキムチ作りから離れていたのですが、ひと月ほど前に
アジア食品店で見つけて衝動的に買ったのが火付けになって、
このところ立て続けに自分で漬けています。
昨日もまた大根をたっぷり入れて作りました。

e0149801_1081797.jpg以前のブログにも書いたように、私は甘酒を使う薬念がお気に入り。
甘酒は以前はビン入のを買っていましたが、今は先月作った自家製のものを使っています。
年始に日本から家族に持って帰って来てもらった乾燥麹で仕込んだのですが、これがおいしいのなんのって。
柔らかめに炊いたご飯に水と麹を混ぜて、発酵させるのですが、持っていてもご飯を炊いたことがない、小さな韓国製炊飯器が初めて役に立ちました。
そのままでは温度が上がり過ぎたので、ちょっと工夫をして
何とか適正温度を保ちました。

使っているレシピは、ブログ『かむたちの花Flower of life 』の
yukaのさんの甘酒をベースにするレシピですが、こちらを元に
りんごなどの果物を加えることが多いです。
手に入らない食材も多いので、あるもので代用。
例えばアミの塩辛の代わりにはアンチョビとか。
いつも同じ味にはなりませんが、塩分を調整しておけば、
さまざまな旨味がフクザツに絡み合って、それなりにおいしい
キムチができあがります。
また発酵が進めば味もどんどん変わるので、それも楽しみ。
以前は白菜を大きなまま塩漬けしていたのですが、
今はざく切りにしてから塩漬けするので、漬かりやすいし、
食べる時も切らなくていいので楽です。

今回のキムチはちょっと酸味が出るまで置いて、キムチ鍋に
する予定。
もう春の兆しですが、暖かくなる前に一度、食べておきたい。
でも、漬けたばかりのフレッシュな感じも好きなので、
今日はお昼にご飯を炊いて、キムチとお味噌汁の昼食。
ちょっと佃煮も添えて、ご飯がすすむこと、すすむこと。

e0149801_109895.jpgお米はイタリア産のオーガニック玄米を七分づきにしたもの。
Dublin Food Coopで25キロ袋を買っています。
今年の初めからこのお米を精米して炊くようになり、買ってある白米がまったく減りません。
精米機は友人が長期で日本へ帰国する間、借りているので、いつでも精米することができ、精米したてのお米は新鮮でおいしい気がします。
料理に合わせたり、その時の気分でつき加減を変えられるし、甘みがあって冷めてもおいしく、ついつい食べ過ぎ・・・
私も精米機を持っているのですが、ずいぶん前にうっかり変圧器を通さずに電源を入れてしまい、ダメになりました。
友人が帰ってくるまでに何とかしなければ。

というわけで、私も「おいしいご飯とキムチさえあれば・・・」
という気分になったお昼でした。
[PR]
by happytable-eire | 2012-02-24 23:59 | Preserves | Comments(4)

Marmalade 2011

e0149801_385053.jpg
今年もこの季節がやってきました。オレンジの旬に一年分のマーマレードを作ります。
先月の終わり頃は土曜日に用事が多くて、マーケットになかなか行けず、
2月に入ってやっと行けたのですが、
お目当てのマーマレード用のオレンジがなくてショック。
でも昨年初めてマーマレードにしてみておいしかった、ブラッドオレンジを一袋買ってきました。

ところが、それが大はずれ・・・
たしかにブラッドオレンジではあるようですが、赤い色素がほとんどなくて、
絞り汁も全く普通のオレンジ色。
また固めるために必要なペクチンを含む種も、ほとんどなし。
皮も薄くジューシーで、食べるには甘くていいのですが、マーマレードには
まったく向いていませんでした。
甘いのでいつもより砂糖をずいぶん減らしたものの、甘みが勝って、
マーマレードらしい苦みに欠けます。
酸味とペクチンを補うためにレモン汁も加えましたが、かなり煮詰めても
思うようなとろみがつきません。
透明感も出なかったし、私の好みにはほど遠い仕上がり。
クセがなくて甘いので、マーマレードが苦手な人には
ちょうどいい感じかもしれませんが。
また、オレンジの香りも強くて、とろりとしているので、
マフィンに入れたらおいしそうです。

e0149801_391496.jpg

でも、このマーマレードだけでは納得いかないので、
一週間後にもう一度マーケットへ。
今度はちゃんとマーマレード用のオレンジを買えました。
こちらは大振りで分厚い皮で、日本の橙のような感じ。
皮の白い部分にはペクチンがたっぷり含まれているし、
種もたっぷり入っているので、これなら大丈夫。
グラニュー糖が足りなかったので、精製度が低くて薄茶色の
Demerara sugarを使って、苦みがしっかりした期待通りの
マーマレードができましたが、逆にペクチンが多すぎて、
ちょっと固めに仕上がりました。

そこでちょっと考えた。
はじめのは柔らかすぎ、二度目のは堅すぎたのだから、
合わせたらちょうど良くなるかも・・・
というわけで、一瓶ずつをもう一度お鍋に空けてあたため、
よーく合わせみたら、いい感じのとろみになりました。
そして味も甘みと苦みが混じって複雑な感じに。
2種類のオレンジで3種類の味ととろみのマーマレードが
できたわけで、用途と好みに合わせて使い分けることが
できそうです。

オレンジは一年を通していつでも買えるのですが、1〜2月が
マーマレード用のが出る季節。
やっぱり旬にこだわりたい。
でもまだまだ一年分には足りそうもないので、もう一度
作らないといけません。

思えばマーマレードを作りはじめたのはもう25年以上も前。
おいしいマーマレードがなかったので、自分で作るように
なりました。
最近はずいぶんおいしいのもでてきましたが、それでも
日本ではせっかくのオレンジの苦みを抜いてしまうのが
多いと思います。
私も作りはじめた頃は、日本の料理本のレシピだったので、
刻んだ皮を水にさらして苦みを抜いていました。

保存食作りでは砂糖が重要な役割をします。
私のマーマレードの砂糖の量は、オレンジの重量の80%から
120%。同量を基本に、オレンジの甘さで量を調節します。
これって結構な量です。
初めて作る時には驚かれる方も多いと思いますが、
砂糖を減らせば減らすほど保存性は低くなります。
私は開封前でも冷蔵庫に入れておかなくてはカビが生える
なんていうのは、保存食とはいえないと思っています。

思うに日本人でマーマーレードを好きでない人というのは、
小学校の給食についていた、あの袋入りのマーマレードのせい
じゃないでしょうか。
あれって本当においしくなかったですよね。

マーマレードを作る時のもうひとつの楽しみは、キッチンに
充満するオレンジの香り。
私は特に柑橘系の香りに癒されるような気がします。
さて、今日買ってきた大きなオレンジで、もうひと仕事するか。
e0149801_392196.jpg

[PR]
by happytable-eire | 2011-02-26 23:59 | Preserves | Comments(6)