愛蘭土の林檎の木の下で

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カテゴリ:Workshops( 8 )

和食ワークショップ、始まりました

先日お知らせした、在愛日本人向けの和食ワークショップは
2回を終え、今月は残るはあと1回。

実はレシピがないということで楽かと思いきや、日が近づいてくると、
けっこう落ち着かなくなってきました。
これまで長年やってきて、レシピを準備しないのは初めてのこと。
前夜遅くまで試作を重ねて、ギリギリにレシピを書き直したことや、
食材が準備できなかったり、組み合わせがうまくいかなくて、
急にメニューを変えたりなんてことも、これまでよくありました。

でもレシピがあれば、当日はそれに沿って進めればいいし、
とにかくレシピに立ち返ればいいのです。
ところがそれがないというのは、まさに私の料理そのものを
問われるのだということに気づきました。
私の中にある知識や技術をすべて出さないといけないので、
一回一回が真剣勝負です。
それがうまくいったかどうかの答えは、参加してくださった方の
中にあると思うのですが、とりあえずはいい感触です。

急に冷え込んできたので、冬らしく「根菜を食べる」をテーマに、
メインは煮物。
こちらではとてもポピュラーで安いお野菜、ターナップ(Turnip またはSwede)と
豚バラ肉の昆布煮。
バラ肉の角切りとターナップを、昆布をたっぷり入れて煮ます。
シンプルですが、ターナップの甘さがほっこりする味。
ターナップからたっぷり甘みが出るので、味付けは塩と少しの醤油のみ。
昆布は水出しを取ったあとの細切りにした物なので、柔らかく煮えます。
だしももちろん昆布のみ。
昆布で煮ると、素材そのものの味がより生きます。

元は大根で作っていた料理ですが、ここではおいしい大根がなかなかなく、
買える店も限られています。
またせっかく料理しても、大根によっては、柔らかくならないことも
よくあること。
わざわざ遠い店まで行って高い大根を買い、結果がこれではがっかり。
それで、いつでもどこでも買えて、驚くほど安いターナップを
使うようになりました。
大根とは味も食感も違いますが、煮るとほくほくして、
和の味もしっくりとなじみます。
生姜を少し加えたり、唐辛子もいいですね。

もう一つの根菜はビーツ(Beetroot)。
葉っぱのおいしさも知って欲しかったので、葉っぱつきがあってよかった。
ビーツの葉っぱのことは前にも書いてますので、こちらを。
ビーツ1束で3種類のおかずを作りました。
きんぴら、サラダ、葉っぱの胡麻和えです。

きんぴらは前にも紹介しましたがこれが、意外なおいしさ。
サラダは洋にも和にも合うし、バリエーションもつけられます。

そしてお味噌汁は若布とネギでシンプルに。
根菜は陽性なので、献立に陰性のものも入れてバランスを取ります。

そして簡単なお漬け物。
お出ししたぬか漬けのことは、また書きますが、これは絶品です。
というわけで一汁四菜のお昼ご飯ができました。

ターナップとビーツ。
アイルランドではごく定番の野菜なのですが、両方とも日本人には
なじみが少ないもの。
知ってはいても、買ったことがないとか、ほとんど無視していた、
などと皆さん、おっしゃっていました。
私はどんな食材でも、初めてのものを見るととにかく試してみるのですが、
知らないものは買わない、という方が思いのほか多いようです。
また、こちらへ来てから食べたことはあっても、その印象が悪かったりすると、
それでもう手を出すことはないということも。
でも調理法を変えると、全く違う味になるということはよくあります。

私にとってはビーツがいい例。
夫が好きなので、これまでいろいろと試してはみましたが、
火を通した時のビーツの土臭い甘みがどうも好きにはなれませんでした。
でも、生のサラダ、きんぴらは本当においしいと思います。

これまで食べたことのない野菜を使えるようになれば、普段のおかずの
バリエーションも広がります。
そんなヒントを伝えられたらなと思います。
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by happytable-eire | 2013-11-24 23:59 | Workshops | Comments(0)

新しい和食ワークショップの試み

前の投稿から早一ヶ月。
採集してきた海藻のことを書くといいながら、まとめきれないままに
時間が過ぎてしまいました。
今日は、それはちょっと置いといて、こちらで新しく始めることにした、
和食ワークショップの試みについての文章を転載します。
在愛日本人向けのものなのですが、私の食に対する考え方や、
ワークショップのコンセプトなどが伝わるかと思いますので、
日本からこのブログを見てくださっている方でも、興味があれば
どうぞ読んでみてください。
長くて面倒くさい文章ですが、そこはご容赦を。

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在愛日本人の皆様へ

急に寒くなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は、日本人向けの新しい料理教室のお知らせですが、長ーい文章ですので、
ご興味のない方はどうぞ、ここで読むのをやめてください(笑。
読まれる方も、お時間のある時のほうがいいかもしれません。

私は子どもの手が離れてきた頃から、京都で友人とhappytableを立ち上げ、
料理教室を主宰し、食に関わる仕事をしていましたが、
5年前にアイルランドへ移り、2年ほど前からは和食に絞って、デモンストレーションやセミナーを
開催するなどの活動をして来ました。
また、こちらへ移ってからはじめたブログも細々と続けてきました。

今年3月の味噌作りワークショップを始めたことから、ネットワークが一気に広がり、
仕事の機会もいろいろといただけるようになりました。
和食の教室をという、日本の方からの声もお聞きするようになり、
2年ほど前からぼんやりと頭にあった日本人向けのワークショップのアイディアが、
ようやく形になってきました。

ひと言で表現するなら、和の家庭料理の研究会のような、料理クラブのような感じでしょうか。
私が教えて参加者が学ぶというよりは、皆で教え合い、学び合うような、皆でいろいろと
食べ方の実験してみるようなイメージ。
私は場をセットアップし、料理の好きな先輩として、またはオブザーバーとしてすすめます。
時にはちょっと厳しいおばちゃんになるかもしれません。

そして、普通の料理クラスと違うこと、それはレシピがないこと。
私が作るのを見てもらったり、また皆で作る中で、自分でメモを取ってもらい、
うちへ帰って復習して、自分なりのレシピを作って欲しいからです。
長年料理を教えてきて、レシピを作るということに対して、ずっと疑問を感じてきました。
もちろん、ベーキングなどには、黄金率のようなものもあります。
伝統的な料理には、大切なポイントなどもあるでしょう。
でも、醤油とひとくちにいっても、各メーカーの醤油によって、塩分や甘み、そして何より大切な
旨味もそれぞれ違います。
私には考えられませんが、最近は甘味料入りや、色素を配合している醤油も出回っています。
塩だって、自然塩と精製塩とでは含まれる塩分量が違いますし、産地によってミネラル量もさまざま。
同じ野菜でも、それぞれの持つ甘みや苦みが全然違ったり、火の通り方も同じではありません。
レシピはあくまでも目安であって、大切なことは、いかに目の前の食材と向き合い、想像力を働かせて、
どう自分の味に料理するか。レシピ通りに作ることではありません。

家庭で、家族のために毎日作る料理で一番大切なことは、その家庭の味を作ること。
いちいち計量なんてしなくても、目分量でぱぱっといつもの味、家族が喜ぶ味を作れることだと思います。
そのためには、食材を選び、使う調味料を知り、基本の技術を身につけ、ちょっとしたコツを知り、
それらを自由に使いこなせるようになることが必要です。

さらに海外で生活していると、日本にいるのと同じように料理できないこともたくさんあります。
日本では当たり前の和食がここでは当たり前ではなく、日本ではいつでもどこでも買える食材を買うために、
特別な努力をしなければならないという環境の中、日本と同じように料理するのは並大抵ではありません。
かと言って、必要な食材を全て日本から送ってもらう、なんてことも普通では不可能。

私もアイルランドに来た頃は、醤油ひとつとっても、キッコーマンとヤマサ醤油しか
手に入らないのを知り、日本で使っていた醤油との品質の差にショックを受け、
途方に暮れたものです。
でも今ではそれも当たり前のことになりました。
そんな限られた条件の中でも、おいしい和食を食べたい、
家族に食べさせたい・・・そんなことを望む在愛日本人に向けてのワークショップです。

私がこの5年間にアイルランドで試行錯誤してきたこと、
そんな中で今ではすっかり定番になったこと、
おいしい和食を作るコツを伝えたいと思っています。
日本にはない、こちらの野菜をアレンジすれば、普通のお店で買える食材で、
ここでしか味わえない和食を作ることも可能です。
市販の調味料がなくても、自分で合わせて作ってしまう。
自然の旨味を生かせば、化学調味料や添加物が入らない、おいしい調味料ができます。
やっていく中では、私がアイディアをもらうことも、きっとたくさんあるはず。
そう思うとわくわくします。

インターネットの世界も広がり、料理本も次々と出版され、本物もなんちゃっても含めて、
メディアに登場する料理家(料理人、料理研究家)と呼ばれる人も五万といて、
使い捨てのようにどんどん現れては消えてゆき、レシピもピンからキリまで
星の数ほどあるこの時代。
今や料理家がレシピを売る時代ではないと思っています。
レシピなんて、ネットでちょっと検索すれば、数分で何種類も見つけられるんですから。
でもレシピだけ、映像だけでは伝わらないことがあるのも事実。
ちょっとしたコツを体験したり、何よりも実際に自分の舌で味わうことは
実習でしかできないことです。

ここまでぐだぐだと書きましたが、参加者にとってはかなり面倒くさい
ワークショップになると思います。
今、自分で書いて気がつきましたが、私の料理ははっきり言って、面倒くさいです。
出しもちゃんと取り、出しをとった後の昆布ももったいないので佃煮にしたり、
刻んで料理に入れちゃいます。
魚をさばき、お揚げだって作ります。

でも5分で作れるきんぴらなど、パパッと作れるものもある。
スローでファスト、シンプル。
そして面倒臭さも報われるおいしさ、それが目指すところです。

そして、このワークショップもやはり『一汁三菜』と名付けようと思います。
和食の食べ方の基本を忘れないようにとの思いから。

教えてもらおうではなく、一緒に学ぶワークショップ。
ちょっと面倒くさいけど、作ること、食べることを楽しむワークショップ。
こんな私の考えに賛同してくださる方、ぜひご参加ください。

固定のクラスを作らず、各回、自由参加とします。
お友達にもお知らせくださるとうれしいです。

19日(火)、24日(日)、26日(火)各11時から2時頃の予定。
ご希望日をお知らせください。各回定員4名です。
費用は35ユーロ(材料費込み、特別素材の時は、別途ご負担をお願いすることがあります)

最後にもうひとつ、長くなりついでに。
私は京都では主にヨーロッパのお料理、パンや簡単なデザートのクラスを
10年近くやっていました。
その頃に作りためたレシピが何百とあります。
せっかくアイルランドに住んでいる間に、和食ではなく、
西洋風の料理やパン作りを学んでみたいと思われる方がありましたら、
そういうクラスを設定することも考えています。
こちらのほうをご希望される方がありましたら、合わせてお知らせください。
お問合わせやお申し込みなどは、Info@ichijusansai.com まで。

これで本当におしまいです。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
では、どうぞよろしくお願いいたします。

尚、Facebookユーザーの方は、"Ichiju Sansai"ページでも情報をごらんいただけます。
こちらも合わせてよろしくお願いします。
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by happytable-eire | 2013-11-15 23:59 | Workshops | Comments(0)

Workshop in Dingle Food Festival

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先週末、10月5-6日はアイルランド南西部のDingle半島で
Dingle Food Festival 2013が行なわれていました。
ひょんな繋がりから実行委員の方に紹介いただき、
ワークショップをさせていただけることになり、行ってきました。
Dingleは小さな街ですが、多くの観光客が訪れる人気スポット。
大西洋に突き出す半島は豊かな自然に恵まれ、
美しい海と山の両方を楽しめるのですから、それも納得。
私も三度目の訪問でした。

初日は素晴しいお天気に恵まれたのもあって、街は大混雑。
人気のお店には行列もできて、マーケットも大繁盛。
ストリートフードからアルチザンの食品まで、かなりレベル高し。
帰りの荷物が重くなりすぎないよう、買いたい食材を我慢するのに
苦労しました。

さて私のワークショップは土曜日の2時から、可愛らしい小学校の
ホールが会場でした。
「”Umami” the essence of Japanese Cuisine」のタイトル通り、
旨味にスポットをあてた内容です。
『旨味』とは何かという基本から、からだへの効果までお話しして、
実際に旨味を体験していただくのがメイン。
日本の出しの取り方を見せ、取った出しをテイスティング。
基本の一番だし、昆布の水出し、さらに洋風料理にアレンジ
しやすくするための工夫も。(これについては、また書きます。)
そして最後はお味噌を溶き入れて、最高のお味噌汁を。
参加者の皆さんの、出しや味噌汁を味わった時の顔が、
まさに「ほおっ」とした満足の表情だったので、これは成功!
と感じました。
アイルランドの西の果てでしたが、参加者の中には3人、
日本の方もおられました。
お仕事などでこちらへ来られている、わりと近くにお住まいだそう。
中には昆布の水出しにいたく感激してくださって、
早速やってみます、とおっしゃった男性もおられました。
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「Umami」は世界共通語になりつつあるというだけでなく、
世界共通の第5の味として理解されつつあります。
そして、この『旨味』の認知が、日本料理を大きく普及させる
鍵となるように思います。
日本料理は引き算の料理だと言われますが、素材の持ち味を
最大限に生かす時、旨味は大きな役割を担います。
化学調味料や食品添加物で、人の味覚がおかしくなっていると
思うこともありますが、本当にきちんと作ったものを味わえば、
ちゃんと感性に響くはずと信じて、こういうワークショップを
続けていきたいと思います。

実際のところ、地味な内容なので人は集まりにくいですし、
“Sushi making”とかだと、参加者はもっと楽に集まるのは
わかっていても、それを安易にやりたくない、
やっぱりどこまで行ってもマイナー路線の私です。
でも、何人かのフード系ジャーナリストに注目されたのは、
大きな収穫。今後、何かに繋がることを期待しよう。
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Photos above are taken by Aoife Cox


さて、仕事が終わったらあとはお祭りを楽しむのみ。
このフードフェスティバルの目玉は”Taste trail”。
レストランやカフェが、それぞれの目玉料理をお得に提供
してくれるもの。
販売されているチケットは1枚2ユーロの10枚綴り。
だいたいのものは1枚、中には2枚のものもありますが、
かなりお得であることは間違いありません。
パンフレットでチェックして、興味のあるものには印を付けて、
いろいろまわりましたが、売り切れてたり、時間が終わってたり、
思うほどは食べられませんでした。
空きっ腹にやっとありつけたのがこれ、人気のChowder Cafeの
オープンサンド。
ポテトサラダと、薄い衣をつけてパンフライした鯖がのっています。
とっても良い組み合わせなのに、残念なことに味がしない。
ちょっと塩をするだけで鯖の風味も、サラダのバランスも
よくなるのになあ。
これってアイルランドではよくあることなんですけれど。
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あとはカンガルーのBBQ。これが結構おいしくてびっくり。
あっさり塩味でカンガルー肉だけの串刺しでしたが、
長い行列の理由がわかりました。

もちろん忘れてはいけないのが、有名なMurphy's Ice Cream。
特別フレーバーのアイリッシュアップルソルベが爽やかでした。

Taste trailの中で一番気に入ったのが、カフェBeille le Cheileの
焼き菓子セット。
スコーン、ラズベリーチーズケーキ生地をのっけたブラウニー、
そして絶品だったのがオレンジアーモンドケーキ。
私にとっては上にかけたチョコレートは不要でしたが、
オレンジがふわっと口に広がり、しっとりとしながらも軽い、
独特の食感。
店主のSharonに聞くと、小麦粉を使ってないというのに
驚きました。
そして、何と彼女のパートナーが、夫の兄の親友だったという、
世界は狭いなあというオチまでついたのでした。
このカフェ、内装も可愛く、メニューもとてもいい感じ。
紅茶もおいしかったので、雨模様の2日目のひと時、
ついゆっくりしてしまいました。
Dingleに行かれたら、ぜひ立ち寄ってみてください。
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私のワークショップ前の午前中に参加した、Seaweed walkの
ワークショップも、とても楽しくて勉強になりました。
こちらはまた、近いうちに内容をアップします。(はい、必ず!)
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by happytable-eire | 2013-10-14 23:59 | Workshops | Comments(2)

Japanese Vegetarian Cooking Workshop at The Heritage community Garden

先々週の土曜日になりますが、ダブリンの街中にある
The Heritage Community Gardenでベジタリアン料理教室を
開催させていただきました。
このThe Heritage Community Garden、閑静な住宅街にあり、
市民ボランティアによって運営されている菜園です。
病院の敷地内になるそうですが、ガーデンの中に入ると、
まるで街中とは思えないほど、ゆったりとした空気です。
さほど広いスペースでもないのですが、何本もの林檎の木があり、
グリーンハウスもあります。
そして、さまざまな野菜やハーブ、花が育てられています。
この春から友人がここでボランティアをしているので、
私も時々お手伝いに行かせてもらっていました。
そんな中、料理のワークショップをやってみないかと
声をかけていただき、トントン拍子に実現したわけです。

ガーデン主催のイベントですから、野菜が主役。
ヘッドガーデナーの一人、Jeanさんにはガーデンの案内と
野菜の話をしていただき、私が野菜の料理をする企画。
ベジタリアンの方だけでなく、野菜の栽培に興味のある方にも、
興味深い内容だったと思います。
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日本の野菜料理は、野菜そのものの素材の味を生かし、
『旨味』を加えることで、さらにおいしさをアップさせます。
前もって準備した物も合わせて、8品の野菜料理を紹介ました。
日本では厳格なベジタリアンはまだまだ少数派ですが、
こちらでは、たいていのレストランには、ベジタリアン用の
料理が用意されていますし、ベジタリアンレストランもあります。
また、ヘルスショップなどには、ベジタリアン用の食材も
豊富に揃っています。
でも、ベジタリアン用のお料理というと、わりと似たりよったり。
ダブリンで有名なベジタリアンレストランにも行きましたが、
何を食べても同じ味がするというのが、正直なところ。
味付けのバリエーションが乏しいからでしょう。
日本の調味料を使い、香りや薬味を加えて、新しい野菜料理を
体験してもらうのが、このワークショップの試み。

言うまでもなく、日本の調味料の鍵は『旨味』。
『UMAMI』として、料理の世界では今や国際的共通語。
でも、本当に『UMAMI』を理解している方は多くはありません。
わかっていただくには、味わってもらうことが一番。
今回はベジタリアンなので、昆布だしのテイスティングで。
さらに干し椎茸の旨味を加えた万能調味料を作り、
『旨味』を簡単に料理に加えるコツを伝えました。
この万能調味料の配合をかえることで、さまざまなたれ、
和え衣やドレッシング、さらに煮物などにも利用できます。
この使い方をマスターすれば、日本料理がぐっと身近になると
思います。
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そして今回の目玉のもう一つは、とれたての新鮮な野菜。
ワークショップの中で収穫した野菜をすぐに料理するのですから、
おいしくないわけがない。
ちょうどお天気もよく、気持ちの良い午後だったので、
ガーデンの中にあるテーブルへと移動して試食。
皆さんの食欲も旺盛でした。

実は会場はガーデン併設のガレージ。
普段は皆さんの事務所や休憩所やとして使われている場所です。
そこをきれいに片付けて、掃除したとはいえ、流し一つないので、
作業がスムーズにいくか、多少心配もありましたが、
作業の流れや使う器具類を細かく決めていたおかげで、
全体的にはスムーズにすすめられました。
何事も準備が肝心ですね。

参加者方からはすごくいい感想をたくさんいただけたし、
主催のガーデンの方からも喜んでいただけたので、
今後もシーズンごとにやっていくことになりそうです。
Facebookを利用されていない方のために、
次回からは早目にお知らせするようにしますね。
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by happytable-eire | 2013-08-22 23:59 | Workshops | Comments(0)

Miso-making Workshop

この週末には再び、味噌作りワークショップを開催しました。
うち一日は英語でのクラス。
英語版もとりあえず企画して、人が集まればやってみるか、
くらいの気持ちだったので、大きく宣伝はせず、
知り合い数人に情報を送ったのと、Dublin Food Coopに
チラシを置いた程度でした。

でも、人づてで5人のアイリッシュとベルギーの方が
申し込んでくださいました。
また前回のシリーズが終わってから、このブログを見て
連絡をしてこられた地方在住の日本の方もいらっしゃって、
一日は日本語クラスの追加開催となりました。

日本人以外では、大豆を自分で煮てもらうのは無理と判断し、
私が全て準備しましたが、作るのは出来上がり量1キロと、
前回の半量です。
日本人とはきっと味噌の消費量が違うので、1キロか2キロで
選べるようにしたのですが、やはり皆さん1キロを希望。
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でも、皆さん、とても楽しみにして来られた様子でした。
まず導入で、私が昨年作ったお味噌の香りの奥深さに驚かれ、
作業前に煮ただけの大豆の甘さとおいしさに驚かれ、
初めて見る麹にも興奮。
そして、味噌作りそのものはとてもシンプルなことにも
驚かれたようです。
手触り、食感、香りなど全てが未知の世界だったのでしょう。
日本人にとっては大豆を煮る香りや麹の香りには、
なつかしさのようなものを感じますが、
日本人とは違うリアクションが私にとっては新鮮でした。

また塩麹や醤油麹、甘酒も見せて味見してもらうことで、
日本での麹の利用や働きについて、できる限り説明しました。
参加者の皆さんのうち3人は日本に住んでいたことのある方。
また唯一の男性参加者は、自家製ビールやサイダー作りが趣味。
発酵に興味を持っていて、参加を決められたそうです。
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作業が終わったら、いつものように昼食。
ベジタリアンがいらっしゃったので、出しを鰹なしの昆布と椎茸で
取ったお味噌汁で、一汁二菜。
五目豆やきんぴらなど初めての料理も、とても喜んでくださいました。
そして、デザートは抹茶ミルクのゼリーに抹茶ソースをかけて。
抹茶も初めての方もいらっしゃいましたが、これも
柔らかでやさしい食感もあって、なかなか受けました。

そしてうれしいことに、また日本食のワークショップを
やって欲しいと、リクエストされました。
一番に出てきたのが、やはり”Sushi”。
私としてはちょっと複雑なところもありますが、
イントロダクションとして、まずはなじみのあるものから
というのは必要ですね。

参加者のお一人が撮ってくださっていた写真を送ってくださり、
あまりに素敵だったので、お願いして掲載させていただきました。
これらの写真を見ていると、同じ味噌作りとは思えない程、
なんだかエキゾチックな感じがします。
これも撮影者の視点からくるのでしょうね。
Thanks Lolo!!

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by happytable-eire | 2013-03-24 23:59 | Workshops | Comments(0)

味噌作りワークショップ、終了!

先週から数えて、昨日で4回のワークショップが終了。
ご参加くださった皆さんが、容器に約2キロの味噌を仕込んで
それぞれのお家に持って帰られました。
私の分も含めて計30キロの味噌が仕込まれたわけですから、
よく考えると大仕事でした。

といっても、私は麹を準備して、場を提供して、
セットアップをしただけで、大方の作業をされたのは
参加してくださった皆さん。

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大豆はそれぞれのお家で煮たのを持ってきていただき、
それをミンサーでつぶしてから、少しすり鉢ですり、
麹と塩を合わせた塩切り麹と混ぜて容器に詰めるのが、ワークショップでの作業。
大豆と塩切り麹を合わせた時の柔らかさをチェックしたり、
詰める時にできるだけ空気を入れないようにすることなど、
ちょっとしたコツを伝えるのが私の仕事。
人数が多いと時間がかかるかと思いきや、手があると協力体制も整って、
流れ作業もスムーズに進み、人数が少ない時と終了時間は同じくらいでした。
味噌作りって意外に簡単だと感じてくださったら、
私にはとてもうれしいことです。

私より20歳以上も若い方も味噌作りを体験してくださり、
アイルランドでもっと味噌作りの輪を広げてくださったら、
これもまた、うれしいこと。
作業が終わった後に遅い昼食をいただきながら
お話しするのも、また、とても楽しいことでした。

これから春を迎え、夏を越して秋も深まる頃には、
おいしいお味噌が味わえることでしょう。
同じ場所で同じように作ったとはいえ、本当の意味で
味噌が作られるのは、皆さんのおうちでのこと。
麹菌が働き始めて、大豆が味噌へと発酵・熟成するのは、
ただただ時間の仕事。

それぞれ違った条件の温度や湿度の環境の中で、
それぞれ違った発酵・熟成を経て、味噌が作られます。
非科学的かもしれませんが、作り手のハンドパワー(?)や、
家庭での愛情のかけ方、お家の空気でも違いが出ると、
私は信じています。
これから秋の終わりまで、時々覗いて、声をかけたりして、
ご家族とも一緒に楽しんでいただけたらと思います。

日本に住んでいたら、どんなお味噌でも簡単に手に入るので、
わざわざ自分で手作りしようなんて思わなかったかも、
とおっしゃっていた方がありましたが、それはそうかも。
海外に住んでいるからこそ、ないものは自分で作る、
ということを体験するのをポジティブにとらえたら、
海外生活ももっと楽しくなります。

秋から冬にかけて、今回のワークショップの参加者が、
それぞれのお味噌を持ち寄って、味見会を開くのも
楽しいかもしれませんね。
秋の深まりが待ち遠しいです。
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by happytable-eire | 2013-03-11 23:59 | Workshops | Comments(2)

味噌作りワークショップin Dublin

2013年が明けて、あっという間にひと月が過ぎようとしています。
ダブリンのお天気はアイルランドの冬らしく、雪にはならないものの、
どんよりと暗く、雨や嵐のような日も多く、骨にしみいるような冷たさ。
夜に氷点下になると、お向かいの広い公園の芝が霜で真っ白になります。
最近知ったのですが、先週21日の月曜日は、「Blue Monday」といって、
一年で一番ブルーになる日だったとか。
それも納得できる鬱陶しさです。

でも、こんな季節だからこそ向く仕事もあるわけで、日本では麹作り、
それを使った味噌を仕込むのにいい季節です。
昨年2月末に日本から持ち帰ってもらった生麹を使って、
アイルランドへ来て以来初めての味噌作りに挑戦したのが3月。
10月末に開けたところ、最高においしいお味噌が出来ていました。
アイルランドの気候は、意外にも味噌作りに適していたのです。

そのお味噌はガラスのジャーに移し替えられ、わが家のキッチンカウンターに
鎮座していますが、カビも一切生えませんし、今もゆっくりと熟成し続け、
どんどんおいしくなっています。
日本人の食生活に欠かせないお味噌を自分で作るという輪を広げたいと思い、
ここ、ダブリンでワークショップを開催することにしました。
ちょっとしたコツを押さえれば、来年からは自分で作れますよ。

麹を日本に注文する都合上、趣旨に賛同の上、予約くださった方だけに
ご参加いただくことになります。(直前のキャンセルはご遠慮ください)
日程は麹の到着日の関係で、直前まで日を決められませんが、
だいたい2月下旬から3月上旬の平日と週末の2回を予定しています。

ご参考までに、昨年の私の味噌作りのブログ記事をご覧ください。
「自家製味噌を仕込む」

「自家製味噌、その後」

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日時: 未定(2月下旬から3月上旬)
    出来る限り参加者に合わせます。

場所: 自宅 (Blackrock, Co. Dublin)
グループで希望があれば、希望場所まで出張も可能。ご相談ください。

麹代などを含む費用や、準備していただく物などの詳細は、
ご希望の方にメールでお知らせします。
左側の欄にある Profile の下にある Mail→からご連絡ください。
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by happytable-eire | 2013-01-26 23:59 | Workshops | Comments(0)

Japanese Cookery Demonstration at The Station House Hotel

先週の水曜日、日本料理のデモンストレーションをする機会を
いただきました。
ダブリンから車で一時間弱、有名なタラの丘の近くにある、
The Station House Hotel の料理教室で、Ireland Japan Association
(愛日協会)のサポートもいただいたイベントでした。
The Station House Hotelは、もと駅舎だった建物がそのまま
ホテルに改装された、ユニークで素敵なホテル。
これまでに何度もヘッドシェフやゲストシェフによる料理教室を
開催しておられます。
アイルランドでは初めて、そして英語でのデモということで、
緊張しましたが、何とか無事に終了することができました。

日本料理というと、寿司以外の料理はアイルランドではまだまだ
知られていないといってもいいくらいです。
日本食レストランも数軒あって、それなりに人気もありますし、
寿司はスーパーでも手軽に買えるようになりましたが、それでも
まだまだ日本料理の親しみ度はかなり低いようです。
アイリッシュが食に対して保守的なことも、大きな理由。
そんな状況で、日本料理に興味を持って参加くださる方が
どれだけあるのか、正直言って不安ではありましたが、
20名以上の参加者があり、皆さん熱心に聞いてくださいました。

当日のデモのメニューはアイルランドでなじみの食材を使って、
出来るだけシンプルな料理にするようにこころがけました。
また日本式のご飯の炊き方、だしの取り方など、基本的なことを
しっかりとおさえ、応用もきくようにしました。
デモの内容は、基本として、
 ○ご飯の炊き方
 ○だし(昆布と鰹)の取り方
 ○照り焼きたれ
 ○胡麻和え衣
 ○白菜の漬物
を準備してから、料理を仕上げました。
主菜を二種類、鴨のくわ焼き風と鮭の照り焼き、
副菜は大根とセロリのサラダ、ほうれん草とインゲンの胡麻和え二種。
 これにわかめと大根の味噌汁、炊きたての白いご飯を添えます。
主菜をどちらか一品と、副菜を二品。それに味噌汁とご飯、漬物で
理想的な『一汁三菜』の献立になります。
バランスのとれた食事の理想のかたち『一汁三菜』は、まさに
私が伝えていきたい家庭料理の姿。
そんなことから、私の日本料理教室は『ichi-Ju san-Sai』と
いう名前にしようと思っています。

日本料理をアイルランドでアピールするポイントは、ヘルシーさと
見た目の美しさ、シンプルな料理法、だと考えています。
今回のデモでは、料理をすることの方に気を取られて、
そのあたりをしっかり話すことができなかったのが反省点。
英語が日本語のように自然に出て来ないのは、ある程度
仕方ないのですけれど、もっとしっかり、情報を頭に叩き込んで
おかなくてはいけませんね。

でも、照り焼きタレなどは簡単に作れて、作って保存しておけば、
あとの調理はとてもシンプルなこと、さまざまな食材に応用が
きくことなどを伝えられたのはよかったと思っています。

鴨のくわ焼き風は、フランス料理でも鴨との相性がいいお酒の
ポートを使って、醤油と合わせることで簡単に和風にアレンジ。
鴨に欠かせない葱もスプリングオニオンを添えました。

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盛り付けには和食器を使いましたが、中にはこちらの量販店で買った食器もあり、大根のサラダを持った鉢はアイルランドの陶芸家の作品です。
大根の新鮮な白と、マスタードドレッシングの黄色が、明るい若草色によく映えます。
最後に参加者の皆さんにも試食をしていただきましたが、反応はとてもよかったです。

私にとっても学ぶことの多い、アイルランドで初めてのに料理デモでした。
こういう機会をいただけたことに感謝、そしてこれからもどんどんこういう機会が持てたらと思っています。
撮っていただいた写真がこちらにたくさんアップされていますので、よかったら見てみてください。


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by happytable-eire | 2012-03-04 23:59 | Workshops | Comments(4)