愛蘭土の林檎の木の下で

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カテゴリ:・Irish and others( 44 )

Pork & Blackberries

先週の日曜日には、3つ前の記事で書いた、Electric Picnicでの
フードイベントで、発酵をテーマに甘酒紹介のデモを
させていただきました。
この件についてはまた後日、書きたいと思いますが、
前2つの記事に続けて、ついでにもう一つブラックベリーの料理を。

先々週の週末にはウェストコークに行っていたわけですが、
実はまた急用ができて、1週間後にもう一度行くことになりました。
Electric Picnicの会場が、ウェストコークへの途中だったのもあり、
イベント終了後に足をのばしたわけです。

兄と夫が用事をしている間、私は兄の家で留守番。
夕食の準備だけを引き受けました。
私の大好きなカントリースタイルのキッチンを、
自由に使えるのですから、何とも幸せな時間。
夕食だけでなく、パンを焼いてみたり、ジャムを煮てみたり。
家を一歩出れば、一週間ですっかり熟れたブラックベリーを
山のように摘むことができたのですから。

また兄の家では、うちでは見られないフード系のチャンネルも
いろいろ見られ、それこそ一日中でも料理番組が楽しめます。
何となく見ていた番組がNigel Slaterの『Dish of the Day』。
Nigel Slaterの番組は、一年に2シーズンくらいはBBCで
放送されるほど人気があります。
彼は料理人として働いていた経験もあるようですが、
どちらかというとフードライターとして有名になった人。
彼の料理は至ってシンプルですが、基本がきちんとしていて、
食材の食感や香りを大切にする、感覚的なところが好きです。
盛り付けには凝らないけれど、どこか繊細なセンスを感じます。
本は一冊、『The Kitchen Diary』しか持っていませんが、
こちらではBBCの映像で見られるのがうれしいです。

そんな彼の番組で、なんともタイムリーな料理が紹介されました。
ポークの塊をブラックベリーでマリネしてローストする料理です。
それをうちで試してみるために、ブラックベリーをたくさん摘んで
持って帰って来ました。

作り方はとにかくシンプル。
ブラックベリーを手でぐちゃぐちゃと潰して、その中に豚肉の塊を
漬け込んで冷蔵庫で一晩寝かせます。
番組では肩ロースが使われていましたが、ちょうど三枚肉の塊が
あったので、それを使いました。
この豚も、以前に紹介した、ウェストコークのDrimoleagueという街の
お肉屋さんのもの。

ブラックベリーは600gほど使いました。けっこうな量です。
手で潰すと手が真っ黒になってしまうので、ジップロックに入れて、
ビニールの上から揉んでブラックベリーを潰します。
そこへ豚を入れるだけ。果実以外は何も加えません。
肉が皮付きだったので、皮は果汁に漬からないように、
皮を上にして漬け込みました。
皮は乾燥している方が、カリッと焼き上がるからです。

そして一日置いて出してみたところ、肉が紫色に染まり、
とてもじゃないけれど、食欲をそそるとはいえません。
皮にはしっかり塩をすり込んで、肉にも塩、胡椒。
焼き皿に豚肉と残っている果汁もすべて入れて、オーブンへ。
番組では160℃でローストしていましたが、私は85℃くらいに
設定して、低温長時間ローストにすることにしました。
これは兄から教わった方法で、しっとりとジューシーに
仕上がります。
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そしてローストすること約6時間、一旦取り出して、
最後に温度を上げて、皮をカリッカリに焼き上げます。
焦がしたくないので、残ったブラックベリーの実は先に
取り出しておきました。
そして20分ほどすると、皮が見るからにカリッカリに。

天板に残ったブラックベリーはきれいにこそげ、ストックと
小麦粉を加えてとろみをつけたグレービーに仕上げます。
グレービーも当然、紫色。。。

付け合わせはパープルケール、人参、そしてこれもカリッと
仕上げたローストポテト。あ、アップルソースも忘れずに。

豚肉がしっとり柔らかいのは、ブラックベリーに含まれる
酵素が働いたに違いありません。
またほのかな酸味と、ブラックベリー独特の香りも残り、
豚バラ肉なのに、脂っぽさもなく、さっぱり。
この夏の恵をたっぷり吸った、何とも贅沢な一品です。
といっても、ブラックベリーはただですけどね。

この夏3ヶ月以上を日本で過ごした息子が帰って来たばかりで、
久々のロースト料理を堪能していました。
あ、そうそう、この料理には赤ワインです。
ブラックベリーを使っているせいか、特に赤ワインが
よく合いました。

ブラックベリーが簡単に手に入るアイルランド在住の方には、
ぜひ試して欲しい料理です。
ブラックベリーはまさに今が旬。
この時期しか楽しめない料理ですから。
ちなみにレシピはこちらをご参考ください。
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by happytable-eire | 2013-09-10 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)

ヤンソンの誘惑

何やら色っぽいタイトルですが、実はこれは料理の名前。
私がお料理を習っていた25年以上も前に教えてもらい、
それからずっと、わが家の定番になったじゃがいも料理です。

料理の言われは、ヤンソンさんという名前の宗教家が、
魚を食べないという禁を破ってまで食べてしまった、
ということだそう。
つまり、それほどまでにおいしいという、何と素敵なネーミング。
調べて見ると、スウェーデン料理やフィンランド料理として
出てきますので、北欧の料理であることは間違いありません。

材料はシンプルにじゃがいも、玉ねぎ、アンチョビ、生クリーム。
じゃがいもを皮ごと蒸して、熱いうちに皮をむき、5mmほどの
厚さに切ります。
玉ねぎも薄切りにして、耐熱皿にじゃがいも、玉ねぎを重ね、
アンチョビをちぎって散らし、残りのじゃがいもを重ねて、
生クリームをたっぷりかけ、オーブンで1時間弱、じっくり焼きます。

レシピはいろいろありますが、私のこのレシピは私が習ったそのまま。
じゃがいもは拍子切りにするものや、生のままで焼くもの、
生クリームにミルクを混ぜるなど、レシピはいろいろありますが、
基本は同じ、いたってシンプルです。
この味が出るのは、ひとえに素材の相性のよさと、アンチョビのおかげ。
アンチョビのたっぷりの旨味が味のすべてです。

芽が出かけているじゃがいもを使い切るために、どう料理してほしいか、
息子に聞いたら、このリクエストでした。
たしかにしばらく作ってなかったし、ちょうど使い切りたい生クリームも
あったので、即採用。
ポークチョップのつけあわせにはちょっとリッチなので、
ポークのソースはバルサミコでさっぱりと仕上げました。

いい具合にこんがり焼けて、何とも食欲をそそる見栄え。
ヤンソンさんが誘惑を断ち切れなかったのも納得です。

ここのところ、和のものを紹介することが増えていましたが、
日本では主に洋の料理を教えていたこともあって、
実はこういう料理も大好きなんです。
たっぷり作れば、メインにもなるようなお料理です。

私の料理の主な食べ手である息子が、大学の授業を終え、
夏の仕事のために、今年もまた北海道へ発ってしまいました。
夫も今は用事で日本へ行っているので、しばらくひとりの生活です。
それもたまにはいいのですが、私としては料理のしがいがなくなります。
料理勘を失わないためにも、自宅でのお食事会を定期的に開催しようと
思っています。
また後日、お知らせしますね。
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by happytable-eire | 2013-05-21 23:59 | ・Irish and others | Comments(1)

Lasagne with Fresh Egg Pasta

ラザーニャといえば、アイルランドでも人気のパスタ料理。
スパゲティーボロネーズと並んで、アイルランドの家庭でも
よく食べられているようです。
カジュアルなレストランやパブでもメニューによく見られるし、
スーパーマーケットに並ぶ半加工食品のコーナーにもさまざまな
商品がありますが、どうも脂っこくてボリュームたっぷり、
のイメージが強くて、私がラザーニャを外で食べることは
まずありません。

昨年9月から教えている、セカンダリースクールでの料理クラスは、
2年目に入り、一期が半年なので、もう3巡目となりました。
今期のクラスはとても落ち着いていて、料理に興味津々の子が多く、
充実した授業が続いています。
ほとんどのレシピはリピートしていますが、まだまだ試行錯誤中。
評判が悪かったものは新しいものに差し替えたり、内容も常に
更新しています。

昨期にチャレンジさせて評判の良かったフレッシュパスタを、
今期はラザーニャにグレードアップ。
時間の関係で無理だと思っていたのですが、2週間のプロジェクトに
することで、時間の問題を解消。
つまり1週目にボロネーズソースを2倍量作って冷凍しておき、
ソースができている状態からはじめることで、時間を短縮。
2週目は生パスタを打って、それでラザーニャに仕上げます。
ホワイトソースも、Jamie Oliver風にクレムフレッシュで代用する
ことで時間を短縮します。

試作の時、パスタ生地はきれいに薄く伸びて、透けるような薄さ。
それでも調理後はしっかり食べごたえのあるパスタになります。
生パスタのラザーニャを使う時は、パスタは茹でなくてもOK。
生のままソースと重ねて、焼き上げればいいので簡単です。

プロジェクト一週目のボロネーズソースはスパゲッティと合わせ、
それもボーイズには大人気でした。
ボロネーズソースは、加工食品として簡単に手に入りますが、
自分で一から作ったソースのおいしさを知ってくれたらなと
思います。
玉ねぎに加えて、セロリ、人参、にんにくと野菜もたっぷり使い、
スモークベーコンで旨味を加えたソースは、ストックキューブなど
使わなくても、しっかりとコクがあります。
ラザーニャのように、生パスタのままベイクする時には、
パスタが吸ってしまう分を考えて、ソースを水分多めにしておく
ことがコツ。

この火曜日がボーイズたちのクラスでしたが、パスタも上手に打て、
のばすのもよくがんばっていました。
多少いびつになっても、ラザーニャ用のディッシュに合わせて
形を切りそろえるので問題なし。
切り落としたのは7-8mmの幅に切って、さっと茹でて、
残ったボロネーズソースで和えて、フレッシュパスタとしても試食。

パスタ、ソース、クレムフレッシュ、おろしたモッツァレラチーズ、
パルメザンチーズと重ねて3層にしたら、最後はパスタ、
クレムフレッシュ、チーズで仕上げて、オリーブオイルをたらして
オーブンへ。
クレムフレッシュはやや酸味があり、あっさりと仕上がりますが、
チーズをミックスするとコクもしっかり出ます。
約30分後には、こんがりおいしそうなきつね色のラザーニャが
焼き上がりました。

試食を終えたボーイズの何人かからは、
「It was the best lasagne I’ve ever had!」と絶賛の声もあがり、
ホントに可愛いもんです。
また何人かの子が、家に持ち帰るようにパックしていたり、
普段はほったらかしのレシピを持ち帰る子までいました。
手作りのフレッシュパスタなんて難しいと思われがちですが、
材料は粉、塩、卵と少量のオリーブオイルだけ。
クラスが始まって1時間半もかからないうちに、ラザーニャは
オーブンに入っていました。

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焼いている間に片付けを済ませ、焼き上がって試食をして、
使った食器の片付けを終えると、ちょうど2時間の授業終了。
時間はたぶん延長になるだろうと思っていたのですが、
うれしいことに時間内に収まりました。
これも、ボーイズたちがちゃんと作業を進めてくれたおかげです。
大きな挑戦でしたが、充実した授業ができて、私も大満足でした。
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by happytable-eire | 2012-11-21 23:59 | ・Irish and others | Comments(0)

Leak and Red Onion Tart

ホントにこれでも5月中旬かと思うほど、寒い日が続いています。
19日は私の誕生日なので、この日の気候はだいたい誕生日の
思い出と一緒に憶えています。
こちらへ来て4回目の誕生日を迎えるわけですが、ここまで
寒いことはなかったと思います。

今日も一日、うっとうしい天候で、何となく気分もさえません。
買い物に行く気にもならなかったので、夕食は冷蔵庫の残り物で
何とか済ませたのですが、これがなかなかうまくいきました。
幸いお野菜は週一のデリバリーが届いたので、新鮮なサラダも
添えられました。

夏には長期でこちらが留守になるのもあって、食材整理も
今の大きな課題。
冷凍庫に眠っていたShortcrust Pastryを冷蔵庫に移して
解凍していたのでした。
これさえあれば、あとは残り物でタルトができます。

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Shortcrust Pastryとは、タルトやキッシュに使われる生地で、
Puff Pastryのように層になってふくらむことはありません。
英語の”Shortcrust”というのは、「さくさくした」食感をいい、
甘いタルトにも、塩味のタルトにも使われます。
層になるパイ生地ほど作るのは難しくはないので、たいていは自分で作りますが、
かなり前にお買い得商品で買ったのが、ずっと残っていたようです。

フィリングには、一本だけ残っていたリークと赤玉ねぎを薄切りにして
バターでじっくり炒めたものと、これも冷凍庫に残っていたチョリソー。
あとは卵と生クリームを合わせたのを流して、オーブンで焼き上げました。

とろりと甘い玉ねぎとリークに、チョリソーがアクセント。
卵もいい具合の柔らかさでした。
生クリームが少し少なかった分、牛乳を足したので、
フィリングは柔らかく、軽く仕上がりました。
生地はちょっと伸ばし方が足りなくて、厚めになっていますが、
先に軽く空焼きしたので、底もさっくり焼き上がりました。

数日前にたっぷり作って残っていたビーツのサラダと、
届いたばかりの新鮮なフリルレタスとサラダミックスを
軽いドレッシングで和えたのも添えて。

ちょっと気分を変えて、夏らしいガラスのお皿に盛りつけて。
このお皿はフランスで買ってきて、とてもお気に入りなのに、
なぜかあまり出番がありません。
アイルランドの夏はホントに短いからなあ。
こんな天気が続くと、今年は夏が来るのかさえ、心配になって
しまいますが・・・

明日も雨で、今日よりも寒くなりそうな予報です。

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by happytable-eire | 2012-05-18 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)

春なのに・・・

アイルランドは昨日からひどいお天気です。
昨日はGael force windと呼ばれる強風がビュビュー吹いてたし、
雨は横殴り。気温もぐっと下がったような気がします。
来週前半にかけての週間予報も毎日雨マーク入り。
グンと日が長くなって、最近は9時頃まで外が明るく、
夏の到来を感じ始めていただけに、この寒さはこたえます。
昨日なんて、昼間もラジエーターを入れてしまいました。

今日も外へ出る気にもならないお天気でしたが、
夕食用の食材が何もなかったので、仕方なく一番近くの
スーパーまで買い物に行きました。
特に何の予定もなく、売り場をぶらぶら、精肉のコーナーへ。
そこでシチュー用の骨付きのラムのぶつ切りが目につき、
アイリッシュシチューに決定。
うちには、ちょっと芽がでかかっているじゃがいもと、
人参もたくさんあるので、ラムさえ買えばOK。
春とはいえ、こんなお天気の日には、からだが温まるものが
食べたくなりますから。

家へ帰ってすぐに、キャセロールでラムをさっと炒め、
水を加えてコトコト煮始めます。
その間に玉ねぎ、リーク、セロリ、人参、じゃがいもを
適当な大きさに切ります。
ラムから出てくるアクをきれいにすくって、あとは野菜を
適当に重ね入れますが、じゃがいもは一番上に置きました。
じゃがいもはわざとに大きさを揃えずに切っておくと、
小さいのが煮くずれて適度にスープに濃度をつけてくれて、
ごろんと大きめのはちゃんと形が残ります。
形を残すのは時間差をつけて加えてもいいのですが、
このやり方だと、ほおっておいても大丈夫。
あとは月桂樹、ローズマリーのブーケガルニと塩だけ。
ラムがほろっとするくらいまで煮たら出来上がりです。
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今日はラムが骨付きだったので、ストックではなく、
水だけで煮ましたが、それでも十分な旨味が出ていました。
また、野菜もいろいろ加えたので、じゃがいもを少なめにして、
さらっと軽めの仕上がり。
ちょっと春らしいアイリッシュシチュウとなりました。

そして、先日からなかなか使えなくて、ちょっとしなびかけて
しまったルバーブでクランブルを作りました。
クランブルは、使うフルーツによって水分が出過ぎると、
せっかくのクランブルがカリッとせず、ベッタリねっちょり
してしまいます。
シンプルなプディングですが、甘みと酸味のバランスがよく、
クランブルがカリッとして、本当においしいクランブルって、
意外に難しいものです。
特にルバーブのクランブルは、酸っぱすぎたり、水分が出て
ベッタリしまいがち。
そこで今日は、ちょっと一工夫。
焼く前にフライパンにバターを溶かし、砂糖を加えてキャラメルになったところへ
ルバーブを加えて先に火を通し、水分を調整しておこうと思いました。
冷凍庫にあったレッドカランツと、オレンジの皮のすりおろしも加えましたが、
適度な水分で調整の必要なし。
ベーキングディッシュに入れて、クランブルをのせて、おいしそうな焼き色になるまで、
30分ほど焼き上げます。
クランブルの小麦粉を半分、オートミールにしてみたら、
いい感じの歯ざわりになりました。

たまたま残っていたアイスクリームがハーゲンダッツの
Bayleys フレーバーだったのですが、キャラメル風味に仕上げた
ルバーブとの相性がVery GOOD。
アイリッシュシチュウにソーダブレッドを添えなかったので、
ちょっと物足りなかったお腹に、いい具合におさまりました。

シチュウにクランブル、両方とも寒い時によく食べられる
お料理ですが、今日のお天気にはぴったり。
でも、もうこんなお天気が続かないことを祈ります。
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by happytable-eire | 2012-04-26 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)

この春の大イベント

またまた長い間お休みしてしまってごめんなさい。
先月はせっかくいいペースに戻っていたのに、ダメですね。
実は、春休みを利用して、妹と甥っ子たちが京都からこちらに
来るという大イベントがあったので、書く時間がなかったんです。
といっても、一行が帰ってもう2週間になろうとしているのですから、
ちょっとお休みし過ぎですね。

なんだかもう、ずいぶん前のことになってしまいましたが、
その間のことを少し書いておきます。
遠いところを来てくれただから、目一杯いろんなところを
見てもらって、おいしいものを食べてもらって・・・
と考えていると、2週間なんて本当にあっという間。
おまけのロンドン観光まで盛り込んだので、代わりにあきらめた
こともたくさんありました。

食べることに関しては、食べ盛りの甥っ子二人がいたので、
私もけっこう頑張りました。
何でもいつもの倍は作りましたが、ほとんど残り物なし。
おいしいおいしいと、よく食べてくれました。

思い返せば、大したものは作っていない気もしますが、
日本ではあまり食べられない食材をたくさん使いました。
例えばパエリアには、スモークフィッシュやムール貝、
おまけに山盛りの手長エビとか。
2キロ近くもあるハムのローストも、日本ではなかなか
食べられないもののひとつ。
シェパーズパイやローストラムの羊の肉もそうですし、
かさにスタッフィングをしてグリルする大きなマッシュルームも、
甥っ子たちは初めての食体験だったはず。

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お昼にはお弁当を持って出かけてピクニックをすることが
何度もありましたが、これはお天気に恵まれたからできたこと。
2週間ちょっとの滞在中、一滴の雨も見ずに過ごせたなんて、
このアイルランドでは奇跡的なこと。
まるで涙雨のように、帰国前夜にざあっと降りましたが、
それも朝にはすっかり上がっていました。
おかげで私たち家族にとっても、楽しい日々でした。

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食べる時も7人の食卓なので忙しく、写真も撮れていませんが、
上の山盛りのシーフードの下にはパエリが隠れています。
あとは、訪れたウエストコークで兄が作ってくれたお料理。
カリカリに焼けたクラックリングが見事なローストポークと
スペイン風ミートボールとお豆の煮込みです。
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ウエストコークのClookhaven のパブO’Sallivan
楽しみにしていたクラブサンドイッチは、材料が切れていて、食べられなくて残念。
いつもあるのに、切れていたのは初めてでした。
これは次回のお楽しみとしてとっておきましょう。





ロンドンでは、ランチに入ったタイレストランのヌードルが特においしかったです。
エスニック料理に関しては、ロンドンはダブリンとは比べ物にならない程
レベルが高いので、出来るだけそういう料理を選びました。
チャイナタウンでは、久しぶりに中華らしい中華料理を堪能。

Murphysのアイスクリームや COCOA ATELIERのチョコレートも、
私も久しぶりに楽しみました。
忙しい中でも、よく食べた2週間でしたが、その後2週間はイースター休暇もあって、
ちょっとのんびりして過ごし、また今週からはいろいろと忙しい日が続いています。
日もグーンと長くなってきて、夜の長い夏の到来ももうすぐです。
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by happytable-eire | 2012-04-18 23:59 | ・Irish and others | Comments(2)

Fish Pie with Smoked Cod

先日Howthへ行くという夫に頼んで、いつもの魚屋さんで
燻製のたらを買ってきてもらいました。
夕食にパエリアにするため、袋を開けたところ、見た目には
何ともないのですが,ちょっと臭う。
よく見ると、下側がベタベタしてて傷み始めています。
少し切って、洗って火を通してみましたが、食感もおかしい。
それでお店に電話をして、取り替えてもらうように頼んだら、
今、燻製中なので、翌日に来て欲しいということでした。
翌日、取っておいた魚を持ってお店へ行くと、丁寧な対応で
新しいものと交換してくれました。
店としても、商品管理の問題としてきちんと考えてくれた
ようです。
お気に入りの店だし、悪い印象を持ちたくなかったので、
ちゃんと言ってよかったです。

代替えでもらったのは、とっても新鮮な燻製したてのたら。
これはフィッシュパイにするべき!と思いました。
フィッシュパイを初めて食べたのはアイルランドへ来てからのこと。
寒—い冬に熱々を食べたいアイルランドの定番料理ですが、
今冬は本当に暖冬だったし、春の訪れも早かったせいか、
あまり作らなかったように思います。

パイというと、日本ではパイ皮で包んだものだと思われますが、
アイルランドや英国のフィッシュパイやシェパーズパイは
マッシュポテトをのっけて焼く、素朴さが魅力。
この料理は間違いなく、日本人の味覚にも合うと思います。
レシピは本当にさまざまで、私も何度も作るうちに、
その時々の食材によって、適当に作れるようになりました。

先日は特においしかったので、私自身の覚え書きとして
簡単にレシピを書いてみます。

まず牛乳で燻製のたらを弱火で煮て、軽く火を通し、牛乳を
こしておきます。
リークの薄切りをバターでゆっくり炒めて、柔らかくなったら
アンチョビを3-4枚入れて、潰しながら火を通します。
バターを足して小麦粉を振り入れ、軽く炒めたところへ、
たらを煮た牛乳を少しずつ加えてのばします。
生クリームも加え、塩で味をととのえ、多めのブラックペッパーで
アクセントを。
たらをほぐしたのと、軽く茹でたブロッコリー、グリーンピースを
加えて合わせ、耐熱皿に入れます。
じゃがいもを柔らかく茹でて潰し、バターと牛乳でのばして、
ぽってりした感じに仕上げ、具の上にのせてフォークで筋をつけ、
180℃くらいのオーブンで20分ほど焼き、こんがり焼き目を
つけたら、出来上がり。

材料は白身魚の他に鮭やエビなどを加えてもおいしいですし、
野菜もセロリや人参などお好みのもので。
ただ、グリーンピースはぜひ加えてください。
野菜たっぷりにしたい時には、ほうれん草のソテーを下に敷くのもよし。
先日もそのつもりで下準備したのに、うっかり忘れてしまいました。
中身がしっかり濃厚なので、上にのせるマッシュポテトのバターは
控えめにしましたが、これはお好みで。
マッシュポテトは、これでもかというほどのバターを加えると、
確実においしくなります。カロリーを考えると怖いけど・・・
それにバター不足の日本ではできそうにありませんね。
(日本のバター不足ってそんなに深刻?2007年秋のは経験したけど、
その時と比べてどうなんでしょう?)

燻製の魚を使うと旨味もあってよりおいしいですが、
塩気には気をつけないといけません。
燻製でも鮮度がいいと、やっぱりおいしい。
隠し味のアンチョビもコクを出してくれて、なかなかです。
チーズを加えることもありますが、私にはチーズなしで十分。
たっぷり作ったのに、きれいになくなってしまいました。
こういうパイって、残り物もまたおいしいんですけれど、残念。

同じ時に冷凍パイ生地の残り物で作ったマッシュルームパイが
先に焼けてしまったので、早目にオーブンから出しましたが、
もう少しこんがり焼いてもよかったな。

実はフィッシュパイを外で食べたことはないんですが、なぜかというと
パブなどで食べるとひどいことがあるのを知ってるから・・・
ソースがやたら重かったり、魚がくさかったりと、いろんなケースが。
この料理は新鮮な魚で、家庭で作って食べるのが一番、です!
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by happytable-eire | 2012-03-17 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)

今年はアメリカン 〜Pancake Tuesday 2012〜

長々とお休みをしてしまい、気がつくと何と2ヶ月以上。
体調でも悪いのかとご心配くださった皆さま、ごめんなさい。
お休みしていた理由はいろいろありますが、私は元気です。
ずっとずっと、早く戻らなきゃと心にひっかかりながらも
こんなにのびのびになってしまいました。
物を書くというルーティンは、離れてしまうとなかなか戻れない
ものですね。
ここしばらくは仕事でいろいろと書くことが増えてきて、
そんなことも言っていられなくなりました。
21日の火曜日は今年のPancake Tuesdayだったのですが、
このことはこれまでにも何度か書いたので、これを機会に
カムバックします。
何も更新がない間も訪れてくださっていた皆さま、またどうぞ
よろしくお願いします。

当日は教えている学校の料理クラスの仕事だったのですが、
前回、先々週のクラスの最後に「何か作りたいものある?」と聞いたら、
即座に「再来週はPancake Tuesdayだから、パンケーキ!」という
元気な答がかえってきました。
実は私は今年のPancake Tuesdayがいつなのか知らなかったので、
「That’s good idea」と言うと大喜び。
15-16歳にもなる男の子たちがあそこまで盛り上がるのには、
正直驚きました。

そして昨日の午後、実習を始める前にこの日にパンケーキを食べる
ということが、どれほど重要なことなのかを聞いてみると、
それはもう『MUST』のようです。
クリスチャンの宗教的な意味と、パンケーキを食べる行動が
どこまで結びついているかはわかりませんが、この宗教的行事が
アイルランドにしっかり根付いていることは実感しました。

レシピは英国式とアメリカ式両方を準備して行き、各グループに
選ばせたところ、全てのグループがアメリカンを選んだのは
面白かったです。
レシピはほとんど変わらないのですが、違いは牛乳の量。
英国式は牛乳の量が多くて生地がゆるく、薄く焼き上がりますし、
アメリカ式は牛乳の量が少なく、またベーキングパウダーと砂糖を
加えて、ほんのり甘く、厚めでふんわりした感じ。

ところが、同じレシピなのに、出来上がりはいろいろでした。
厚さ2センチ以上に焼き上がったグループや、生地がいい具合に
流れて、かなり薄めになったグループも。
いかに材料の計量の仕方で生地の感じが変わるかというのがわかり、
いいレッスンになりました。

バター、レモン汁、Nuttella(チョコレートスプレッド)、蜂蜜に加えて、
冷凍のベリーミックスをさっと煮てベリーソースも作って、
トッピングはお好みで。
最後のレポートには、大満足のコメントが並んでいました。
授業の終わりに「うちに帰ったらまたパンケーキ?」と聞いたら、
「当然!」と答が返って来ました。
そこまで・・・

もう一つのChocolate Oatmeal Cookiesも上手に焼けて、甘—い
実習は大成功といったところでした。
1月末から始まった後期のメンバーは前期の子たちに比べて
ずっと落ち着いていて、話もちゃんと聞いてくれるし、
とってもやりやすくなっています。
前回の授業ではハンバーガーを作ったのですが、炒めた玉ねぎと
ペッパーをバーガーと一緒にはさむレシピにしました。
野菜嫌いの子が多いのには驚きますが、一人のレポートに
「炒めた野菜って、なかなかおいしいことを知った」という
コメントを見て「よっしゃ!」とうれしくなりました。
話が横道にそれましたが、こんな感じで男の子の料理クラスを
楽しんでやっています。

実はこの日は、早朝にも息子のためにパンケーキを焼いたんです。
彼にとってもこの日のパンケーキは、やはり『MUST』らしいのです。
焼いたのはレシピの確認がてら、アメリカンタイプだったのですが、
授業で残った生地を焼いて持って帰って来たのを、夕食後にも
きっちり食べていました。

アイルランドへ移って4度目のパンケーキの日は、アメリカ式の
一日となりました。

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by happytable-eire | 2012-02-22 23:59 | ・Irish and others | Comments(2)

Fresh Beetroot Salad

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さて、この葉っぱ、何の葉っぱでしょう。
この赤さがヒントです。

答えはBeetroot、ビーツの葉っぱです。
ずいぶん前のことになってしまいましたが、7月初め頃に届いた
オーガニックベジボックスに入っていました。
ビーツの葉っぱがおいしいというのは聞いていたのですが、
こんなに新鮮なのには出会ったことがありませんでした。
まさに堀り立てって感じの新鮮さ。
そのままにしておくとしなびるので、実を切り落としておきました。
茹でてみたら、かたそうな見かけに反して、すぐに柔らかくなり、
そのまま食べても甘くておいしい。
自然の甘みがやさしく、少しの塩だけで十分。
実の部分は土臭みがありますが、葉っぱのほうは実ほどくせが
ありません。
もしマーケットなんかでビーツの新鮮な葉っぱ付きのを見たら、
葉っぱのために買ってもいいほど、ファンになりました。
おすすめです。

Beetroot、日本ではビーツと呼ばれ、北海道で栽培される甜菜
(砂糖大根)とは同じ仲間だそうです。
紫がかった紅色が特徴で、甘みが強く、独特の土臭さもあります。

日本では一般的は野菜ではなかったので、私もよく使うように
なったのはアイルランドへ来てから。
これまではオーブンを点火している時にホイルに包んで入れておき、
柔らかくなるまで火を通して使っていました。
ところがそれをそのまま冷蔵庫に入れておいて忘れてしまったり
することもよくありました。

何度か生でサラダにしたこともありますが、土臭さが気になって、
あまり食べられませんでした。
また火を通すと甘みが強すぎて、また食感がもう一つ好きになれず、
サラダにしても、たくさんは食べられるものではありませんでした。
よく似た根菜なのですが、蕪や大根とはまた違った食感です。
そんなわけで、今ひとつ上手に使いこなせずにいました。

先月、エコヴィレッジに住む友人を訪ねた時に彼女がランチに
作ってくれたのが、このビーツのサラダでした。
それ以来すっかり気に入って、うちの定番となりました。
飽きることなく、もりもりと、いくらでも食べられてしまうのです。

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ビーツは皮をむいて、グレーターで粗くおろします。
大根のように水分が多くて柔らかい根菜は、包丁で細く切るほうが
シャキッとして食感がいいのですが、ビーツは水分が少なく、肉質も堅いので、
グレーターを使うと程よく組織がつぶれて、かえって食べやすい食感になります。
これに玉ねぎか赤玉ねぎの薄切り、ドライマスタード、塩、酢を加えて味をととのえます。
しばらく置いて味がなじんだら、人参も同じようにおろして混ぜ、
オリーブオイルでまとめて出来上がり。

たくさん作って冷蔵庫に入れておけば、日持ちもよく、常備菜になります。
時間が経っても、ほとんど食感が変わらないのもうれしい。
ただ人参は時間をおくと柔らかくなるので、食べる直前に合わせて、
色と食感を残す方が、私は好きです。
マスタードは多めに加えて、辛みでビーツの土臭さを押さえます。

これが基本ですが、その時の気分でヴァリエーションはいろいろ。
酢を減らしてオレンジの絞り汁と皮をすりおろして加えると、
オレンジの甘さと香りがきいてさっぱりした感じになりますし、
にんにく、チリ、コリアンダーの葉のみじん切りなどを加えると、
個性的でちょっとアジアン風。
またりんごやクルミを加えてもいいです。

このサラダ、新鮮なビーツを使うこともおいしさのコツのようです。
ビーツって日持ちがするので、よく買い置きしていましたが、
生で食べるならやはり新鮮なうちがおいしいですね。
幸運なことに、うちに届けてもらっている野菜ボックスにも
最近はよく入っているので、たっぷり食べることができます。
というか、このサラダに出会ってなかったら、消費するのが
けっこう大変だったかも。

こちらではレストランでも、ビーツのサラダはよく見るので、
ポピュラーな野菜なんですが、茹でたのを使っているはず。
日本人にはあまり人気がない野菜のような気がしますが、
この生ビーツのサラダ、ぜひお試しを。
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by happytable-eire | 2011-11-11 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)

Jus-Rol

火曜日の夜、こちらで素晴らしいコンサートがありました。
『Musicians of Ireland in Solidarity with Japan』。
アイルランドのトラッド音楽界の大物が結集して、日本への
チャリティ目的で開催してくれたコンサートです。
中でも Liam O’Manlaiのファンの私にとっては、トップバッターの
彼が弾き語りで唄った一曲だけでも満足するほどでしたが、
最後は全員集合で彼の「Worry not」を唄うという贅沢さ。
それぞれのミュージシャン達が日本へのツアー経験があり、演奏の
合間には日本と日本人の素晴らしさを語ってくれました。
コンサートの様子はネットでライブ中継されていて、日本では
朝方の時間帯にもかかわらず、多数のコメントが寄せられていました。
20日の日本時間の午後10時から再放送があるそうです。
興味のある方はこちらからどうぞ。

試験を控えた息子はコンサートをあきらめ、私と夫は先に夕食を
食べて出かけたのですが、息子も帰ってきてさっと食べられるように、
チキンパイを作りました。
チキンパイといっても、フィリングは少しずつ残っていた食材ばかり。
玉ねぎ、セロリ、人参、マッシュルームを炒めてチキンストックで
軽く煮て、ランチのサンドイッチ用にローストしたチキンのもも、
シュガースナップピー、アスパラガスも加えて野菜たっぷり。
カッテージチーズとクレムフレイシェでまとめました。
生クリームたっぷりではなく、軽めの仕上がりです。
パセリ、たっぷりのブラックペッパーとナツメッグもすりおろして
香りをつけます。

パイ生地は、先日お買い得で初めて買ってみた”Jus-Rol”の
すでにのばしてあるのがあったので、くるくると生地を広げて
かぶせ、ナイフですっと切り目を入れて、塗り卵をして、
高温のオーブンで20分ほど焼くだけ。
こういう料理を想定して作られているせいか、歯ざわりも軽さも、
ふくらみ具合もちょうどいい感じです。

日本にいた時には、市販の冷凍パイシートを使ったことは
ほとんどありませんでした。
油脂分の質が悪いのでまずく、また膨らみ過ぎるのも嫌で、
買う場合はバター使用の輸入ものを選んでいました。
一度だけ姉に頼まれてクリスマスのミンスパイを焼いた時に、
このメーカーの他の種類を使ったことがあるのですが、
“Rolled”タイプはすでに生地が伸ばしあるので、あまりの
手軽さにこれからパイを生地から作るのをギヴアップしそう。

生地が少しだけ残ったので、ソーセージにくるっとまいて
ソーセージパイにしておいたのも、ランチ用においしく
できました。

使ったのは“Puff Pastrryと呼ばれる層になるタイプ。
“Short crust”という層のない、さっくりした生地のもあります。
また油分にバターだけを使用した、ちょっと高めのも。
やっぱりそちらのほうがおいしいでしょうね。

夫はパイやキッシュが大好きなのですが、生地を作る面倒さで、
私が作る回数はそう多くありません。
でも市販の生地を買って冷凍しておけば、いつでも手軽に作れそう。
「あーいかんいかん、堕落だ〜」という気持ちもあるのですが、
便利さに加えて、味も悪くないとなるとね〜
Jamie Oliverも『30-minute Meal』の番組の中で、生地を作る
価値は感じないって言ってたしなー、と弁解してみる・・・

他にも市販の生地はいろいろあると思いますが、とりあえず
アイルランドなら簡単に買える商品として、これは悪くないです。
手軽に使える、という点ではおすすめです。

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by happytable-eire | 2011-05-13 23:59 | ・Irish and others | Comments(4)