愛蘭土の林檎の木の下で

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カテゴリ:・Japanese( 110 )

お豆腐ができた!

先日のお豆腐作りの失敗の理由が何だったなのか気になったので、
気持ちが冷めないうちに再挑戦。
今回は見事においしいお豆腐ができました。

これまでにも市販の豆乳を使って何度か挑戦してきましたが、
どうしても口当たりのいいお豆腐ができず、食感は別にしても、
味も今ひとつ大豆の風味がありませんでした。
e0149801_1124828.jpgでも、できたのは大豆から作りました、って感じのお豆腐です。
数日前にやったばかりで、手順はもうよくわかっていたので、スムーズにできました。
炊いた呉(大豆をすりつぶしたもの)を絞って、豆乳とおからに分ける時は、どうなるかとはらはらでしたが、きれいな豆乳が出てきてひと安心。
豆乳を75℃まで温めて、にがりを打ってしばらくすると凝固します。
それを布を敷いた型に入れて重しもして固めるのですが、半分はざるに入れて重しはお皿一枚だけの軽いものにし、残り半分は四角いマーガリンの空き容器に穴をあけたのに入れて、重しもしっかりしてみました。
15分ほどしたら、マーガリン容器に入れたのは、布ごと取り出して水にさらし、にがりをぬきました。
ざるの方はそのまま水にさらさず、ざる豆腐にしました。

ざる豆腐の方は、にがりのくせは残りますが、水にさらすことで
味が抜けないので、豆腐の濃い味が楽しめましたし、
型に入れたのはすっきりした味わいです。
型のは重しをしっかりしたので、厚みが出ませんでしたが、
こちらの方が食感もつるっとした感じになります。
しっかり木綿豆腐です。

夕食にはざる豆腐を冷や奴でいただきました。
こちらで買えるお豆腐は、冷や奴で食べたいほどおいしいのが
ないので、本当に久しぶりでした。
なんというか、ちょっと青臭さがあって爽やかな味。
いかにも作りたての新鮮さも感じます。
柚子胡椒だけで食べるのがおいしかったです。

贅沢をいうと、もう少し大豆の甘みが欲しいところですが、
これは多分に豆そのものの持つ甘みからくるのだと思うので、
いろんな大豆を試すしかないですね。
今日使ったのは250グラムの大豆とにがりを大さじ1杯弱。
豆はたいてい500g入で売っているので、ちょうど2回分。

大豆は昨日から水に浸けて、大豆をミキサーにかけるところから
型に入れるところまでで小一時間かかりますが、満足度は大きい。
これから夏にかけて、登場回数が増えそうです。

今日もまたたくさんのおからができました。
足が早いので、すぐに冷凍にしましたが、冷凍にしていても
臭いを吸いやすいので、あまり長期保存はできません。
これからおからを使ったレシピもいろいろ試していきます。

余談ですが、おからって結構やっかいな産業廃棄物だそうです。
水分もあるので重いし、すぐに腐るし、大量に出るし・・・
豆腐屋さんではおからも売っていますが、大した量ではありません。
最近はいろいろ工夫もされて、数年前はおから入りこんにゃくが
流行っていましたね。
おからをバイオ燃料に再利用にするという話も聞きますが、
まだまだ十分な利用には至っていないようです。

そこで最近は新しい技術と製法で、おからのでない豆腐も登場
したそうです。
大豆を丸ごと使う方が栄養価も高いでしょうし、味も濃いとか。
次回、帰国した時には、この大豆丸ごとを使ったお豆腐を食べて
みたいと思っています。

それにしても、前回の失敗はなぜだったのでしょうね。
水に含まれる成分のせいかと思いましたが、今回も同じ水を使って
成功したので、それだけではなかったようです。
違いといえば、前回は大豆が古かったのと、大豆の浸水時間が
かなり長かったこと。
玄米は発芽する時に、酵素ができたりするそうですが、
大豆にもそういうことがあって、凝固しやすくなった、とか?
これからどんどん暖かくなるので、浸水時間にはいちおう
気をつけることにしたいと思います。
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by happytable-eire | 2011-04-13 23:19 | ・Japanese | Comments(4)

豆腐作りとおから

先日、食品のストックを整理していたら、ずいぶん前に買った
大豆が一袋出てきました。
あと先考えずに、それをざっと洗って水に漬けてしまいました。
大豆を見た途端、「豆腐を作ろう」と思い立ってしまったのです。
翌日、ネットで豆腐の作り方を調べて、必要な木綿の絞り袋を縫い、
豆腐作りに取りかかりました。

1日水に浸けた大豆をミキサーでどろどろの状態にします。
水を加えて火にかけて約10分間、弱火で火を通し、木綿袋に
入れて絞れば豆乳ができて、袋にはおから残る・・・はずでした。
ところが出てくるのは豆乳ではなく、茶色がかった液体。
なんで????
そして袋の中にあるのは、見かけは豆腐というよりはまさにおから。
でも豆乳を絞ってないわけだから、タンパク質分たっぷりのおから、
というか、おからの混ざった豆腐というべきか。

以前、豆乳を絞らないでそのまま固めて豆腐にするというのも
聞いたことはありますが、どう考えても舌触りはざらつくだろうし、
豆腐作りをするなら、おからができるのも楽しみだった私には
そんなことは考えてもいませんでした。
ところが図らずも、にがりを入れる前に凝固してしまったのです。

にがりを入れることなく固まったということが、どういうことか、
はっきりとは分からないのですが、材料ににがりと同じ働きが
あったということしか、考えようがありません。
大豆以外には水しか使っていないのですから、水に含まれていた
ということでしょうか。

私は凝固剤としてにがりを準備していましたが、にがりの主成分は
塩化マグネシウムや塩化カルシウムなどミネラル、他にも豆腐の
凝固剤としては硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムなどが使われる
そうです。
確かにここの水は日本の水よりもカルシウムの含有量は高いので、
電気ポットにはカルシウムが白くこびりついてきますし、
ガラス器などを濡れたままほっておくと、白いあとがつきます。
お茶や料理に使う水は、BRITAのフィルターを使っていて、
その時もフィルターを通した水を使ったのですが・・・

とにかく、栄養たっぷりのおからを無駄にするわけにはいきません。
さっそく炊いたおからは、久しぶりでおいしかった〜
こちらでは豆腐は買えてもおからまではありませんからね。

小さい頃から母が炊いてくれるおからが大好きでした。
母はいつも、「おからは安いけど、具が高うつくわ」
と言っていたほど、具だくさんでした。
私は特にねぎがたっぷり入っているのが好きで、自分で
作るようになってからも、1cmくらいに刻んだネギをたっぷり
入れます。
火を止めてから加えて、余熱で火が通るくらい、やや歯ごたえが
残るくらいで仕上げるのが好きです。
初めにおからをごま油でよく炒めてから煮ると、香ばしくて
おいしいです。

あとはおからクッキーにしてみました。
おからを電子レンジにかけて、水分を飛ばしてパラパラにして、
小麦粉と同量を使いました。
ティーパックの紅茶を使って、紅茶入おからクッキー。
小麦粉だけよりもしっかりした食べごたえがあっていいです。

副産物のおからでも十分楽しめたのはいいのですが、やっぱり
メインの豆腐造りを成功させなければなりません。
また大豆を買ってきて、再挑戦してみます。
次も同じことになるようなら、何かいいやり方を編み出さないと
いけませんが、こういうのも楽しみたいと思います。
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by happytable-eire | 2011-04-08 23:59 | ・Japanese | Comments(2)

やっと、今年のおでん

もう3月も終わるという頃になって、やっと今年もおでんを
炊くことができました。
おでん種の練り物は、1月頃から新鮮なお魚を見つけると買って、
作っては冷凍しておきました。
ただ、私にとっては何がなくともおでんには大根、なのですが、
今年はこれが問題でした。

一昨年までは時々LidlやTescoに出ていたのに、この頃は見ないし、
昨年は一度だけでしたが、Supervaluでも立派でみずみずしい大根が
買えたことがありましたが、今年は運悪くか、そういう機会には
出会いませんでした。
時々アジアマーケットをのぞいてはみましたが、しなしなで
見るも悲しいような大根ばかり。
二度ほど買ってはみたものの、炊いても炊いても柔らかく
ならなかったり、すが入っていて使い物にならなかったり。
頼みのマーケットのオーガニックのお店でも、いつも冬になると
たいてい置いていたのに、私が行った時に限ってか、
「いつもあるのに、今日はないの〜」と言われ、
ひそかに「先週もなかったやん」と思いながらも、「来週は
持ってきてね〜」と愛想良くお願いしていたのに・・・

というわけで、やっと、新鮮で柔らかい大根が手に入ったのが
もうすっかり春らしくなった、今頃になってしまったのです。
冷凍庫で待ちくたびれていた鰯のつみれと鯛のすり身ボールに、
厚揚げ、卵、こんにゃく、じゃがいも、にんじん、昆布で今年の
おでんが出来上がりました。
近所に住む日本人のお友達も呼んで、一緒に楽しんだのですが、
その時に聞いた面白い話。
なんと、彼女のおうちではおでんには大根は入らなかったそう。
その理由は、お母さんが炊いた大根が嫌いだから・・・
大人になって外でおでんを食べた時に、はじめておでんには
大根を入れるのを知ったのだそうです。
家庭の味って、本当にそれぞれ違うものなんですね。

練り物には、一昨年は Whiting、昨年はHakeを使いましたが、
今年は鯛に1cm角くらいに切った玉ねぎを加えてみました。
日本でよく買っていた宮城県石巻市の高橋徳治商店さんの
商品の中でも特に好きだった、鯛の玉ねぎボールを思い出して
のことです。
今までどうしても、ムチっとした食感が出なかったのですが、
ネットで調べてみると、揚げる温度が重要だとのこと。
100℃〜140℃の低温で、短時間で揚げるのだそうです。
これは含まれる酵素と関係があるのだと思いますが、詳しくは
わかりません。
少し固めでしたが、やや弾力のある食感が出たので、
これまでよりはずいぶんいい感じになりました。
ただ油が新しかったので色がつかず、色よく揚げるには、
油は古いものを使う方がいいようです。
柔らかくて弾力がある食感にはまだまだほど遠いですが、
毎年少しずつ進歩しています。

おでんの残り汁には、旨味がたっぷり。
2日後にはターナップを炊いて、お弁当のおかずにしました。
冷凍庫に少し残っていた鯛ボールも一緒に炊いたので、
練り物のストックもなくなり、またおいしい練り物作りに
挑戦しなければ。

先に書いた高橋徳治商店の練り物は、添加物を一切使わず、
地元の新鮮な魚だけで作られていて、絶品のおでん種でした。
共同購入を通じて買っていたのですが、そこのホームページで、
このお店が被災されたことを知りました。

22日現在、スタッフの方とは連絡が取れたそうですが、
工場も社屋も海岸近くにあるそうなので、大きな被害を
受けられたようだと書いてありました。
詳しい状況はまだわからないようですが、遠く離れた京都でも
こうやって被災地と繋がっていたのだと実感しました。
今後も情報をチェックして、このお店が復活してくださることを
祈りたいと思います。
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by happytable-eire | 2011-03-30 23:59 | ・Japanese | Comments(2)

発芽玄米

日本の大地震が起きてしばらくはぼおっとした日が続き、
気持ちはちょっと落ち着いてきましたが、なぜかお米やお豆、
味噌汁などが食べたくて仕方ありません。
情報を得ようと、ついついパソコンの前に座る時間が長くなり、
目が疲れて、肩や背中がこわばり、夜も眠りが浅いようです。
遠く離れていても日本の気と同調してるかのような体調の中、
きっと自分を取り戻そうとして、自然にそういうものを
体が求めているのだろうと思っています。

先日は玄米を炊こうとお昼前から水に浸けていたら、
急に出かけなければならなくなり、そのまま一晩おいて
朝になったら、玄米が発芽していました。
つまり「発芽玄米」になっていたわけです。
発芽玄米は日本では数年前から商品化されましたが、
なんてことはない、玄米なんですから水に浸けておけば
芽は出てあたりまえ、なんですね。

今使っている玄米は、Dublin Food Co-opで購入する
イタリア産のオーガニック玄米なのですが、これがなかなか
おいしいお米なんです。
小分けされている2キロの袋入りで買うと割高ですが、
Co-opの会員向けのまとめ買いで割安になるシステムを利用し、
25キロの袋で買って、友人たちと分けています。
玄米は保存もきくし、まわりに玄米を食べている人が
けっこういて助かっています。
高温乾燥されていると芽が出ないこともあるそうですが、
ちゃんと芽が出るということは、品質もいいのでしょう。

日本で使っていた炊飯器には発芽機能付きでした。
炊飯器で温度を一定に保ってくれるので、理想的な状態で
発芽するのが魅力です。
時々作っていましたが、けっこう長時間を取られるので、
毎日利用する炊飯器で作るのは、なんとも不便でした。
こちらへ来て以来、発芽玄米のことなんてすっかり忘れて
いましたが、今回、偶然に発芽したことで思い出しました。

水温を測ってみると20℃。室温もだいたい20〜22℃。
この温度で一日半でここまで発芽するならとても簡単です。
はじめはもう少し水温を高めておけばいいかもしれません。

発芽玄米は玄米以上に栄養が豊富だそうです。
また発芽時にできる酵素によって、でんぷん質やタンパク質が
分解されて甘みや旨味が増し、ミネラルの消化吸収が効率よく
行なわれるそうです。
そのため健康への効果は玄米より高いと言われています。
そして何より魅力なのは、白米と同じように炊くことができること。
私は白米も圧力鍋で炊くので、多少の時間の違いだけですが、
炊飯器で白米と同じように炊けるのは、ずいぶん楽ですね。

久しぶりの発芽玄米ご飯は、体にやさしい感じがします。
色も白っぽく、口当たりも柔らかくて消化がいいのがわかります。
私はどちらかというと、普通の玄米ご飯の方が好きですが、
玄米を食べつけてない方や、玄米の臭いが苦手な方には、
とても食べやすいと思います。
また、玄米のようによくよく噛まなくても大丈夫かも。
好みに合わせて白米と混ぜて炊くこともできますね。

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これからは気温も水温も上がってくるので、作るのも簡単になりそうです。
ネットを検索すると、作り方はいろいろ出ていますが、
水温の違いで発芽する時間が変わってくるだけで、水を替えるとか替えないとかも、
そう神経質にならなくてもいいように思います。
写真は右が発芽したもの。胚芽の部分がちょこっと膨らんでいるのがわかります。
この程度でも炊いたご飯は玄米ご飯とはぜんぜん違います。

体が自然に求めるものを食べていると、体調も大きく崩すことは
ありません。
おいしいものはいくらでも食べたい私ですが、時には体の声を聞いて、
調子を整えたいと思います。
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by happytable-eire | 2011-03-20 23:59 | ・Japanese | Comments(6)

京都の和菓子

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もう数週間前になりますが、京都在住のアイリッシュの友人が、ダブリン空港から故郷への移動の前にうちへ寄ってくれました。
その時にお土産に持ってきてくれたのが、京都「鼓月」の和菓子。春らしいお菓子を集めた詰め合わせでした。
「苺かれん」「つみつみ」「花すだれ」の三種のお菓子で、桜やよもぎの風味という定番に加えて、苺が取り入れられるようになったのは、
苺大福のヒットからでしょうか。

で、食べた時に何より驚いたのがこの包み紙でした。
巾着型は丸い紙に包んでぎゅっと絞ってあるのが想像ついた
のですが、驚いたのはあとのふたつ。
両方とも開くと正方形の紙。
思わず「おおっ」と声が出るほど感激してしまいました。

特に「苺かれん」は苺をかたどって染め分けた紙の中に
ちゃんとお菓子が包まれていて、苺の形に折ってあります。
折り紙の感覚です。
中身は苺ミルク味のくずもちのようなお菓子。
柔らかい状態を固めるための型の役目も、この包み方によるもの。
中身の味よりも、このお菓子丸ごとの企画力に感心しました。
正直言って、はじめに見たときは可愛らしさが押し出され過ぎな
印象を受けたのですが、それ以上の驚きがありました。
これはまさに日本ならではの美意識から生まれたものです。

昔から言われることですが、京都の良さは伝統を守り伝える
頑固さに加えて、革新的な新しさも受け入れるところ。
大げさかもしれないけれど、それはこんなところにも現れている
ような気がしました。

「鼓月」という和菓子屋さんは、HPを見ると創業が昭和20年
というから、65年以上続いているお店です。
創業400年以上なんていう老舗和菓子屋もある京都では、
まだ新しいうちにはいるでしょうけれど、ここのお菓子には
小さい頃から親しんできました。
お店の看板商品である「華」や「千寿せんべい」は贈答品として
よくいただいたものです。
うちの父は糖尿病のくせして千寿せんべいが特に好きだったなあ。
高級品ではないけれど、贈答品としては価格も手頃で使いやすい
のでしょう。
全国に名を馳せる有名店から、知る人ぞ知る小さい老舗、そして
庶民的な街の和菓子屋さんまで、時と場合に応じて選べる
層の厚さが京都にはあるんです。
大げさかもしれないけれど、京都の懐の深さを、こんな包み紙から
感じてました。

ずっと日本にいたら、こういうことも見逃していたかも。
日本の良さ、京都の良さを感じる機会は、海外に住んで確実に
増えています。
この感覚は大切にしたいと思うこのごろです。

ちなみに京都では「三代住まないと京都人ではない」といわれることが
ありますが、そうなると父親も、母方の祖父母も丹後地方出身の私は、
京都人とは言えないわけで・・・
「よそさんには、わからしまへんやろうけど…(微笑)」的な態度には、
住んでても違和感たっぷりだった私です。
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by happytable-eire | 2011-03-04 23:59 | ・Japanese | Comments(4)

米粉のあんパン

ちょうどひと月ほど前だったでしょうか、何やらずっしり
重い小包が日本から届きました。
開けて見ると、京都の友人Aさんが送ってくれたパン用の米粉。
彼女は自宅でパン教室をしておられる活動的なお母さんです。
昨年にもモズクンそばを送ってくださったりと、楽しみを
届けてくださるのがとてもうれしい。

米粉のパンというと、はじめは小麦アレルギーの人のために
開発されたイメージがありましたが、ここ数年は味や食感の
ヴァリエーションとして、米粉配合や米粉だけのパンが
いろいろ出てくるようになりました。
ホームべーキング用にもパン用の米粉が買えるようになり、
送っていただいたのはその一種です。

小麦粉のパンがふわっと柔らかい生地になるのは、
小麦たんぱくのグルテンが網目状になって、酵母(イースト)
の働きで生まれるガスを閉じ込めてくれるから。
米粉にはグルテンのような弾性のある成分がないので、
小麦グルテンを添加して、柔らかい食感のパンを焼ける
ようにしたのが、パン用の米粉です。

一般的に小麦粉のパンを焼くには、こねた生地を発酵させる
時間が必要ですが、この粉はそれが不要。
生地をこねたらすぐに成型して仕上げの発酵をして、
焼けば出来上がりというわけです。

初めて使う粉なので、とりあえずレシピ通りで。
レシピもいくつか付けてもらっていた中から、あんぱんを
友人の家での持ち寄りランチに持って行くつもりだったのですが、
他の準備が全部できてから粉をこねはじめて、1時間半後には
出かけることができました。早いっ!
生地は卵黄とバターが少しだけ入りますが、生地自体のかなり
シンプルです。
はじめはベタベタですが、こねているうちにグルテンが形成
されてくるとこしが出てきます。
でも小麦粉のパンに比べると、生地に何となくざらっとした
感じがあり、ちょっとお団子の生地のよう。
でもだんだんとつやも出てきて、滑らかになってくるので、
丸めて少し休ませ、あんを入れて成型です。
そのあと40分ほど仕上げ醗酵させて焼き上げます。

生地の扱いやすさは小麦粉の生地とそんなにかわりません。
そして焼き上がりはきれいな焼き色がついて、おいしそう。
ちょっと時間が長かったので焼き色が濃いめですが、
クラストが香ばしく、クラムはしっとりしています。
食感がとても軽く、味もあっさりとして、あんとの相性も
抜群です。

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ランチの後で試食してもらったのは二人の日本人女性。
そして「木村屋のあんパンのような感じ」との感想をいただきました。
実は私はかの有名なあんパンの元祖、木村屋のあんパンを
食べたことがないのですが、よく考えるとこれは最上級の褒め言葉です。
木村屋があんパンを作ったのは日本人の口にも合うパンを求めてのこと。
米という、日本人の食生活の根っこにある食材があんパンに合うのは
あたりまえのことかもしれません。

Aさんによると、蒸しパンもお薦めとのこと。
先日炊いた小豆を甘納豆風にしてあるので、甘納豆入で作ってみようと思います。

さて、ここからは余談ですが、
実は私、パンを焼くのは半年以上お休みしていたのです。
今だから告白しますが、昨年の5月頃から肩の痛みに
悩まされ、生地をこねられなかったのです。
はじめは菜園を始めて力仕事をしたせいかと、あまり
気にしていなかったのですが、いっこうに痛みがとれず、
7月頃になってやっと、これはいわゆる「○十肩」だと
認めたのでした。

ネットで調べたらこれは時間が経てば必ず治るとあり、
痛くてもできるだけ動かすように努力するしか仕方なく、
時が過ぎるに任せていました。
そしてやっと年が明けた頃から、楽になっていることに
気づいたのですが、いや、それにしても長かった〜
またこれで時々パン焼き生活に戻れそうです。
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by happytable-eire | 2011-02-13 23:59 | ・Japanese | Comments(2)

京都のお酢の話

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日本の節分は先週でしたが、その頃わが家の主な食べ手である息子が、胃腸にくる風邪でダウン。
4日ほど何も食べられませんでした。
食べ手がそれでは作っても仕方がないのでパスしたら、やっぱり食べたいとリクエストされました。
ちょうど友人の家で持ち寄りランチという機会もあったし、
お寿司もしばらく食べてなかったので、遅ればせながら
とっておきの魚沼産こしひかりを炊いて、巻き寿司とおいなりさん(稲荷寿司)を作りました。
このお米は、昨年日本から訪ねてきてくれた友人が、
なんと10キロも荷物に入れてきてくれたもの。
持つべきものは友です。

昨年こちらではじめて巻き寿司を作った時は、巻き簾も短いのを
二つ並べたり、具を準備するだけでも大変に感じましたが、
何度めかになるとずいぶん慣れて、楽に思えます。
前もっての具の準備は、かんぴょうと椎茸を戻して
砂糖と醤油で煮ておくこと、卵焼きを作ること、
あと、酢を合わせておくことくらい。

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おいなりさんの薄揚げは、昨年、日本から持って帰ってきた、味付けした長期保存のパック入りのです。
初めて使ったのですが、薄っぺらくて味も頼りなく、ちょっとがっかりでした。
自分で煮るのとは大違い。
ここではいなり揚げはもちろん、薄揚げさえ手に入らないので贅沢は言えませんが・・・

お寿司を作る時には、やっぱりおいしい米酢を使いたいもの。
米酢なんてどこにでもあるものだと思われがちですが、ここではそう簡単ではありません。
アジアマーケットにミツカン酢は売ってたと思いますが、穀物酢だったはず。

一時、大手スーパーTescoでミツカン米酢の小瓶を扱っていたのですが、それも今はなくなり、
自社ブランドのに切り替わりました。

日本にいた時は、和食用には京都舞鶴市の飯尾醸造
純米富士酢、すし酢を愛用していました。
飯尾醸造は地元の契約農家で無農薬栽培された米を使い、
一年以上の長期熟成で醸造しています。
しっかりとしたコクと旨味があり、酸味も強いと思います。
少量でもしっかり酢が効きます。

今日は富士のすし酢のストックが切れてしまったので、
昨年秋に日本から持ち帰った千鳥酢を使いました。
京都東山三条の村山造酢の名品で、有名京料理店や著名な
料理研究家にも愛用者が多いようです。
きつい酸味がなく、甘くてまろやかなのが特徴。
鼻につんとこないので、私はドレッシングに使うのが好き。

千鳥酢は酢自体に甘みがあるので、砂糖の量をいつもより
やや控えめにし、しっかりした味の蜂蜜も加えました。
酢飯というのは、暖かい時と冷めた時でも味がかわるので
本当に加減が難しいものです。
今日は千鳥酢を使ったせいか、酢の利き方が弱かったかな。

その点、富士のすし酢は、冷めた時にも酸味がとばないのが
お気に入りの理由。
初めて使った時に、自分で作るお寿司がランクアップした、
と思って以来の愛用品です。

もうひとつ気になるお酢が私の地元、京都北野の玉姫酢。
今や知る人ぞ知る、という感じです。
最近は直接お店へ行っても、玉姫酢のラベル付きの空き瓶を
持って行かないと分けてもらえないと聞きました。
製造量が減っているのでしょうか。
昔はうちの隣にあった小さいよろず屋さんでも売っていて、
玉姫酢だけはそのお店で買っていましたが、そのお店が
なくなってからはご無沙汰していました。

昨年京都に戻った時に、親友のお母さんに鯖寿司作りを
伝授してもらったのですが、その時に使われていたのも
玉姫酢でした。
京都生まれ京都育ちのおばさんは、本当にお料理上手で
とくに鯖寿司は絶品。
滞在期間の短い私に合わせて準備してくださって、
一升のご飯でずしっと重い鯖寿司が6本出来ました。
寿司酢の加減もいつも目分量でされているところを、
無理やり量らせてもらってメモしてきましたが、
お酢は玉姫酢を使うことが前提の分量でした。

お酢と一口に言っても、旨味も味もさまざま。
できるなら質のいいものを使いたいと思っています。
三種類のお酢について書いてみましたが、特に意識して
いたわけではなかったのに、全部京都のでした。
米酢の原料は米と水。
お酒を作ってから酢酸醗酵させて作るので、酒どころと
かぶるのも当たり前のことなのかも。
さらに長い都の歴史を持つ京都で、質のいい調味料が
生まれたのも自然のことなのかもしれません。
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by happytable-eire | 2011-02-08 23:59 | ・Japanese | Comments(2)

今さらですが・・・おせち料理

もう1月も半ばになろうという、こんな時期になって、ほんとうに
今さらも今さらですが、おせち料理を作ってみました。
うちで新年会をすることになり、年末にダウンしたことで
仕方なく断念していたおせち料理があきらめきれなかったところへ、
日本から黒豆が届いたので背中を押されました。
京都のお豆屋さん「楽天堂,」さんの季節の通信に記事を
書かせていただいているのですが、そのお礼にと送って
くださった黒豆、感謝です。

とにかくお重ひとつを詰められる分だけ、少しずつですが
手に入る食材でできたのは、
○黒豆煮 栗入
○スモークサーモン アスパラ巻き
○干し杏の昆布巻き 
○手綱こんにゃく煮
○たたきごぼう
○鶏の南蛮漬け
○卵焼き
○スイートポテトのきんとん
○ラディッシュのピクルス
これに鯛飯、白菜のお漬け物を添えました。

黒豆は北海道で無薬無肥で栽培された祝黒という品種だそう。
丹波の黒豆より少し小さめですが、しわも寄らずに上手に
炊けました。楽天堂さんのお豆は本当においしいんです。
栗はきんとんにするつもりで買ったのが、余り質がよく
なかったので、少しだけ甘みをつけて、黒豆と合わせました。

今回、初めて作ってみてとても気に入ったのが、干し杏を巻いた
昆布巻き。
昆布は夫が昨年夏に買ってきてくれた北海道利尻島のを
使いましたが、普通昆布巻きに使う身欠き鰊がありません。
どうしようかと思っていたら、マクロビオティックの本に
干した果物を巻くというのをふと見つけました。
ちょうどクリスマス前に買ったオーガニックの杏があったので、
それを巻いて煮てみたら、お砂糖はまったく加えなくても
十分甘く、昆布の旨味と杏の甘みが絶妙のおいしさ。
私は昆布巻きのこってりした味が余り好きでなく、
これからはもう絶対にこちらです。
本では干しりんごか桃とあったので、他のドライフルーツでもOK。
無漂白の杏があれば、おすすめします。

ごぼうや生栗はアジアマーケットで初めて買ってみましたが、
どちらも風味に欠けたのが残念。
ごぼうは胡麻だれにつけるとまあまあ食べられましたが、
栗はきんとんにできるような品質ではなかったので、
きんとんはスイートポテトに替えました。
こちらのは日本のさつま芋より水っぽいので、日本で作っていたように
りんごと合わせるのはやめて、蜂蜜を加えて良く練り、シナモンを
少し加えたらちょっと洋風でさっぱりしたのになりました。

残念だったのは、紅白なますが作れなかったこと。
アジアマーケットに売ってはいたのですが、しなしなでどうも買う気に
なれませんでした。
時々近くのSuperquinn やTescoでも見かけますが、細くて短くて
けっこう辛みが強いことが多く、日本のみずみずしくて甘—い大根が
あればなあ、と思いますが、仕方ありません。

高級食材は何もない、素朴な家庭の料理ばかりですが、
三年ぶりのおせち料理は、塗りのお重に詰めるだけで
それなりに見栄えもして、お正月っぽくなりました。
来年は日本にいる時に作っていたように、お煮しめや酢蓮を
加えて、大海老などの高級食材も添えれば、わが家風のおせち料理が
できそうです。
あとはごまめと紅白かまぼこか。
かまぼこは白身魚で自家製に挑戦して、ごまめは送ってもらうかな。
うん、でもなんとかできそうな希望がわいてきました。
来年の新年にここでお見せできるかは『来年のことをいえば鬼が笑う』
と言いますので、あまり大きなことは言いませんが、これだけは・・・
年末に寝込まないように気をつけたいと思います。

最後に、目の保養に京丹後『縄屋』さんの素晴らしいおせち料理を
こちらで見てみてください。
私のとは決して見比べないように・・・
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by happytable-eire | 2011-01-14 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

2011年 お雑煮

年も明けて、早くも10日が過ぎてしまいました。
喪中なので、新年のご挨拶は控えさせていただいていますが、
今年もよろしくお願いします。(すみません、遅すぎますが・・・)

一連のクリスマス行事は無事に終え、息子の誕生日を迎えたあと、
年末の3日間、実はすっかり寝込んでしまいました。
のど全体が腫れている感じはするものの、風邪らしい症状は
たいしたことはないのですが、とにかく頭痛と倦怠感で
起きられず、寝ているしかない状態。
ほとんど食べられないままに、ようやく起きられるように
なったのが、年が明ける頃になってからでした。

例年通り兄の家で年越しの予定だったのが、そんなことで
すっかり狂ってしまいました。
年が明けて午後になり、ようやく車には乗っていられそうに
なったので、やっとWest Corkへ出発。
あちらではいつものように、特に何をするということもなく、
昼間は散歩をしたり、暖炉の前で本を読んだり、
夜はお友達が来られて楽しい食事とお酒。
まだ本調子ではなかったので、私は料理をすることもなく、
4日間すっかりお客様で過ごしました。

e0149801_10304736.jpg3度目の今年こそは、日本のお正月らしい料理も作りたかったのですが、年末年始がこの調子で夢と終わりました。
でも、お正月のために日本から持ち帰ったお餅だけはと、1日の朝に簡単なお雑煮だけを作りました。
冷蔵庫にも何もなかったので、具はお芋用のバスケットにひとつだけ残っていた里芋と人参だけを入れたすまし汁のです。
里芋も日本からの帰りの荷物にしのばせた密輸(?)品。
具がない分、出しは昆布と鰹節でしっかりとって、薄味で仕上げました。
三日間、おかゆや麺類でさえほとんど入らなかった胃にもやさしくおさまってくれて、ちょっと元気を回復。
久しぶりに食べるお餅が本当においしく感じられました。
1キロ入袋は重たかったけれど、持って帰ってきてよかった〜

e0149801_17335948.jpgWest Corkから戻ってきた翌日も無性にお餅が食べたくなり、小豆を炊いておぜんざいにしました。
甘さ控えめでさっぱりとしたおぜんざいのおいしかったこと。
小豆も北海道産のもの。大粒でふっくらと炊けました。
正食では小豆を炊く時に、昆布を少しだけ加えます。海のものと山のものを一緒に取るとバランスがよくなるとかだったと思います。
炊きあがる頃には昆布もとろとろになって、入っているのもわからなくなるのですが、なぜかおいしい。小豆のアクもほとんど取らなくても、まろやかになる気がします。
本当はお餅はこんがり焼いてから入れるのが好きですが、贅沢は言えません。

このお雑煮やおぜんざいは、漆の蓋付き椀に盛りました。
日本からもってきたお重とのセットのものですが、
箱にしまったまますっかり忘れていたのを出しました。
金彩が入っているので、普段使いにはたいそうですが、
おもてなしの時には出番を増やそうと思います。
日本のお正月らしいことは何もできなかったけれど、
このお椀だけで、ほんの少し気分を味わった新年でした。

昨年の6月頃から更新ペースが落ちてしまっていますが、
このブログのおかげで日本の友人とも繋がってられます。
昨年は大学時代の後輩が見つけてくれて連絡が取れたり、
また新しい出会いもあったり・・・
今年も無理なく続けたいと思いますので、時たまでも
覗いてやってくださいませ。
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by happytable-eire | 2011-01-10 23:59 | ・Japanese | Comments(10)

サムゲタン風鍋

今日も冷え込む一日でした。
クリスマスプレゼントの買い物に街へ出かけたら、
少し歩くだけで、すっかりからだが冷えてしまいました。
最近はわが家で大好評なのが、サムゲタン風の鍋。

サムゲタン(蔘鷄湯)は韓国の薬膳料理のひとつです。
私もずいぶん前になりますが、ソウルを訪れた時、
有名店に行ってしっかり本場の味を堪能してきました。
まだ肌寒い4月だったのですが、食べている間に
汗が噴き出してきたのを憶えています。
韓国では実は夏のスタミナ料理の代表らしいのですが、
私のイメージは冬に食べたい料理。

本来は鶏のお腹にもち米や栗、高麗人参をはじめとする
薬効成分のある材料を入れてことこと煮て、
たっぷりのスープと柔らかく煮えた鶏をいただきます。
何せ手がかからない料理ですが、おいしいし、温まるし、
使うのも土鍋ひとつ。
大事なのは鶏のお腹をきれいに洗うことでしょうか。
こちらの鶏の処理は、日本に比べると丁寧でないので、
内蔵の残りなどをきれいに取り除いてよく洗います。
もち米は売ってはいるのですが、少ししか使わないので、
普通のお米や赤米で代用。
あとはにんにく2〜3片と生姜のスライス。
先日はたまたまあったので生栗と、見かけだけが
高麗人参と似ているパースニップも詰めてみたり。

あとは鶏を土鍋に入れてかぶるくらいの水と塩を少し加え、
煮立ったら弱火にしてことことと約3時間。
鶏の骨がほろっとはずれるくらいまで煮たら出来上がり。
本来は入れませんが、うちでは野菜も食べたいので、
火を止める前に白菜、ねぎ、青梗菜などを加えます。
味付けはそれぞれ好みで、塩、柚子胡椒、辣油、七味、
薬味のねぎなどをスープに加えて。
最後は雑炊もいいけれど、米麺を別に茹でておいて、
スープにナンプラーを加えてフォー風にするのも
おいしかったです。

小さめの丸鶏を三人でほとんど平らげますが、残っても
他の料理に使い回しがききます。
先日は大きめの鶏だったので、胸の部分を残しておいて、
翌日タレだけを作って棒棒鶏に。
またスープがたくさん残ったら、雑炊やラーメンにも。

普段はとりあえず手近にあるものだけ使うので、
あくまでも『サムゲタン風』だったのですが、
今日はアジアマーケットでサムゲタンに使う材料をセットに
したらしいのを見つけました。
中国産で表示もいい加減なのですが、高麗人参、竜眼、
枸杞の実、ナツメ、浜防風などが入っています。
量も適当に入れてみたのですが、やはり中からじわ〜ッと
温まってきました。
スープもよりフクザツな味がしておいしい。

こういう何も手を加えない料理は、素材で味が決まります。
おいしい鶏を使うのが、一番のコツかもしれません。
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by happytable-eire | 2010-12-22 23:59 | ・Japanese | Comments(0)