愛蘭土の林檎の木の下で

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カテゴリ:・Japanese( 110 )

わらびの昆布〆


数日前のこと、Facebook 上で興味深い投稿を見ました。
それは、山菜の昆布〆を紹介したものでした。
写真はコゴミでしたが、これにピンときてしまい、
どうしても試してみたくなった私は、またわざわざ
わらびを採りに行きました。
Howthの森の中で迷ってしまうというおまけまでつきましたが、
ちょうどいい時期で、たくさんのわらびが採れました。
Howth のわらびは以前にも書きましたが、アクが少なくて、
とても柔らかいのです。

で、さっそくアク抜きをして、昆布にはさみ込むこと数時間。
待ちきれなくなって夕食に食べたのですが、これがもう絶品。
そのままでもしっかりと昆布の旨味が感じられ、苦みもマイルドに。
旨味醤油をたらして鰹節をかけてもまたいい。
残りのわらびを全部昆布に包んで冷蔵庫に入れました。
なんでも日を置けばもっとおいしくなるそうで、保存もきくとか。
うーん、楽しみです。

それにしても、山菜の昆布〆めとは目からウロコものでした。
昆布〆は最近よくしますが、魚が主で、野菜は考えたことが
ありませんでした。

もともと昆布〆という調理法は、富山県の郷土料理なのだとか。
Wikipediaより)
主に魚に用いますが、水分が抜けて実が締まると同時に、
昆布の旨味が素材に移ることで、全く別の料理になります。
先日も新鮮な鮭を丸ごと買った時に、昆布〆にしましたが、
あまり脂ののっていない鮭が、グンとおいしくなりました。
おかげで生魚に慣れていない北欧のお客様にも、抵抗なく
食べていただきました。

山菜の昆布〆を紹介くださったのは、富山在住の昆布大使仲間さん。
ん?昆布大使って?
実は昨年10月から、ご縁あって、日本昆布協会認定の昆布大使
務めさせていただいてます。
「昆布」や「だし」のおいしさを普及、次世代へ継承するため、
昆布の魅力を紹介する活動をするのがお役目です。
私のワークショップやセミナーでの活動もそのひとつ、
海外でも微力ながら普及に努めています。
昆布の話となると力が入るのは、こういうわけなんです。

実際、昆布大使になって、ますます昆布の魅力にハマっています。
他の大使の中には、有名な料理研究家の方や、北海道在住の
昆布の専門家の方、またさまざまな食の専門家の方などが
たくさんいらっしゃって、毎月提出される昆布に関する
情報やレシピで、本当に多くを学ばせていただいています。

先日からの記事の更新は、筍、わらび、ワイルドガーリックと、
山菜ものが続きましたが、それももうそろそろ終わりです。
日本なら初夏へと移行する季節ですが、ここアイルランドでは
そういう季節感が薄いんですよね。
さて、今年の夏はどんなお天気になることやら。
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by happytable-eire | 2014-05-07 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

ワイルドガーリックの和アレンジ

今年もワイルドガーリックはHowthへ二度出かけて、
たくさーん摘みました。
春らしくなってくると、もうそろそろかなと気になって、
いつ摘みに行こうかとそわそわしてきます。
4年前の初体験以来、これだけは春に欠かせないと思うほど、
お気に入りの野草です。

最近知ったことなんですが、ドイツ語では「熊ネギ」、
フランス語では「熊のにんにく」と呼ぶそうです。
冬眠から覚めた熊が好んで食べるのだとか。
にんにくと同じ成分が滋養をつけるということなのでしょうか。
また、これを食べた牛のミルクは、にんにくの匂いがして
それから作ったバターが貴重品だったとか。
また、ドイツではとても人気があって、多くの人が摘むので、
乱獲で量が減っているという記事もありました。

ここアイルランドでは、こーんなにたくさんあっても、
それほど人気があるとは感じません。
食に保守的なアイリッシュなので、強いにんにく臭が敬遠されて
いるのかもしれません。それがいいのにね。

今年もまずはたっぷりのペストソースと餃子を作りました。
その他、おひたしや炒め物は定番です。
そして、今年初めて試してみて、とてもうまくいったのが、
白味噌と合わせたワイルドガーリック味噌。
木の芽味噌の木の芽の代わりに使ってみたわけですが、
これが大ヒットでした。
鮮やかな緑色とにんにくの香り、でもにんにくとはまた違う
青臭さも春らしくていい感じです。
少し前に二度目の筍を買ったとき、香菜で木の芽の代わり
使っててみましたが、完全にこちらに軍配が上がります。

今月の和食ワークショップは、春の山菜をテーマにしていたので、
鮭の塩麹焼きに添えてみました。
少なめの量の塩麹で一晩漬けておいた鮭はふんわり甘みもあり、
味噌のピリッときいた辛味と強い香りが引き立ちます。
薄切りにして素揚げにした筍を添えたら、さらに春らしい装い。

ここのところ続いている陽気は、もう春というより夏のようですが、
アイルランド生活が長くなると、こういうお天気が続くと、
曇ったり雨が降ったりすると、ほっとしたりします。
春の花の花粉にやられて体調がよくない私としては、
早く散ってお天気も落ち着いて欲しいところです。
さあ、あと数日で5月。来月は忙しくなりそうです。
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4月の和食ワークショップの献立
筍ご飯
ムール貝の酒蒸し 昆布水仕立て 
鮭の塩麹焼きと筍の素揚げ ワイルドガーリック味噌添え
ワールドガーリックの辛子和え
わらびのおひたし
コールラビの漬物

次はムール貝の酒蒸しを紹介します。
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by happytable-eire | 2014-04-27 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

わらびのたたきご飯


日本は今、春の味覚の筍や山菜が旬を迎えていますね。
アイルランドに移ってからは、この季節の楽しみはワイルドガーリックとわらび。

これまでも、アイルランドのわらびのことは何度も書いたし、
癖の強い山菜なので、料理もそうバリエーションがなく、
お浸しやさっと煮て卵とじが定番。
ただ前に茹で過ぎてしまって、ぐたぐたになった時に、
独特のぬめりがあるので、包丁でたたいてご飯にのせて食べたのが
結構おいしかった憶えがあります。
たたいたのを冷凍しておいたので、季節がはずれても楽しめました。

先日、Facebookで知り合いが投稿されていた食の専門家のブログに、
私が知る中では、最高の日本料理のお店だと思っている、
京丹後市の「縄屋」さんのことが書かれていました。
このお店には、4年前に亡くなった祖母の法要の後のお食事で
三度訪れています。
このブログにはめったに外食のことを書かない私ですが、
このお店のお料理のことは2度書かせていただいています。
そのおかげで、検索ワード「縄屋」でヒットして、このブログに
来てくださる方がかなり多いんです。
あれだけのお店ですから、当然と言えば当然なのですが、
この数年で知る人ぞ知る名店の仲間入りを果たされていて、
次に丹後に戻った時に予約が取れるか心配するほどです。

そのブロガーさんもこの日最高の一品と書かれていたのが、
わらびのたたきご飯でした。
その写真がまた素晴しくおいしそうだったのに刺激され、
アク抜きしてあったわらびをたたいて自家製旨味醤油とわさびで
味付けし、炊きたてのご飯にのっけ、海苔を散らしました。
前と違って、ちょうどいい具合に下処理したわらびを、
食感を残す程度にたたいたのが、やはりよかったです。
そして、ほんのりわさびの香りもいい感じ。
3種類のキノコが入ったお味噌汁とコールラビのお漬け物を添え、
ちょっと贅沢なお昼になりました。
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アイルランドのわらびのことは、これまでにも書いています。
よかったら、こちらからどうぞ。

「春の色と自然を食べること」2013年4月
「春の味、春の香り」2011年5月
「Wicklowのわらび」2010年5月
「アイルランドのわらび」2009年4月
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by happytable-eire | 2014-04-25 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

筍、再び

さて、先日の筍があまりにおいしかったので、
一週間後にもう一度、韓国食品店に行ってみたところ、
また売っていました。
ひょっとしたら「まだあった」のかもしれません。
というのは、残っていたうちの何本かは、先っちょの方が
かびていたりして、かなり古い様子。
中で状態が一番良さそうなのは、一番大きなのでした。
といっても400gくらいで、たいして大きいものではありません。

根元の方がかなり堅そうなのは見てわかっていましたが、
切ろうとすると、根元の辺りではのこぎりが必要かと思うほど!(笑
うちのよく切れる包丁でも、3cmくらい切り落とさないと
いけないほど堅かったのですが、いざ茹でてみると、
小一時間ほどで柔らかくなりました。

そして、今回は念願の木の芽和えにしてみました!
と言いたいところですが、ここには山椒の木の芽はありません。
でも、写真の見た感じはかなり近くありません?
実はこの緑は、香菜。
和食にはまったく合わない、エスニックな香りの香菜ですが、
なんとなく筍には合わないこともないかもと思ったんです。
何にせよ、木の芽はないので、何かで代用するしかありません。
ほうれん草などを使えば、色は出ますが、やっぱり色よりも
香りが欲しかったので、香菜でトライ。

筍は薄味のだしでさっと炊いて、冷ましておきます。
刻んだ香菜をすり鉢ですったところへ、白味噌と砂糖、みりんで
味をととのえました。
さて、お味のほどは?
もちろん口に含んだ途端にふわっと広がる木の芽の辛味や香りは
ありませんが、意外とあの香菜独特の癖が気になりません。
あとに残る清涼感がまったく違うし、和食?というには
無理もありますが、これはこれでありかな、と思わせる感じ。

日本にいたら、絶対に考えもしなかっただろう、筍の香菜和え。
でも、この香菜味噌は、工夫すれば他の料理にも応用可能だと
思います。

今日は京都でオーガニック食品店をされている方が、
Facebookに焼き筍の写真を投稿しておられました。
京都西山の朝掘り筍はえぐみがほとんどないので、
皮ごと蒸し焼きのようにして刺し身で食べるというもの。
いやぁ、羨ましいかぎりです。
アイルランドで生の筍を食べるなんて、すっかりあきらめていたのに、
食べられるとなると、ついつい欲が出てしまいます。
以前、南フランスで、バンブーガーデンを訪れたので、
欧州産筍も夢ではないと思うのですが・・・

先週、このブログを見られた方が、このお店へ買いに行かれたところ、
もう売っていなかったと聞きました。
でも、今週は街へ出る予定があるので、もう一度、
トライしてみたいと思います。
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by happytable-eire | 2014-04-13 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

アイルランドで初!筍

先日のワークショップに使う食材を、前日に街のアジア系のお店へ
買い物に出かけました。
必要なものをまとめて買おうとすると、面倒でも2-3軒のお店を
まわることになることが多いです。
どうしようかと迷いながらも、やはり北側の韓国食品店にも
足をのばしました。

すると、野菜のコーナーになんと!生の筍があったんです。
手に取って見ると何だか干からびていて、日本でだったら、
とても買う気にならないような状態。
でも、アイルランドへ来て以来、生の筍にお目にかかったのは
初めてだったので、迷うことなく買いました。
できるだけ柔らかそうな、小ぶりのものを2本で約4ユーロ。

家へ帰ってすぐに、あくを抜くために茹でました。
ここまで古くなっていると大した差はないでしょうけれど、
掘ってからできるだけ早く茹でるのが鉄則ですからね。
うちで精米をするので、糠がいつもあるのですが、
こういう時には助かります。
ひとつかみの糠と唐辛子を加えて、茹でること約2時間。
京都にいると朝堀ったばかりの筍も手に入るので、
30分も茹でればいいこともありますが、今回のは
竹串がすっと刺さるまでに、それだけかかりました。

そのまま冷まして皮を剥くと、残ったのは手の平サイズの
ほんの小さな筍。
それでも、生の筍をアイルランドで食べられるなんて感動!
きっとはるばる遠くアジアから旅してきたのでしょう。
日本だったらとても売り物にならないような筍でも、
こうやって出会えただけで幸せです。
筍料理といえば、若竹煮や木の芽和えが一番、そして天ぷらも好き。
でも、これだけではいろいろ作れるほどの量はないので、
シンプルに筍ご飯とお吸い物にすることにしました。
きちんと昆布と鰹節で一番だしをとって、塩、醤油と酒で
薄味に味付け、小さく切ったお揚げさんと一緒に炊き込む筍ご飯。
そして、穂先を使って、わかめと合わせたお吸い物。
あーこれこそ春の味。

丹後の親戚の裏山には竹薮があり、ゴールデンウィークに
田舎に行くと、必ず山のような量の筍を持って帰りました。
田舎の祖母は立派な羽釜で茹でていましたし、うちの母は
筍を茹でるときだけ登場する、アルミの大鍋を使っていました。
大量にいただいた時には、糠と塩で漬けて長期保存し、
使う時には塩抜きをして、佃煮などにしていました。
筍を茹でるのも、小さい頃から自然と見ていて身に付いたこと。
パック詰めの水煮筍とは、香りも歯ごたえもぜんぜん違うことを、
ちゃんと知っているのはありがたいことです。

そういうわけで、筍は子どもの頃からの春の思い出と
強く繋がっています。
また、あの独特の食感と香り、そして見た目の美しさもあって、
筍が大好き。ただ、アレルギー体質の私は、体調によっては、
筍を食べ過ぎるとからだが痒くなることもあります。
同じ時期の旬のもの、蕗やわらび、たらの芽など、
精の強い春の味覚を一度に食べると負けてしまいます。
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6年ぶりに食べた、炊きたての筍ご飯。
木の芽が欲しいなんて、贅沢は言いません。
根元の方はあれだけ茹でても堅かったけれど、文句なくおいしい。
予想以上に、ちゃんと筍の香りがありました。
この香りと歯ごたえは、水煮のもの、ましてや缶詰のものでは
決して味わえない筍の魅力。

もし、まだ店にあったら、もう一度買って若竹煮でも作ってみたいものです。
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by happytable-eire | 2014-03-27 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

手作りひろうす

またまた2ヶ月以上も更新せず、反省。
確かに忙しくはしていましたが、それは言い訳にもなりませんね。
書くべきこと、書きたいことは山とたまっているのですが・・・
とりあえずブログを書くというルーティンを取り戻さなくては!
(と、いつも書いてる気がする)

さて今日は、昨日の和食ワークショップで作ったお料理のこと。
3月のメニューには、春の山菜が出れば使いたかったのですが、
暖かい冬だったし、3月の初めからはあれだけの好天が続いていたので、
何とか間に合うかと思っていましたが、やはりまだ春というには
早過ぎたようです。

というわけで、いつもの素材にちょっと手をかける、をテーマに
手作りのひろうすを作りました。
「ひろうす」というのは関西での呼び方で、「がんもどき」と
いうのが一般的。
「ひろうす」に漢字をあてると「飛龍頭」(ひりょうず)となりますが、
これはあて字でしょうか。
Wikipediaによるとポルトガルのフィリョースというお菓子の名前が語源だとか。
何にせよ、わたしにとっては京都での呼び方、ひらがなでの
「ひろうす」でしかありません。

京都のお豆腐屋さんにはひろうすが必ず並んでいます。
有名店の銀杏やキクラゲ入りのはちょっと上等で値段も高く、
ごちそうでさえありました。
伯母の呉服小物屋があった、市場のお豆腐屋さんのひろうすは
とてもおいしく、行くと必ずひろうすを買ってくるのがお決まり。
「伏見のおとふ(豆腐)やさんのひろうすの炊いたん」は、わが家の大好物でした。

でも、日本ではいつでも買えるひろうすも、アイルランドでは
自分で作るしかありません。
銀杏も探せばあるかもしれませんが、今回は手近な材料で。
具は人参と冷凍の枝豆、出しをとったあとの昆布です。
牛蒡があれば加えたいところですが、あいにく前日の買い物では
買えませんでした。

お豆腐をしっかり水切り、裏ごしして具を混ぜて、油で揚げる。
手間もかかりますが、それだけのことは十分にあります。
ベジタリアンのお客様がある時にはよく作りますが、
そういう時には小さくまとめて揚げることが多いです。
今回は正統派ひろうすの丸型。
揚げたてに大根おろしを添えてお醤油がだしでいただけば、立派なごちそう。
ふんわり仕上げるには、山芋が決め手です。
そしてつなぎの卵の量には注意。豆腐の水切り具合に合わせて、
量を加減しないと、柔らかくなり過ぎて型が崩れやすくなります。
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他には、手作りこんにゃくキットを使ったこんにゃくの刺し身、
ブロッコリーのかぼちゃとひまわりの種を使った和え物、そして
具たくさんの粕汁。
先日まで来ていた、いとこにリクエストして持ってきてもらった、
日本の上等の酒粕を使いました。
ご飯には虹色米という、古代米のミックスを加えて、もちもち感たっぷり。
せっかく暖かい日が続いていたのに、冬に逆戻りしたかのようで、
寒さが余計にこたえる中、ほっと温まりました。
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by happytable-eire | 2014-03-26 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

クリスマスイヴのおでん

年も明けた今頃に”クリスマスイヴ”なんてタイトルを入れてしまいましたが、
中身はおでんの話です。
昨年のクリスマスは、とても穏やかで暖かな日だったのですが、
前日はひどい嵐でした。
不安定な天気が続いてはいましたが、特にイヴの日は朝から雨と強風。
クリスマスプレゼントをまだ買ってなかった息子は、
その中を出かけなければならず、びしょ濡れで帰ってきて
クリスマスに悪態をついていました(笑

夕方近くなって、急におでんが食べたくなりました。
およそクリスマスらしからぬのは承知の上でしたが、
大荒れの天気のせいで、ほっこりと温まるものが食べたくなったのです。

前々日に街へ行った息子に買ってきてもらった大根と豆腐もある。
前日にお節料理用のかまぼこの試作をした時に残った白身魚のすり身もある。
大根は滅多にないほど新鮮でおいしそうだし、卵、じゃがいももあるので、
この嵐の中、買い物にも行かなくてもいい --- よっしゃ、決まり!

というわけで、もう6時近かったのですが、俄然やる気がわいて、
とうとう始めてしまったわけです。
こちらへ来てからは、おでんを作るのは大仕事。
美味しい練り物がないので、それを作るところから始めるからです。
手の空いている時に練り物を作っては冷凍しておいて、
いい大根が手に入った時を見はからって作るので、ひと冬に一度がいいところ。
今回のように思い立ってすぐ、というのは初めてでした。

限られた時間で美味しく作るには、手際良く調理しなければいけません。
まず昆布と鰹、いりこで出汁をとるのと、大根の下ゆで、
こんにゃくの下準備を同時進行。
厚揚げ用の豆腐の水切りもします。

出汁を合わせて味をととのえ、とりあえず大根とこんにゃくを炊き始めます。
骨つきの鶏肉もあったので、それも加えました。
そしてゆで卵も作り、加えてゆきます。
これでゆっくりと煮る必要のあるものは完了。あとはことこと煮るだけ。

そして厚揚げを揚げ、できたらそのまま加えます。
ここらでじゃがいもも加えて、ことこと。

次は練り物作りです。
今回は少しだけ玉ねぎの刻みを加えて揚げました。
そしてそれもおでんに加えて、ことこと。

もう全部がいい感じになったあたりで、里芋を加えて、さっと。
8時頃にはしっかり味も染み込んでいたのですが、
夫と息子が友人宅のサンタさんの手伝いに駆り出され(笑
鍋カバーをかけて保温しておいたので、さらに味が染み込み、
冷え込むクリスマスイヴのおでんも、またオツなものでしたよ。
翌日はドーンと重たいクリスマス料理が控えていたので、
そういう意味でもよかったかも。
見かけはとっても地味ですが、短時間で仕上げたわりにはおいしく、
やろうと思ったらこんな時間でできるやん、ということもわかりました。

というわけで、今月の和食のワークショップでは、
おでんにトライしてもらおうかなと考えています。
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by happytable-eire | 2014-01-13 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

2014年 お正月

昨年末はバタバタしているうちに年も明け、あっという間に10日。
クリスマスのこともすっ飛ばしてしまいましたが、とりあえず年始のごあいさつです。

私のアイルランド生活も5年を過ぎ、こちらの生活を綴ろうと始めたこのブログも
6年目に突入しました。
更新回数はどんどん減ってしまっていますが、ここでの食や料理については
ますます充実してきています。
昨年は自宅のキッチンを場に、ワークショップや食の会などをスタートし、
仕事も外へと広がり始めました。

和食が無形文化遺産に登録された今、日本の食文化を見直そうという風潮も生まれて、
ますますの追い風を感じています。
2014年も今年の干支の馬のように力強く駆けぬけたいものですが、
さてさて、どこまでからだが持つか?
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年の初めはお節料理で幕開けー と言いたいところなのですが、実はこの料理は
8日にいただいたものです。
昨年末にはお節料理のワークショップを開催し、参加者の皆さんと一緒に
一日かけてお節作りをすること2回。
うちはニューイヤーは恒例のウエストコークの兄のところで過ごすので、
日本のお正月らしいことは、うちへ戻ってからになります。
今年は例年より早く、2日には戻ったのですが、家族が皆忙しくて、
揃って食事をすることがなかなかできず、やっと揃ったのが8日だったと
いうわけです。

どちらにせよ、年明けにわが家のお節料理を作るつもりだったのですが、
希望もあってワークショップをもう一度、7日に開催した時に作ったものです。

今回のワークショップでは、こちらで手に入る食材で作ることにこだわりました。
なので、敢えて黒豆やごまめなど、ここでは買えないものははずして、
できる範囲でのお節でした。
食材を試す必要があったので、試作も含め、昆布巻などは5〜6回は作ったかな。
また、最近の市販のおせち料理にはよく入っているローストビーフや鴨などは
ここでは市販のものが簡単に手に入るので、そういうものもはずしています。
あくまでも、ここで買える食材で、家庭で作る料理でのお節です。

日本から持ってきた、とっておきの漆の二段のお重に詰めたのは、
<一の重 >
    白花豆の甘煮
    鶏の松風、市松風
    スモークサーモンの昆布漬け大根巻
    海老の酒煮
    だし巻き卵
    かぼちゃの栗きんとん
    柿入り紅白なます 
    菊花ラディッシュ
    昆布巻かまぼこ

<二の重 >
    干し杏の昆布巻
    筑前煮(鶏肉、蓮根、牛蒡、人参、手綱こんにゃく)
    里芋の白煮
    ターニップの煮物
    飾り人参
 
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ただ写真をとってみて感じたのが、一の重は紅(朱)と白の色が多く、
締まりがないこと。
ここに黒豆が入るとぐっと締まっただろうなあ、と。
やっぱり黒豆って、そういう意味でもお節には欠かせない特別なものですね。

特に変わった料理もないのですが、少しだけ説明を。
白花豆は、ここではButter beansとして、どこでも買えるお豆です。
甘煮にするとふっくら、ほこほこと栗のような食感が、とてもおいしい。

鶏の松風は、京菓子の松風(味噌松風)に見立てた料理。
鶏の挽肉を練って、四角く焼いて甘辛のタレをからめ、切り分けてから
けしの実、青のり、白ごまを付けて市松風に仕立てました。

昆布巻の中身は以前にも作って気に入った、干し杏で。
ドライフルーツの濃厚な甘みと爽やかな酸味が出て、砂糖なしでも十分おいしい。

里芋は最近はアジア食品店ではたいてい買えるようになりました。
日本のものより粘りが少ないですが、逆に痒くなることもありません。
昆布だしに塩と砂糖、みりんを主体に味付けした煮汁でほっくりと炊きました。
白さを生かしたかったので醤油は使っていません。
亀甲に皮を剥くとおめでたい感じもでます。

ワークショップで参加者の皆さんと作った時には、かまぼこは作れませんでした。
試作でとてもうまくいったので,ぜひ作りたかったのですが、クリスマス明けの
悪天候で新鮮な白身魚を入手できなかったのです。
かまぼこを作る材料は鮮度がとても大切で、前にうまくいかなかったのも
魚の鮮度が悪かったのかも。
なので、丸のままのたらかハドックを魚屋さんに注文していたのですが,
入荷しなかったので、どうしようもなかったのです。
手間がかかるので、時間的にはその方がよかったかもしれないのですが、
機会があれば、ぜひワークショップでもやってみたいです。

写真は年末に試作した時に冷凍しておいたものなので、きめが粗く見えますが、
はじめはプリプリの歯ごたえのかまぼこが出来ていました。
板がないのでどうしようかと考えていたところへ、富山在住のFacebookの
お友達が富山のかまぼこの写真をアップされていて、アイディアをいただきました。
富山のかまぼこは、こんな風に昆布で巻いて蒸したものが一般的なのだそう。
富山県は一人当たりの昆布消費量が日本一多いそうで、昆布を使った製品も
とても豊富だそうです。
この昆布で巻いたかまぼこは見た目もいいし、お節にもぴったりだと思います。

ターニップの煮物もワークショップでは作らなかったものですが、詰めた時に
ちょっとすき間ができてしまったのを埋めるために急遽作りました。
隣に置いた里芋の白によく映えて彩りがきれいになりました。

日本にいれば、元旦の遅い朝におせち料理とお雑煮というのが、うちの定番。
ところがお餅を準備していなかったので、わが家のお雑煮と同じの薄いすまし汁に
大根、人参、里芋を入れ、豆腐をお餅に見立てました。
うちは京都なので、白味噌のお雑煮だと思われますが、父が丹後の人だったので、
すまし汁でした。
丹後といっても、地域でいろいろあるようですが。。。

というわけで、わが家の2014年の遅いお正月はこんな風でした。
娘は日本だったので、家族揃ってとはいきませんでしたが、来年はみんな揃って
お正月を迎えたいものです。
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by happytable-eire | 2014-01-10 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

ひよこ豆と平茸のご飯

先日、Marks& Spencerで新商品のキノコのパックを見つけました。
ラベルにはMixed Oyster Mushroomとあり、3種類がセットに
なっています。
Oyster Mushroomの和名は平茸。
じょうごのような形の薄いかさの部分と、薄いひだのある柄が特徴。
椎茸やボタンマッシュルームのような強い旨味もありませんが、
味も香りも特に癖がなく上品なので、使いやすいキノコです。
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大した量も入っていないのに2.99ユーロは安くはありません。
その時は買わずに帰ったのですが、翌日行くと、値下げで
0.90ユーロ!お試しするのにちょうどいいので、即買い。

さて何にしようかと考えたあげく、シンプルに炊き込みごはんに
決めたものの、本当なら加えたい栗がない。
そこでふと、ひよこ豆があることに気づきました。
わが家では週に最低1回は、豆を戻して水煮します。
お肉や野菜と煮込んだり、パスタに加えたり、サラダにしたりと、
使い道はさまざま。
たまたまその日はひよこ豆がゆであがっていたのですが、
ひよこ豆のほっくりした感じは、栗にも似てるのでいいかも、
と思ったので、加えてみました。

ひよこ豆と手で小さく裂いた平茸を加え、昆布だしと酒、塩と
醤油を少々で炊きました。
ひよこ豆の甘みとほっくり感がご飯と合い、平茸の食感もよく、
あっさり上品な炊き込みご飯ができました。
セットに入っていた赤い色のは、見たこともなかったし、
色が出ると嫌だったので、これだけははずしましたが。

最近は、アジア系のお店に行けば、エノキ茸、しめじ、エリンギ
なども買えるようになりましたが、平茸が近くのスーパーで
買えるのはうれしい限り。
椎茸だけは、スーパーでも普通に買えるようになってきましたが、
日本のと比べると、あの椎茸独特の香りがほとんどありません。
あまり贅沢は言えませんが、しめじやエリンギが普通のお店で
買えるようになったらうれしいんですけれどね。

ひよこ豆も最近は日本でもかなり普及してきましたが、
和食に使うのはまだまだという気がします。
中東やインドの料理には欠かせない豆なので、エスニックな
イメージが強いですが、前に和風の甘煮にしたのもおいしかったですし、
もっといろいろ使えそう。
色々やってみて、また報告しますね。
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by happytable-eire | 2013-11-30 23:59 | ・Japanese | Comments(0)

Green Tomato Ketchupと鴨丼

二週間ほど前のことですが、この夏にベジタリアン料理の
ワークショップをさせていただいたThe Heritage Community Gardenから、
グリーントマトをどっさりいただきました。e0149801_9445192.jpg
グリーンハウスの中で育っていたトマトも季節を終え、
冬野菜に移行す前に撤去されたのでしょう。
ちょっと出遅れて夏を逃してしまった、まだ青いトマトたち。
これがおいしい保存食になることは、私の保存食バイブルに
レシピがいくつものっていたので知っていました。
でも大量の青いままのトマトが手に入るチャンスもないまま、
ここまできました。
思い焦がれることウン十年、念願かなって、グリーントマトの
レシピに挑戦する機会がやってきました。

前にトマトのチャツネを作ったことがありますが、
いまいち好みではなかったので、ケチャップにトライ。
ケチャップというと、市販のものしかないように思われますが、
実は自分で作ることができます。
私も日本にいるときにも作ったことがありますが、
自分でトマトを育てて余るほどあるならともかく、
買ってまで作るとなると、手間がかかるわりに量ができず、
市販の物の安さを考えると、手作りする意欲がイマイチ
わかないんです。

もちろん自家製のは甘さも控え目にできるし、味もフレッシュ感が
あっておいしいのですが、市販のもののようなとろみはないので、
私たちがイメージとして持っているケチャップとは全く別物。

でも、今回はありがたいことにトマトもりんごも十分に
いただいたので、グリーントマトもの初挑戦となりました。
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作り方は至ってシンプル。全部皮ごと刻んで鍋に入れて
コトコトと炊くだけ。
材料はグリーントマト、クッキングアップル、玉ねぎ、生姜、
そして酢と砂糖に香りと辛味を加えるスパイス。
フェンネルシード、コリアンダー、スターアニス、
オールスパイス、チリを加えました。

火加減、煮詰め具合だけに気をつけること。
はじめは砂糖を控え目にしていましたが、トマトが青いのもあり、
やはり甘みがなさ過ぎていたので、結局レシピ通りに増量。
ブレンダーにかけて滑らかにして、最後の味の調整。
ちょっと旨味が足りなかったので、ポルチーニソルトを加えたら、
バッチリまとまりました。
グリーントマトのフレッシュ感が残り、普通のケチャップよりも
さっぱり軽く、スパイスも程よくききました。
2瓶に詰めて保存。熟成させるほうが、よりおいしくなりそう。e0149801_945784.jpg


瓶にはいり切らなかった分を取り分けていたのを、
ちょっと変わった使い方をしたら、とてもうまくいったので、
ご紹介します。
鴨胸肉を皮目を下にじっくり焼いて脂を出し、
いい焼き色がついたら脂を捨てて、ひっくり返します。
肉を押して軽く弾力を感じるくらいまで焼いたら、
タレを加えてからめます。
さて、このタレですが、出来立てのグリーントマトケチャップと
醤油を1対1くらいの割合で合わせただけ。
トマトのフルーティさと甘さ、そして醤油の塩分のバランスが
素晴しくまとまりました。
鴨というと山椒でも振るところですが、ケチャップにきかせた
スパイスがきいているので、その必要もありません。
ありきたりではないけれど、適度に和風になったので、
丼にしてみました。
熱々ご飯にのせて、ネギを散らしただけで、上等の丼物。
我ながら、これはかなりの完成度。
いいソースを作っておくと、あとは簡単なアレンジで味が決まる、
そんないい例でした。
あ、でも市販のケチャップでは同じようにはいかないと
思いますので、あしからず。
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by happytable-eire | 2013-11-18 09:57 | ・Japanese | Comments(0)