愛蘭土の林檎の木の下で

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酵母菌のこと

先日の薬念作りに使った梨の酵母液のことで質問をいただきました。
酵母のことは奥が深いので、私のような初心者が語るのは気が引けるのですが、
私が培養している方法でお伝えすることにします。

酵母というのは自然に存在する菌で英語では”yeast”。
日本語ではイーストと言うと培養されたイースト菌をさすことが多いですが、
天然酵母とイーストは本来同じものです。
いろいろ種類がありますが、すべての植物が持っています。
特にりんご、ぶどう、洋梨、イチジク、苺、柿などの果物は強い酵母菌が
ついているので、水を加えて置いておくだけで発酵を始めます。
この力を利用したのが果物から作るお酒や酢。
りんごのお酒サイダーは、まさにこの酵母菌による発酵をすすめたものです。
そしてさらに発酵を進めるとリンゴ酢になります。
また天然酵母パンで干しぶどうから起こした酵母がよく使われるのは、
ぶどうがパンに向く強い酵母菌を持つからです。

私の方法は、果物を買って傷んでいたり日がたって悪くなったりしたら、
皮ごとザクザクと切ってジャグに入れ、すっかりひたるくらいの水を加え、
置いておくだけの簡単な方法です。
この時に小さじ1杯ほどの蜂蜜や砂糖を加えてやると、これがえさとなり
活動が活発になります。
また果物は農薬などを使っていないものの方が、本来の生命力が強いので
酵母菌も強いようです。
カビや雑菌が入って酵母の力を上回ってしまうと、カビが出たり腐敗して
嫌な味になりますので、そういうときはきっぱり捨てます。
もともと傷んだ果物だと思うと惜しくもありません。
気温にも大きく左右されますが、3〜5日くらいで泡がシュワシュワと
下からわいて来るように立ちはじめ、糖分が分解されて酸味が出はじめたら
使い時。
耳をそっと近づけてみると気持ちのいい音が聞こえます。
「ああ、生きてるんだなあ」って思う音です。
私がよく失敗するのが、もう少し元気になるかと思っているうちに
死んでしまうこと。
そうなったら、「あ、死んだ」と分かるくらいしーんとしてしまいます。

死んだからと言って使えないわけではなく、そういう時には煮込みの
水分として使ったりするのですが、パンを焼くのには使えません。
とりわけパンを焼く時には一番元気なときでないと難しいです。
元気な酵母をいい時を見計らって使って焼いたパンには
何ともいえない香りがあり、ほんのりと元の果物のフレーバーを
感じることができます。
最近は天然酵母のパン屋さんで、伊予柑酵母や苺酵母などで焼くパンが
人気のようです。

パン以外に使う方法としては、先ほど書いたように料理の水分として
使うことができますし、例えば酸味を利用してサラダのドレッシングに
使ってもいいですし、お肉を蒸し焼きにするときの水分にしても酵母の力で
お肉を柔らかくしっとりと仕上げてくれたり、発酵で生まれる旨味や甘み、
酸味が料理にプラスされグレードアップ。
もちろん発酵力を利用して漬け物に使えば、発酵を待たずとも
すぐに浅漬け風になります。

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これはりんごの酵母を起こしているところと、できた酵母液。
薄い黄色がかった液でさわやかな酸味があります。
傷みかけた果物があれば実験気分でやってみてください。
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Commented by jos at 2009-04-06 22:57 x
あのね~ 餌の糖分は、ブドウ糖とか果糖がいいんだよ。

今日御所でピクニックしました。
気持ち良かったですよー
Commented by YU at 2009-05-03 21:16 x
ご報告;先日 余っていたパイナップルで酵母つくってみました。シュワ シュワとしだして もう少しかなーと思っているうちに なんだか シュウとおとなしくなってしまいましたが めげず あなたのアドバイスにしたがって 豚肉のローストのマリネに使ったら 今までになくとっても ジューシーな ローストポークに仕上がりました。古くなった果物の再利用 とても得した気分です。
Commented by happytable-eire at 2009-05-03 22:48
☆YUさん、豚肉とパイナップルはとくに相性もいいですよね。
トライしてみてくださって私もうれしいです。
Commented at 2009-05-04 01:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by happytable-eire | 2009-04-05 22:40 | About food | Comments(4)