愛蘭土の林檎の木の下で

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春の色と自然を食べること

ダブリンは、2月が暖かくてもう春が来たかと思ってたら、
猛烈な寒さが戻ってきたのが3月の半ば。
そこから雪まで降ったりする始末で、からだにこたえました。
雨や風の強いが続き、気候も不安定で気温もなかなか上がらず、
気が滅入ったものですが、やっと終わりを告げてくれたようです。
先週は嵐のような日もあったけれど、ここ数日は春らしい、
明るい日差しの日が増え、暖かくなりました。
昨日など、街ではTシャツ1枚やタンクトップで歩く人まで見かけ、
まだ分厚いコートの人とのコントラストも面白い季節です。

昨日は友人一家に便乗してHowthへ行ってきました。
ここ数日急に暖かくなり、もうそろそろわらびも顔を出す頃かと
思っていたところへ誘ってもらったので、喜んでついて行きました。
目的はワイルドガーリックとわらび摘み。
2週間程前にも友人とHowthへワイルドガーリック摘みに
行ったのですが、その時は、わらびは全然出ていませんでした。
冷え込みが続いて、土の中で凍えていたのでしょうか。

Howthの Deer Park Hotelの裏手の道を少し登って行って、
ちょっと開けたところに出たら、そこは一面ワイルドガーリック。
ワイルドガーリックの間に小道ができているような感じ。
日当り加減で、花になる茎が伸びて少しかたくなっているのも
ありましたが、まだ出たばかりの若い葉っぱもあって、
袋にどっさり摘みました。まだしばらくは、若い葉が収穫できそう。

その後ゴルフコース沿いに森を分け入って行くと、
大きく開けた場所に出て、そこは一面わらびの枯れ草だらけ。
間違いなくここでわらびが収穫できそうなのですが、
やはりまだ早いのか、全然見つかりません。
あきらめかけたところへ、日陰になる土手に見つけました!
まだ顔を出したばかりの5cm程のわらびです。
まだ若いのに堅い茎もあって、収穫できたのはほんの少しですが、
何とも言えない色が春を感じさせます。
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このわらびの色を日本の色事典で調べて見ると「鶸萌黄」が
一番近いように思います。
鶸(ひわ)は鳥の一種ですが、黄緑系のこの色は、
『萌』という字が入ることからも、新緑の色の一種なのでしょう。

わらびはアクが強いので、重曹を加えて茹で、水に取って
一晩置いておきました。
このアクの加減は、採れる場所や年によっても違います。

そして今夜、薄めに味つけただしでさっと煮て、卵でとじて
いただきました、
採れたのもひとつかみしかなかったので、一人分だけ。
私が独り占めで堪能しました。
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ワイルドガーリックは前回たっぷり摘んで来たので、
餃子、炒め物、おひたし、ペストソースと堪能しましたが、
また昨日たっぷり摘んだので、楽しみはまだ続きます。
こちらは驚くほどアクがなく、ガーリックの匂いは強いけれど、
にんにくそのものとは違い、香りを楽しむ感じです。
こちらの色は、鮮やかなグリーン。
ペストにするとより鮮烈な緑色になります。

考えてみると、私はこういう自然に生えているものを探して、
採ってきて食べるのがとても好きです。
これは小さい子どもの時からそうでした。
わが家のゴールデンウィークの頃の恒例行事だったのが、
丹後の祖母の家へ行き、そこから丹後半島のもっと山奥の方まで
車で出かけて、山蕗を摘みに行くことでした。
それこそ車のトランクに一杯になるくらい採ったものです。
帰ったら葉っぱを取り、洗ってゆでて、祖母が大鍋一杯の
佃煮にしてくれたのです
そして残った分は塩漬けにして、佃煮一年分用の蕗を保存していました。

また近くの親戚の家の裏山へは、筍とゼンマイを採りに行きました。
ゼンマイは祖母が茹でて干して、保存用にしてくれました。
またたらの芽も、山で見つけたら採ってきて天ぷらにしたものです。

採ってきてから食べられるようにするには、洗うのも、ゆでるのも、
結構な手間がかかります。ハッキリ言って面倒です。
でもそれをすることで、素材に近づくような感じもします。
そういう手間もひっくるめて楽しめなくては、こういうことは
できませんけれどね。

アイルランド生活では、ワイルドガーリックとわらびは、私にとっての春の象徴。
桜よりも、水仙よりも、季節が巡るのを色と味で感じさせてくれる、
大切な自然の恵みです。

(以前のわらびに関する記事はこちら、
「アイルランドのわらび」 「Wicklowのわらび」 「春の味、春の香り」
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by happytable-eire | 2013-04-21 23:59 | Life in Ireland | Comments(0)