愛蘭土の林檎の木の下で

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いちじくの村〜Vezenobles〜にて

2009年9月に初めて訪れ、昨年に続いて、またフランスのいちじくの村
Vezenoblesへ行ってきました。
今回は10月最終の週末に開催された、村の年中行事であるfête de la figue
(いちじく祭り)で、日本料理とお茶のデモンストレーションをするのが目的。
仕事半分、楽しみ半分という感じの旅でした。
お祭り中に料理とお茶、それぞれ2回ずつのデモがあり、各回定員数を
大きく上回る申し込みがあったそうで、日本文化への感心の高さが
伺われました。

また今年は出雲市の多伎町が名産品のいちじく繋がりで招待されており、
その歓迎の意味もあって日本関係のイベントが組み込まれたのです。
私のデモの他に、出雲市を舞台にした映画『Railways』の上映もありました。
実はこのお話があったのは9月に入ってから。
準備期間は短かったのですが、大変いい経験をさせていただきました。

以前のブログでも紹介しましたが、ヴェゼノブレは今も中世の面影が
色濃く残る素敵な村です。
お祭りでは中世の衣装に実を包んだ大道芸人のグループがパフォーマンスを
披露したり、石畳の両脇にはさまざまなお店が連なっていました。
お祭りにちなんで、またこの地方の産物でもある、いちじくを使った
さまざまな食品が主流。
お菓子類はもちろん、ジャム、ヴィネガー、シロップなどはどれを買えば
いいか迷うほどたくさんあり、珍しいところではいちじく入ソーセージも。
またいちじく以外でも、フランスならではのフォアグラ入りのマカロンまで。
出雲市多伎町のいちじく加工品も特別販売されて賑わっていました。
日本のいちじくは品種も違うので、地元のものとはまた違った味わい。
甘さが控えめで、あっさりしていましたが、それぞれに良さがあります。

残念ながらお祭りの間は仕事をしていたので、ゆっくりまわることも、
パフォーマンスを見物することもできませんでしたが、お天気に恵まれ、
その賑やかで楽しい雰囲気は十分に味わうことができました。

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さて、私の講習の日本料理デモのメニューはこちら。
一汁三菜のちょっとごちそうな家庭料理がイメージです。

いちじくの胡麻酢
鰯のつみれ焼き
青菜(Blette)のおひたし
栗とキノコの混ぜごはん
かぶ(Navet)の味噌汁

できるだけその土地の食材を使い、季節感をもりこみました。
いくつかの日本食材は輸入物ですが、地元で買えるものだけを使い、
できるだけシンプルな料理法にすることもこころがけました。


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いちじくの胡麻酢は、2年前にここでいろんないちじくを食べた時にひらめいたお料理ですし、
栗は近くの山地でとれるものです。
また南仏プロヴァンスから来る鰯もとても新鮮でした。
おひたしは地元でもよく使われるBletteという菜っ葉で、
日本のフダンソウと似ています。
お味噌汁の蕪も、日本のものよりは肉質がしっかりしていますが、
かわらぬおいしさでした。

もちろん、今回は地元在住の日本人の方に通訳をしていただきました。
通訳が介在することには不安もありましたが、それはまったく心配不要でした。
言葉以上に伝えることができた手応えもあり、とてもいい経験になりました。
また、参加者からの質問や感想は、私にとっても大変参考になりましたし、
きちんととった一番だしの味見の時に、海のイメージがパアッと広がったと、
素晴しいコメントをくださった方もありました。
さすが美食の国フランス、繊細な味覚をお持ちの方がいらっしゃいます。

全体的に試食の評判は上々。いちじくの胡麻酢はあちらでは想像もつかない
お料理のせいか、評価は分かれましたが、好きな方の評価は高かったです。
村の観光局にもいい反響があったようで、喜んでいただけてほっとしました。
お料理を通じての国際交流、これからも機会があれば、続けていきたいと
願っています。
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by happytable-eire | 2011-11-03 23:59 | ・Japanese | Comments(0)