愛蘭土の林檎の木の下で

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京都の和菓子

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もう数週間前になりますが、京都在住のアイリッシュの友人が、ダブリン空港から故郷への移動の前にうちへ寄ってくれました。
その時にお土産に持ってきてくれたのが、京都「鼓月」の和菓子。春らしいお菓子を集めた詰め合わせでした。
「苺かれん」「つみつみ」「花すだれ」の三種のお菓子で、桜やよもぎの風味という定番に加えて、苺が取り入れられるようになったのは、
苺大福のヒットからでしょうか。

で、食べた時に何より驚いたのがこの包み紙でした。
巾着型は丸い紙に包んでぎゅっと絞ってあるのが想像ついた
のですが、驚いたのはあとのふたつ。
両方とも開くと正方形の紙。
思わず「おおっ」と声が出るほど感激してしまいました。

特に「苺かれん」は苺をかたどって染め分けた紙の中に
ちゃんとお菓子が包まれていて、苺の形に折ってあります。
折り紙の感覚です。
中身は苺ミルク味のくずもちのようなお菓子。
柔らかい状態を固めるための型の役目も、この包み方によるもの。
中身の味よりも、このお菓子丸ごとの企画力に感心しました。
正直言って、はじめに見たときは可愛らしさが押し出され過ぎな
印象を受けたのですが、それ以上の驚きがありました。
これはまさに日本ならではの美意識から生まれたものです。

昔から言われることですが、京都の良さは伝統を守り伝える
頑固さに加えて、革新的な新しさも受け入れるところ。
大げさかもしれないけれど、それはこんなところにも現れている
ような気がしました。

「鼓月」という和菓子屋さんは、HPを見ると創業が昭和20年
というから、65年以上続いているお店です。
創業400年以上なんていう老舗和菓子屋もある京都では、
まだ新しいうちにはいるでしょうけれど、ここのお菓子には
小さい頃から親しんできました。
お店の看板商品である「華」や「千寿せんべい」は贈答品として
よくいただいたものです。
うちの父は糖尿病のくせして千寿せんべいが特に好きだったなあ。
高級品ではないけれど、贈答品としては価格も手頃で使いやすい
のでしょう。
全国に名を馳せる有名店から、知る人ぞ知る小さい老舗、そして
庶民的な街の和菓子屋さんまで、時と場合に応じて選べる
層の厚さが京都にはあるんです。
大げさかもしれないけれど、京都の懐の深さを、こんな包み紙から
感じてました。

ずっと日本にいたら、こういうことも見逃していたかも。
日本の良さ、京都の良さを感じる機会は、海外に住んで確実に
増えています。
この感覚は大切にしたいと思うこのごろです。

ちなみに京都では「三代住まないと京都人ではない」といわれることが
ありますが、そうなると父親も、母方の祖父母も丹後地方出身の私は、
京都人とは言えないわけで・・・
「よそさんには、わからしまへんやろうけど…(微笑)」的な態度には、
住んでても違和感たっぷりだった私です。
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Commented by kanakina at 2011-03-06 20:11
こんばんは。
鼓月のお菓子は本当に上品で美味しいですね。千寿せんべいはあのナミナミデザインも食感も好き。
5月後半から6月にかけてイギリス、フランスの友人宅へ行くので今からお土産を考え中。和菓子って受け入れられないものも多いけど(海苔のものとか)食べてほしいという気持ちもあるので今度は持っていきたいと思ってます。
Commented by happytable-eire at 2011-03-07 00:41
☆kanakinaさん、千寿せんべいのファンがここにも、ですね
和菓子もいろいろありますが、目で見て美しいものなら食べられなくても、
外国人にも感動を与えられると思います。
でも最近は抹茶風味や小豆あんも喜ばれると思います。
Commented by Mika at 2011-03-12 13:14 x
気に入って頂いてありがとうございます。
時間がなくて急いで見つけたものでしたが、
包み紙にそんなからくりがあったとは驚きです。
実は懐かしいお味の『華』にしようか、
こちらにしようか凄く迷って選んだものでしたが、
新しい驚きがあって良かったです。
Commented by happytable-eire at 2011-03-14 10:33
☆Mikaさん、いつもありがとうございます。
ほんとうに、日本のものにはこういうところに驚かされます。
by happytable-eire | 2011-03-04 23:59 | ・Japanese | Comments(4)