愛蘭土の林檎の木の下で

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京都のお酢の話

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日本の節分は先週でしたが、その頃わが家の主な食べ手である息子が、胃腸にくる風邪でダウン。
4日ほど何も食べられませんでした。
食べ手がそれでは作っても仕方がないのでパスしたら、やっぱり食べたいとリクエストされました。
ちょうど友人の家で持ち寄りランチという機会もあったし、
お寿司もしばらく食べてなかったので、遅ればせながら
とっておきの魚沼産こしひかりを炊いて、巻き寿司とおいなりさん(稲荷寿司)を作りました。
このお米は、昨年日本から訪ねてきてくれた友人が、
なんと10キロも荷物に入れてきてくれたもの。
持つべきものは友です。

昨年こちらではじめて巻き寿司を作った時は、巻き簾も短いのを
二つ並べたり、具を準備するだけでも大変に感じましたが、
何度めかになるとずいぶん慣れて、楽に思えます。
前もっての具の準備は、かんぴょうと椎茸を戻して
砂糖と醤油で煮ておくこと、卵焼きを作ること、
あと、酢を合わせておくことくらい。

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おいなりさんの薄揚げは、昨年、日本から持って帰ってきた、味付けした長期保存のパック入りのです。
初めて使ったのですが、薄っぺらくて味も頼りなく、ちょっとがっかりでした。
自分で煮るのとは大違い。
ここではいなり揚げはもちろん、薄揚げさえ手に入らないので贅沢は言えませんが・・・

お寿司を作る時には、やっぱりおいしい米酢を使いたいもの。
米酢なんてどこにでもあるものだと思われがちですが、ここではそう簡単ではありません。
アジアマーケットにミツカン酢は売ってたと思いますが、穀物酢だったはず。

一時、大手スーパーTescoでミツカン米酢の小瓶を扱っていたのですが、それも今はなくなり、
自社ブランドのに切り替わりました。

日本にいた時は、和食用には京都舞鶴市の飯尾醸造
純米富士酢、すし酢を愛用していました。
飯尾醸造は地元の契約農家で無農薬栽培された米を使い、
一年以上の長期熟成で醸造しています。
しっかりとしたコクと旨味があり、酸味も強いと思います。
少量でもしっかり酢が効きます。

今日は富士のすし酢のストックが切れてしまったので、
昨年秋に日本から持ち帰った千鳥酢を使いました。
京都東山三条の村山造酢の名品で、有名京料理店や著名な
料理研究家にも愛用者が多いようです。
きつい酸味がなく、甘くてまろやかなのが特徴。
鼻につんとこないので、私はドレッシングに使うのが好き。

千鳥酢は酢自体に甘みがあるので、砂糖の量をいつもより
やや控えめにし、しっかりした味の蜂蜜も加えました。
酢飯というのは、暖かい時と冷めた時でも味がかわるので
本当に加減が難しいものです。
今日は千鳥酢を使ったせいか、酢の利き方が弱かったかな。

その点、富士のすし酢は、冷めた時にも酸味がとばないのが
お気に入りの理由。
初めて使った時に、自分で作るお寿司がランクアップした、
と思って以来の愛用品です。

もうひとつ気になるお酢が私の地元、京都北野の玉姫酢。
今や知る人ぞ知る、という感じです。
最近は直接お店へ行っても、玉姫酢のラベル付きの空き瓶を
持って行かないと分けてもらえないと聞きました。
製造量が減っているのでしょうか。
昔はうちの隣にあった小さいよろず屋さんでも売っていて、
玉姫酢だけはそのお店で買っていましたが、そのお店が
なくなってからはご無沙汰していました。

昨年京都に戻った時に、親友のお母さんに鯖寿司作りを
伝授してもらったのですが、その時に使われていたのも
玉姫酢でした。
京都生まれ京都育ちのおばさんは、本当にお料理上手で
とくに鯖寿司は絶品。
滞在期間の短い私に合わせて準備してくださって、
一升のご飯でずしっと重い鯖寿司が6本出来ました。
寿司酢の加減もいつも目分量でされているところを、
無理やり量らせてもらってメモしてきましたが、
お酢は玉姫酢を使うことが前提の分量でした。

お酢と一口に言っても、旨味も味もさまざま。
できるなら質のいいものを使いたいと思っています。
三種類のお酢について書いてみましたが、特に意識して
いたわけではなかったのに、全部京都のでした。
米酢の原料は米と水。
お酒を作ってから酢酸醗酵させて作るので、酒どころと
かぶるのも当たり前のことなのかも。
さらに長い都の歴史を持つ京都で、質のいい調味料が
生まれたのも自然のことなのかもしれません。
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Commented by ぼのぼの at 2011-02-13 05:45 x
鯖寿司って「ばってら」ですよね?私、大好きで、日本滞在中、食べだめしました(笑)おいなりさんも、やっぱりパック入りのものは、全然味が違いますよね。私の場合、母親のお手製ばかりで、自分では作れませんが・・玉姫酢、一度は口にしてみたいもんです。。
Commented by happytable-eire at 2011-02-13 05:56
☆ぼのぼのさん、ばってらは型に入れて押したものらしいですね。
京都の鯖寿司は手で形作って、昔は竹の皮で包みました。
お母さんのお手製とはうらやましい、今のうちに習っておいてください。
玉姫酢、ネットではまだ扱っているところがあるようですが、そのうちに
幻のお酢と呼ばれるようになったりして・・・
by happytable-eire | 2011-02-08 23:59 | ・Japanese | Comments(2)