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愛蘭土の林檎の木の下で

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京丹後の「魚菜料理 縄屋」

日本滞在中は親戚や友人に誘ってもらって、外食の機会が
とても多かったのですが、行ったお店の中で特に気にいった
お店を紹介します。

京丹後市弥栄町にある「縄屋」さん。
祖母の忌明、納骨の法要のあとに食事に行ったお店です。
大人数で会食のできるお店となると、田舎だけに選択肢が少なく、
とりあえず家に一番近いお店で予約していました。
でも法要直前の四日前になって、以前から気になっていた
このお店のことをふと思い出し、聞いてみたら空いていたので
急遽こちらに変更しました。
ここは3年ほど前に、ある記事で紹介されていて知ったのですが、
価格などの詳しい情報が出ていなかったので、店構えから見ても、
もっと敷居の高いお店だとばかり思っていました。

食事してみて分かったのですが、お料理の内容からいって、
お代はかなり良心的。
でも料理は本格的日本料理で、丹後にこんなお店ができたのが、
何よりうれしく、驚きでした。
丹後では新鮮な魚が手に入るのが魅力ですが、それを洗練された
料理に仕上げるのは、やはり料理人の腕とセンス。
縄屋さんは料理のおいしさもさることながら、店の造りから
器選びのセンスまで、トータルで素晴らしい。

実はお店の紹介をするのは、このブログでははじめてのこと。
私はもともと外食が少ないこともありますが、料理のおいしさを
表現するのはとても難しく、これまでは断念してきました。
ほんとうは内緒にしておきたい気持ちもあるのですが、
大好きな丹後にこんなお店があることを自慢したいので、
がんばって書いてみます。

その日の5000円のコースのお料理。その日の食材によって変わるようです。
(間違いないとは思うのですが、書いたものがあったわけではないので、
 あくまでも私の表現です。写真はうまく撮れたのだけですが・・・)
前菜             まぐろの山かけ
椀                 粕汁
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_1758384.jpg
白味噌も甘すぎず、上品なのにこっくり。
まだまだお酒が絞れそうな、新酒の上等な酒粕が使ってあるとみました。
甥っ子が残したお汁もいただいたら、からだがぽかぽかしてきました。

造り              ひらまさ いか
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_17591724.jpg
この美しさ!新鮮さだけでは、こうはいきません。
刺し身は切り方で味がかわるというのを実感しました。
細かく切り目が入れられた、いかの甘さは絶品でした。


冷菜             生の穴子のポン酢和え
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_1851262.jpg
穴子の生なんて初めてだったし、ポン酢に少し唐辛子とごま油
(だと思う)がきいてて、それが絶妙のバランス。印象的な一品。

焼きもの     よよしの味噌漬けのエリンギ巻き 伊達巻き 栗の渋皮煮
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_1812026.jpg
ほろりとやわらかい身に程よい味噌の風味が上品。
よよしはイボダイの丹後の呼び名だそうです。


蒸し物          いくらと銀杏の飯蒸 
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_17595588.jpg
もちもちのもち米に銀杏の香り。いくらのほのかな塩分がいい。
翡翠色の銀杏といくらの朱、彩りも美しい。

揚げもの       揚げた海老芋のカニあんかけ
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_198052.jpg
甘い海老芋にカニあん、これ以上の組み合わせがある??

ご飯             土鍋で炊いたきのこご飯 漬け物 蕪の吸い物
京丹後の「魚菜料理 縄屋」_e0149801_180354.jpg
お腹いっぱいでもおかわりしてしまったほどのおいしさ。
そして漬け物は完璧。
お吸い物の出汁のおいしさにはため息がもれ、具の蕪の
生に近いような食感も新鮮でした。
写真は撮り忘れましたが、素敵な土鍋でした。

デザート        リンゴ酢アイス


食材の新鮮さは丹後という土地柄のこともありますが、お野菜も
自家栽培のものを使っていらっしゃるとか。
実はうちの娘は魚が苦手で、普段はほとんど魚は食べないのですが、
その娘がすべて、おいしくいただきました。
苦手な理由は生臭みですが、それがまったく感じられなかった
らしいのです。
東京から来たいとこは、これだけの料理だったら東京ではこの3倍の
代金でも驚かないと言っていました。
とにかく、子ども(とろとろオムライスのお子様ランチを作ってもらいました)
も含めて全員が大満足。
料理がおいしいと話もはずみ、祖母へのいい供養となりました。

それにしても、こんなに苦労した記事はめったにありません。
料理のおいしさ、素晴らしさを伝えるのは本当に難しく、
私の文ではとても表現しきれません。
丹後にいらっしゃる機会があれば、ぜひ足を運んでみて下さい。
遠くからわざわざでも行く価値、絶対ありのお店です。

魚菜料理 縄屋
京都府京丹後市弥栄町黒部2517
0772-65-2127
by happytable-eire | 2010-11-15 23:59 | ・Japanese